『自由の哲学』を読む ~日々の暮らしから~

日々の「?」から始めて一歩ずつ
自分で見て考えて、行動していきたい。
私の自由が人の自由にもつながりますように。

子どもじゃなくて大人が学ぶ

2020年07月30日 | 中学生と育つ


神戸シュタイナーハウスでは、
子どもが学んでいる間、
大人も別室で勉強をしてきました。
保護者以外ももちろん歓迎です。

忙しい親としては、
つかの間、子どもから手が離れた2時間ほど、
貴重な自分時間を過ごす、という選択肢もアリです。
実際、大人クラスには来ないで、
買い物やお茶でリラックス&充電する方もおられます。

子どもとみっちり一緒で、
トイレにも行けないような日々の中では、
一人時間はとても貴重なものですから。

子どもがふんわりした空気の中で
歌を歌ったりカラダを動かしたりしている間、
私たちは、難しい本とにらめっこしたりワークに取り組んだりしてきました。
貴重な自由時間に、わざわざ勉強しようという私たちは、
少々変わり種なのかもしれません。

シュタイナーの幼児教育で、子どもの活動や作品を
「ファンタジーっぽくてステキ!」と喜ぶだけじゃ物足りなくて、
「どうしてそういう事をするの?」と知りたかったのです。

知力と体力で評価される、数字に表れる部分だけでは見えない、
その子の持ち味を見る目を持ちたいし、
親としては、その子のまるごとが伸ばせるようサポートもしたい。
そのために自分に出来る事があれば、やってみたい。
それが、学びの動機でした。

そして、幼児教育にはじまり、気質、自由論、
バイオグラフィ・ワーク、6つの修行など、
いろんな学びを、自分や身近な人と絡めながら学んで10年あまり。
子どもを育てるサポートをするつもりが、
自分たちの自己教育になっていることに気付きました。

子どもの成長過程を学ぶことは、人間の成長過程を学ぶことですし、
人間の成長が15歳や20歳で止まるわけもなく、
その先を考えることは、イコール生きる意味を考えることであり、
人生の不思議に向き合うことは、宇宙調和の不思議を知ることでもあり、
物理や時空を超えた世界とのつながりに目を向けることでもあり…。

この学びは、果てしない広い世界につながっていました。
宇宙って、神って、なんて途方もない存在なんだ、と圧倒され、
人間ってこんなにすごい存在なのか、と感動し、
自分の目で見ることで学べることの多彩さに驚き、
ともすれば虚無感に襲われがちだった若い頃と比べて、
生きていることを肯定的に捉えられるようになりました。

子どもには、自分の考えに従って、自分の自由な意志で
道を切り開いて行って欲しい。

そう願うなら、自分がそうあればいいんだ。
子どもに算数を教えるのも大事だけど、
同じくらい、またはそれ以上に、
自分が成長するのが大事なんだ。

そんな風に自分の考えが変化していったのが、
一番の学びの効用でした。

どこの部分から入っても、それを全体とつなぎ、
自分の日常とつなげて往復していくことで、
人間について学ぶことになると思います。

どの入口から入っても、学びの目的地は
「自由」「愛」「幸せ」「調和」みたいな所だったりします。

だから安心して、
自分の身近な関心を深めていこうと思います。


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