45禁:オジサンのためのカラーコーディネイト

アラ還の筆者が45歳以上のオジサンを対象に、カラーコーデを図版入りで解説するという前代未聞のおためごかしサイトです。

デニムシャツ・ダンガリーシャツの着こなし

2013-05-19 13:41:19 | Gジャン・デニムシャツの着こなし
 Gジャンもそろそろ暑苦しい季節になってきました。どちらかというとデニムシャツ、あるいはダンガリーシャツをはおるのがちょうどいいくらいの気候になってきました。
 ダンガリーというのは、薄手の平織デニムのような生地のことで、シャンブレーとも風合いが似ていますが、ダンガリーのほうが少し厚みがあるますし、織り目も詰まった感じです。
 昔からあるアイテムなんですが、私事で恐縮ですが、これには少し思い入れがあります。
 ダンガリーシャツというのは大抵これくらい淡いブルーのものが多かったです。

1970年代に学生時代を過ごした私は、世の中全体がオイルショックの不況の中で貧しく倹しい生活を送っていたのを覚えています。そんな時代に大学生が着ていた服は一部の金持ちの息子をのぞいて大抵はサープラス、つまり米軍の払い下げのコートやフィールドジャケットや、なかにはバイト先の運送屋の作業服をそのまま着てくるような奴もいました。弊衣破帽とまでは言いませんが、「ボロは着てても心の錦」の歌詞をこころの中で口づさんでいたのは間違いありません。
 20歳前後の頃はプライドだけが光り輝いていて、あえて自分の現実を鏡に映してみようとは思わなかったから不思議です。若さと未来への夢、それが自分のすべてであるから、きっとどこかにその輝きを見出して惚れてくれる女性がいるに違いない。そう思っていましたが、バイトして少しでもお洒落したほうがモテたと反省するのはそれからずいぶん時間がかかりました。

 当時の私の得意の恰好は、今でいうダンガリーシャツ。ポプリンのベージュのパンツの上にダンガリーを羽織っていまだヘルメットをかぶった学生がアジ演説をくりかえすキャンパスを闊歩しておりました。おそらく、その組み合わせは、母親がこれとこれを合わせて着なさいと選んでくれたものだったのでしょう。
あと、覚えているのは書籍代といって親からもらった金で買ったJUNのコットンサージの紺のジャケットと秋になってよく着たキャメル色のハーフコート(これは今にして思えば国籍不明の謎のデザインでしたけど)。
 当時の衣料を思い浮かべると感傷的な気分になります。
 ですから、私はダンガリーとデニムシャツには特別な思い入れがあります。今でもデニムシャツは濃淡あわせて6枚くらい持っています。しかし20代半ば以降、デニムやダンガリーシャツを一枚で羽織る着方はほとんどしなくなりました。学生時代のめちゃくちゃな服の着こなしなど、記憶にとどめて再演しても仕方がないと思っていたからでしょう。

 ところが、映画の中で、リチャード・ギアがくたびれた中年男を演じるなかでかのダンガリーシャツをライトベージュのパンツの上に羽織っているのを発見。俺の着方は正しかったんだと思い目頭が熱くなったのを覚えています。学生時代は、メンズ雑誌といえばメンズクラブと男子専科しかなくて、アイビーとコンチネンタルなんたらが主流の服飾界でダンガリーシャツが取り上げられるのは、その後5年くらい経って雑誌ポパイが創刊されて以降の話です。

 さて、デニムシャツをラフに男臭く着こなすには、リジッドデニムが一番。Safariお得意のコーデ。これは平凡なコーデだけに、バッグなど他のアイテムが大きくものをいいます。ダンガリーは、腰がない素材だけに存在感が希薄でこういう着こなしには向いていないように思います。

ダンガリーシャツは、やさしいベージュのパンツ、もしくはライトグレーのパンツがむいていますね。



 デニムシャツでも、テンセルなどの細い糸を使ったデニムシャツは色味が濃いめでも涼しさを感じさせます。インナーはボーダーTがよく
あう感じですね。
 デニムシャツでも色落ちの進んだものを淡いオリーブのパンツにあわせてもキレイです。


TPO的には、やはりターミナル駅から先には、この格好で行くのは勇気がいりますね。
車で買い物、近くのスーパーや犬の散歩という感じで、45歳以上のオジサンがそれなりの敬意をもって迎えてほしいのなら、やはりが外出にはジャケットがいるでしょう。

 ということで次回は「夏のジャケットの着こなし」にまいります。

 さて、デニムシャツのまとめです。

デニムやダンガリーの色落ちの差で微妙な違いがでてきます。濃色はダンディな雰囲気、単色は
カジュアルでくるろいだ感じでパンツの色もそれを意識するのがいいみたいです。

 これまでに出てきた「ジャケット+でデ二シャツコーデ」もあわせておさらいです。