統一地方選挙もとりあえず終わりました。いろいろなドラマがあったようです。関係者の皆様,お疲れさまでした。
さて,公職選挙法でがんじがらめになっている選挙運動ですが,今回も様々な工夫を凝らした運動を繰り広げていました。
そこで,いくつか紹介したいと思います。
1 実況中継
選挙カーでは名前の連呼しかできません(連呼以外は法律で禁止しています)。政策を訴えるなどは御法度なのです。だから選挙カーはうるさいとの批判を受けます。
そこで,候補者が自動車に乗らず,自転車で町を走り,選挙カーがそれを実況中継するという「実況中継車」とする手法をとる候補者が増えました。
自転車にはのぼり(ただし,こののぼりに名前を書くとこれまた御法度なので,「本人」と書くに留まるのですが)を立てて,町中を走り回ります。そして,選挙カーは,園は知る姿を中継するのです。これにより,「単なる連呼」ではなく,多少なりともソフトな連呼に変えることができます。そして,自転車という点で,細かな機動力(その場で演説会など)が活かせるというメリットがあります。
これは,民主党の河村たかし議員が考案した手法といわれています。
2 BGM
選挙カーうるさい対策として,BGMを流す人も増えてきました。
曲はオリジナルソングの人や既存の曲を使う人など様々です。
ちなみに,選挙カーで曲を流す場合,ジャスラックの許可は不要です。ジャスラックの見解は次のとおりです。
選挙カーにおいて特定アーティストの曲を流しても,音楽著作権協会に対して使用料を支払う必要がない,即ち著作権法上使用して差し支えありません。
ただし,著作権の中には「著作者人格権」というものがあり,これは著作者個人の問
題になります。具体的には,音楽の作詞,作曲者についての権利ということになります。これについて,金銭の問題は発生しませんが,例えば作詞者,作曲者が政治的なものに使用して欲しくないという申し出があれば,使用をすることはできなくなります。これが,事後判明して,事後的に何らかの申し入れがあった場合,場合によっては損害賠償などが発生することもありえます。
よって,このようなトラブルを未然に防ぐため,選挙目的で使用する場合も,事前に作詞者と作曲者に対して,使用許諾を申し入れた方がよいでしょう(実際は,レコード会社やプロダクションが最初の窓口になると思います。)。
以上が公式見解でした。
3 オリジナルソング
曲を流すのは自由だという点を利用して,オリジナルソングを作り,それを流す候補者がいました。
ただ,これは結構きわどい事例が多かったような気がします。
例えば,「さかな天国」を明らかにぱくったような替え歌はさすがに著作権の問題出てきそうですし,政策を曲にして流している事例は,完全なる脱法行為というか,禁止事項に引っかかるのでは,と思います。
単純なるオリジナルソングが限界点でしょうね。
4 連呼しない
選挙カーにスピーカーを搭載しないという候補者も増えてきました。
連呼はうるさいということから,逆転の発想として「連呼をしない」として,その分ミニ演説会などを増やしていくというものです。
確かに,別の町でイラっと来るほどうるさい選挙カーに出くわしました(案の定,その候補者は落選しました。)。選挙だからなんでもあり,というのはかなり高飛車な考え方だと思います。
選挙期間中は子供が昼寝できなくて困るという話もよく聞きます。そういう点からも,連呼しないという戦術は今後はやるのでは,と思います。
5 夜の訪問者
演歌のタイトルではありません。
マイクを使う選挙運動は朝7時から夜8時までとなっています。そこで,夜8時以降は,マイクなしで駅前で挨拶をするという候補者がいました。
これも,マニフェスト配れない以上,少しでも帰宅サラリーマンをそこで狙うしかないでしょう。
6 ダジャレ
以前とある選挙で武部前幹事長がダジャレ戦術を使い,見事落選しましたが,意外とダジャレを使う候補者は多いものです。
ダジャレ好きとしてはそれ自体ありなのですが,「かなりオヤジギャグ」なのが玉に瑕です。
以上でしょうか。
最近の傾向としては,「うるさい選挙をやめる」「人に顔をだす」という点に重きを置いているように思えました。
しかし,公職選挙法は本当に古いです。毎回話題になるように,ネット利用も含め,もっと自由な運動が可能となるような制度としてほしいものです。それだけでも,「うるさい選挙」は減ると思います。
よろしければ1クリックお願いしますm(__)m→人気blogランキングへ
さて,公職選挙法でがんじがらめになっている選挙運動ですが,今回も様々な工夫を凝らした運動を繰り広げていました。
そこで,いくつか紹介したいと思います。
1 実況中継
選挙カーでは名前の連呼しかできません(連呼以外は法律で禁止しています)。政策を訴えるなどは御法度なのです。だから選挙カーはうるさいとの批判を受けます。
そこで,候補者が自動車に乗らず,自転車で町を走り,選挙カーがそれを実況中継するという「実況中継車」とする手法をとる候補者が増えました。
自転車にはのぼり(ただし,こののぼりに名前を書くとこれまた御法度なので,「本人」と書くに留まるのですが)を立てて,町中を走り回ります。そして,選挙カーは,園は知る姿を中継するのです。これにより,「単なる連呼」ではなく,多少なりともソフトな連呼に変えることができます。そして,自転車という点で,細かな機動力(その場で演説会など)が活かせるというメリットがあります。
これは,民主党の河村たかし議員が考案した手法といわれています。
2 BGM
選挙カーうるさい対策として,BGMを流す人も増えてきました。
曲はオリジナルソングの人や既存の曲を使う人など様々です。
ちなみに,選挙カーで曲を流す場合,ジャスラックの許可は不要です。ジャスラックの見解は次のとおりです。
選挙カーにおいて特定アーティストの曲を流しても,音楽著作権協会に対して使用料を支払う必要がない,即ち著作権法上使用して差し支えありません。
ただし,著作権の中には「著作者人格権」というものがあり,これは著作者個人の問
題になります。具体的には,音楽の作詞,作曲者についての権利ということになります。これについて,金銭の問題は発生しませんが,例えば作詞者,作曲者が政治的なものに使用して欲しくないという申し出があれば,使用をすることはできなくなります。これが,事後判明して,事後的に何らかの申し入れがあった場合,場合によっては損害賠償などが発生することもありえます。
よって,このようなトラブルを未然に防ぐため,選挙目的で使用する場合も,事前に作詞者と作曲者に対して,使用許諾を申し入れた方がよいでしょう(実際は,レコード会社やプロダクションが最初の窓口になると思います。)。
以上が公式見解でした。
3 オリジナルソング
曲を流すのは自由だという点を利用して,オリジナルソングを作り,それを流す候補者がいました。
ただ,これは結構きわどい事例が多かったような気がします。
例えば,「さかな天国」を明らかにぱくったような替え歌はさすがに著作権の問題出てきそうですし,政策を曲にして流している事例は,完全なる脱法行為というか,禁止事項に引っかかるのでは,と思います。
単純なるオリジナルソングが限界点でしょうね。
4 連呼しない
選挙カーにスピーカーを搭載しないという候補者も増えてきました。
連呼はうるさいということから,逆転の発想として「連呼をしない」として,その分ミニ演説会などを増やしていくというものです。
確かに,別の町でイラっと来るほどうるさい選挙カーに出くわしました(案の定,その候補者は落選しました。)。選挙だからなんでもあり,というのはかなり高飛車な考え方だと思います。
選挙期間中は子供が昼寝できなくて困るという話もよく聞きます。そういう点からも,連呼しないという戦術は今後はやるのでは,と思います。
5 夜の訪問者
演歌のタイトルではありません。
マイクを使う選挙運動は朝7時から夜8時までとなっています。そこで,夜8時以降は,マイクなしで駅前で挨拶をするという候補者がいました。
これも,マニフェスト配れない以上,少しでも帰宅サラリーマンをそこで狙うしかないでしょう。
6 ダジャレ
以前とある選挙で武部前幹事長がダジャレ戦術を使い,見事落選しましたが,意外とダジャレを使う候補者は多いものです。
ダジャレ好きとしてはそれ自体ありなのですが,「かなりオヤジギャグ」なのが玉に瑕です。
以上でしょうか。
最近の傾向としては,「うるさい選挙をやめる」「人に顔をだす」という点に重きを置いているように思えました。
しかし,公職選挙法は本当に古いです。毎回話題になるように,ネット利用も含め,もっと自由な運動が可能となるような制度としてほしいものです。それだけでも,「うるさい選挙」は減ると思います。
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選挙運動は、公職選挙法の縛りが厳しい中、いろいろ考えています。ネット選挙も解禁されますので、今後どんな運動が出てくるか、いろいろと見てみるのも面白いかもしれませんよ。
記事を読んでいてすごく勉強になるなと思いコメントさせていただきました。
選挙活動するにもいろいろと大変なことがあるんですね(>_<)
立候補者達の苦労が垣間見れました。
新党デブは残念ながら候補者擁立できませんでした(T^T)。
「デブに優しい街」をテーマにしていますが,デブに優しい街って実は「住民目線の町」なんですよね。
この辺は追々書いていきたいと思います。
今後ともよろしくお願いします。
新党デブでは、候補者を立てなかったのですか?
「人にやさしい」とか「やさしさのまち」なんてフレーズはもうたくさんです。「デブにやさしい」と具体的に言ってもらえるとイメージしやすいんですけどねー。