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2 やらせ報道と世論調査について
選挙に関する世論調査の報道が連日続いています。
中身については,ここではあえて触れませんが,前述のとおり報道の信頼自体がなくなってしまうと,この世論調査自体も信憑性はないということになります。
そう考えたとき,やらせの多いマスコミの世論調査の信憑性にはいささか疑問を感じざるを得ません。
また,世論調査の結果について注意してほしい点は,「いつ,誰を対象に,何を聞いたか」という点です。
例えば,「月曜日の朝10時から夕方4時までに,全国の成人男女1000人の自宅に電話して,あなたの会社の社長への不満を聞いてみました」というテーマの世論調査があったと仮定します。
どんな結果が出るでしょうか。ほぼ確実に「給料が安い」「残業が多い」「特にない」となるでしょう。一方で,「会社の今後の方針」「人事登用」「プロジェクトのあり方」などという回答は皆無になるでしょう。
なぜでしょうか。理由は簡単です。平日の日中に自宅にいる会社員はいないからです。この調査だと,自宅にいる専業主婦が調査の大半を占めることになるため,回答結果はあなたの会社の社長の不満ではなく,だんなの会社自体への不満ということになってしまうわけです。
しかし,会社の社長側からすると,この世論調査を見て,「まあ,社員の給料と残業さえ注意しておけば,あとは今までのワンマン経営でも大丈夫か」等という評価をしてしまいかねません。これで,果たして社員の意向を本当に反映した世論調査といえるかは説明するまでもありませんね。
この例では,多少誇張(演出ですよ!)した例で説明をしましたが,いずれにしてもこのように,各社の世論調査を読む場合は,結果以外の点も十分に注意をしましょう。
更にいうと,マスコミ各社は自社に有利な調査結果を出す場合さえあります。例えば,前述の例で説明すると,調査対象を「全国の成人男女1000人」から「とある農村の成人男女100人」とした場合,会社員が少ないこと,仮にいたとしても誰が回答したのか特定されてしまいやすいことから,「とくにない」という結果になる可能性が高いです。そうなると,この世論調査から,社員は何の不満もなく仕事をしているという評価になってしまいます。
また,質問内容を「会社の社長への不満」ではなく「会社の社長に満足か」と聞くと,おそらく,不満であるという数字は前者の聞き方より減るでしょう。このように同じことを聞くにしても,その視点をどこにおくかによって結果は大きく変わるものです。もちろん,これをもって直ちに「世論調査はやらせだ」という結論は乱暴すぎますが,少なくとも世論調査を多角的に分析していない報道機関があったとしたら,その世論調査はかなり信憑性に疑問を感じざるを得ません。
以上を十分踏まえて,各報道機関の世論調査の結果を読んでみましょう。きっと新たな発見があるかもしれませんよ。
今回の選挙については,世論調査を無視しろとまではいいませんが,少なくとも投票の際は,世論調査の結果は無視して,自分の信念のみに基づいて投票しましょう。
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そう考えたとき,やらせの多いマスコミの世論調査の信憑性にはいささか疑問を感じざるを得ません。
また,世論調査の結果について注意してほしい点は,「いつ,誰を対象に,何を聞いたか」という点です。
例えば,「月曜日の朝10時から夕方4時までに,全国の成人男女1000人の自宅に電話して,あなたの会社の社長への不満を聞いてみました」というテーマの世論調査があったと仮定します。
どんな結果が出るでしょうか。ほぼ確実に「給料が安い」「残業が多い」「特にない」となるでしょう。一方で,「会社の今後の方針」「人事登用」「プロジェクトのあり方」などという回答は皆無になるでしょう。
なぜでしょうか。理由は簡単です。平日の日中に自宅にいる会社員はいないからです。この調査だと,自宅にいる専業主婦が調査の大半を占めることになるため,回答結果はあなたの会社の社長の不満ではなく,だんなの会社自体への不満ということになってしまうわけです。
しかし,会社の社長側からすると,この世論調査を見て,「まあ,社員の給料と残業さえ注意しておけば,あとは今までのワンマン経営でも大丈夫か」等という評価をしてしまいかねません。これで,果たして社員の意向を本当に反映した世論調査といえるかは説明するまでもありませんね。
この例では,多少誇張(演出ですよ!)した例で説明をしましたが,いずれにしてもこのように,各社の世論調査を読む場合は,結果以外の点も十分に注意をしましょう。
更にいうと,マスコミ各社は自社に有利な調査結果を出す場合さえあります。例えば,前述の例で説明すると,調査対象を「全国の成人男女1000人」から「とある農村の成人男女100人」とした場合,会社員が少ないこと,仮にいたとしても誰が回答したのか特定されてしまいやすいことから,「とくにない」という結果になる可能性が高いです。そうなると,この世論調査から,社員は何の不満もなく仕事をしているという評価になってしまいます。
また,質問内容を「会社の社長への不満」ではなく「会社の社長に満足か」と聞くと,おそらく,不満であるという数字は前者の聞き方より減るでしょう。このように同じことを聞くにしても,その視点をどこにおくかによって結果は大きく変わるものです。もちろん,これをもって直ちに「世論調査はやらせだ」という結論は乱暴すぎますが,少なくとも世論調査を多角的に分析していない報道機関があったとしたら,その世論調査はかなり信憑性に疑問を感じざるを得ません。
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