ジョリリ

髭剃りの切れが悪くなってきたので
かーちゃんに『替え刃を買っといて』と頼んだ。

翌朝、洗面台で髭剃りと替え刃を探すと、
なんと新しい髭剃りが。


『あれ？替え刃でいいんだよ』というと
『いまどき２枚刃の替え刃なんて探す方が大変なの。
　新しいモデルにしてよ』といわれた。


うむ～？そうなのか。
いまどき二枚刃は貴重なのか．．

手にした四枚刃の髭剃りは、最新の五枚刃よりも古いモデル。
それでも、”四枚刃か～”とうなるようなヘッドの大きさである。
テニスやゴルフだけじゃなく、髭剃りもデカヘッドの時代である。


さて、いざ使ってみると確かに剃り味がいい。
いままで”ジョリジョリ”とした感覚だったのが
”シュルシュル”という感じで剃れる。
鼻の下などは確かに剃りづらいが、まあ慣れの問題といえる程度。

　　”ほぉ～、ここまで進化していたとは”

と感嘆せずにはいられない。



．．が、すっきり爽快の剃り跡を撫でながら思う。

　　どうせまた明日生えるんだよな。

そう思うと、この爽快感が不毛のように思えてしまう。
毛が生えてくるのに不毛とはこれ如何に？と
くだらないダジャレをかみ殺しつつ、髭剃りの意味を考えていた。