晩酌しようよ

【晩酌】って『大人の愉しみ』みたいな、ちょっとワクワクするような響きがあると思いませんか。今晩あたり、一杯どうです?

バイオハザード

2011-08-19 | 随想
前から苦言を呈していたと思うのですが、
ファブリーズのCMが段々とひどくなってきている。
もしCM通りの家庭が存在しているとすれば、
それはもう家族ではなく、ただの同居人、
しかも疎ましく思うような居候のようなものだ。

子供が泥遊びして、泥だらけの足でソファーを汚した、
っていうのなら、少しは理解できるが、
自分の子供がただ座って、汗を吸ったソファーを

 『うひゃあ、汚い!!ばい菌の温床!!!』

って、消毒薬(薬じゃないけど)をガンガンかけて一安心....

こんな母親のいる家庭って、どうなの?
汗をかくなんてのは生理現象の極みたるもんでしょ。
ソファーごときでこれなんだから、シーツや枕カバーを触るときなんか、
絶対にゴム手袋してるはず。
もちろん洗濯物は分けて洗う。下着なんか一緒の洗濯籠に入れたときには..
発狂したように怒るでしょうな。

毎日の掃除の時にはもちろん、部屋中にファブリーズを噴霧。
便所や台所には、ファブリーズじゃ手に負えないから
エタノールと塩素系の水溶液で99%除菌。

もちろん外出時はさらに神経を使う。
衣服はなるべくばい菌の付きづらいナイロン製の物を選び、
マスクとゴーグルを着用。電車のつり革なんかには掴まれない。
スーパーの食料品なんか誰が触ったかも分からないから
本当は買いたくは無いんだけど、しょうがないから
購入した後、すべてアルコール消毒をする。
もちろん、生ものは刺身はおろか、サラダまで食卓に上ることは無い。
それでも不安は完全に解消されず、ちょっとでも違和感を感じると
吐き気をもよおしてしまう。

もはや、レベル4のバイオハザードの世界である。


そんな潔癖症の母親の夢は、

 『 いつか南極に引っ越すこと 』

である。
厳冬の南極の露天にベッドを置き、
シルクのシーツ一枚を身にまとい、
『ああ、やっと、ばい菌の無い世界に来れた』
といって就寝(永眠)するのである。



冗談はともかく、清潔は行き過ぎると癖になる。
聞くところによると、不潔の代表『ゴキブリ』は
日本では明治大正ぐらいまではただの虫だったらしい。
それが西洋の浅知恵(?)で病気を運ぶとか、
製薬会社の殺虫剤の広告とかで今のように忌み嫌われる
存在になったようだ。
虫の次は、その矛先が家族へ....
ゴキブリと同列じゃ、あまりにかわいそうじゃありませんか。

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