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やっち@十月祭とビール好きの部屋

町田の老舗麦酒屋さんを畳んだ店主のその後奮闘記です(笑)

優しいオーラ

2011-02-11 05:33:47 | 日記
”4時頃行ってもいいですか?”

前日にわざわざお電話いただいたのは、いつもビアフェスボランティアしてくれて、私とも絡んだことのあるI田さんからだった。

けっこう距離あるのに・・・


張り切って出社したものの、不眠や抱えてる問題で食事をろくにしていないことがあるのだろう。ぶっちゃけているようで他人が絡むことは決して口にしない。悩みも言わない。相談しない。

急にめまいを感じ立っていられなくなった。


急遽シャッターを閉め、ひざ掛けにしているフリースを敷いて横になる。

I田さんの携帯に電話。シャッター閉まってるけど中にいるから電話してと・・・。

しばらくして電話。

シャッターを開け、開店準備。

滅多に会わないとはいえ、気心知れてる人なので、私のだるそうな接客にも全く不快に思われることもないまま、マース片手にいろいろ語る。


次に現われたTさんカップル。
やはりイベントでお会いする方。ビールもたいていお分かりなので説明の余地もなく、しかしちゃんとお調べでマースで注文。


飲み会帰りのTやんや、いまいち具合悪そうなWママ、近所のHムちゃん&Kーちゃん。KB2さん。


たまにいらっしゃる玉川学園単身赴任紳士もお友達2人とご来店。


ほぼ全員知り合い。


居心地のいい、そして温かい何かに支えられ立っていられなかった私の気力は充実。

mixi見ていない方は、私の不調に気づいていないはずだ。


ビールがあって、フードもよく出て、美味しそうに食べてくれる顔があって・・・。


何とか乗り切れた・・・。


23時過ぎ?ラストはBルちゃん。
横浜方面から帰ってきたはずなのに、中山在住なのに、町田までわざわざ来てくれた。500(ハーフ)を1杯飲んでった。
きっと励ましに来てくれたに違いない。

”やっちさん、明日もやってる?”

”やってるよー”

”じゃあ明日も来るね”

終電ギリで帰っていった。



私は正も負もオーラの影響を受けやすい。
精神の不安が体調まで影響する。
貧血な上、おまけに食が細いので本当に倒れてしまう。


だからお客さんはきちっと選ぶ、または育てるようにしている。
生意気なようだけどそうしないと毎日が苦痛でしかない。


店を閉めて、片付けて、しばしボーっと。

この店を一歩出ると、黒いオーラに包まれそうで、そのまま寝ることにした。



横になって考えた・・・。

開店して1年ちょっとと言うと驚く方がいる。
自分でも驚くくらい順調だ。

思ったとおり暇だし(それはいいのか?)、ゆったりしてるし、変な人来ないし・・・。

ビールメニュー揚げないビアバー他にないし・・・


でも生活できる程度に人来るんだよね・・・



何だろう?

ここに独りいても怖くない。


ここに決まる前に気に入った物件があった。
半年借り手がいなかったのに、契約する朝飼っているチワワが心臓発作で死んだ。

まだ5歳だったのに・・・。


悲しみのあまり、自分を失って契約日をぶっちぎった。

ちょうどオクトーバーフェストを日比谷でやっている頃だった。
行けるはずもなかった。


火葬、簡単なお葬式を済ませ、不動産屋に電話したら

決まっていた・・・。

ダブルパンチだ・・・そう思った。
素敵な物件だった。
すぐに営業できる状況だった・・・。


その後、今の物件を見つけて全くのスケルトンから作り上げた。
開店が4ヶ月ちょっとは延びた。

定職もなく、お金も日々減っていく。

焦った・・・。



しかしだ!

今思えば、あそこの家賃は現状の約2倍。広さも2倍。
家賃以外に、人を雇う必要も、冷暖房の費用も今の比じゃない。

こんなゆるく営業出来ただろうか?


命を懸けて私を守ってくれた小さな子・・・。
美凰・・・


そう思えて仕方ない。


自分が操作しようのない力がある。
頑張ってもどうにもならないことがある。

でも、その一見不幸な出来事が、遠回りが、実は成功の入り口だったり、切り札だったりする。


いろんな愛にありがとうと言いたい。


そしてまだ未熟なあの子達に伝わって欲しいと思う。
焦らず、一歩ずつ、慎重に積み上げて欲しいと思う。