日記「謝謝・・・それは大切なこと」

人生、いろいろあるよね(#^.^#)

珈琲物語

2010年02月21日 | 日記
朝はいつもパーコレーターでいれた珈琲を頂きます。
まるちゃんも私も珈琲は大好きです。
そんなまるちゃんの心温まる珈琲にまつわるお話・・・

訪問介護のルールで、お客さんのところで飲食するのはいけないというのがあります。
でもまるちゃんはTさんがいれてくれた珈琲は(内緒ですけど)ありがたくいただいています。
そのTさんは他のヘルパーさんが敬遠する大変手がかかるお客さんなんです。
高齢で、しかも病気で歩行が困難なうえ、お酒が好きで、いつも酔って排泄物で部屋が汚れていて、まともに起きていないし、起きて居ても素直に言うことを聞かないそうなんです。
そんなTさんのところへ時々まるちゃんが訪問介護で入るようになりました。
まるちゃんは汚いとか嫌いとかそんなことはいっさい思わず、優しく声を掛け、お部屋の掃除をし、洗濯をし、料理をつくり、お話相手をして帰って来ます。
病気でもあるので医者からお酒はいっさい駄目と言われているのですが、友達に頼んでお酒を手に入れているらしいのです。
まるちゃんはそんなTさんに駄目とは言わず、心配だからほどほどにとお願いするのだそうです。
Tさんはそんなまるちゃんの気持ちがとってもうれしかったと思われ、またそんなまるちゃんに酔って部屋を汚して迷惑をかけないようにと、まるちゃんが入る日にはお酒を飲まないでしらふで待つようになったそうです。
そんなTさん、いつものお礼がしたくて、クリスマスの時期になんかしてあげたいと思い、今度来るときに用意しておくから、いっしょにチキンやケーキでも食べようと誘ってくださいました。
もちろんまるちゃんは丁重にそれはできないんですよとお断りしました、でもそのTさんの気持ちがたいへん嬉しく、なんとかそれに応えてあげたいので、珈琲が好きだからTさんが飲むならそれを一杯頂こうかなと持ちかけました。
それを聞いたTさん、後日友達にお酒ではなく美味しい珈琲豆を頼んで用意したそうなんです。
それからまるちゃんがTさんのお宅へ訪問介護へ伺う時は玄関の外まで美味しい珈琲の香りがしているそうです。
不自由な体で頑張って丁寧に入れたTさんのこころのこもった珈琲はとても美味しいそうです。

他のヘルパーさんは何故Tさんがまるちゃんだけにいい態度なのか不思議がるそうです。
まるちゃんはTさんを64歳で亡くなったお父さんとだぶり、お父さんにしてあげられなかった分、ほんの数時間ですが、真心こめて、最高の笑顔で接しているのだと言っていました。
きっとその思いが通じるのでしょうね・・・

Tさんはいつもまるちゃんに「ありがとう」と言うそうです。
それはもっともっと深い意味を含んだありがとうなんだと、僕は思います。
コメント
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