台風一過すれど、暑さは増すばかり。
陽は西に傾く。
ひとりいる部屋にはいたたまれず外に出る。
並木の百日紅は弱々しく歩道に影を落としている。
胸に痞える狂おしさに耐えかねて
あてどなく夕闇の町を彷徨う。
楽しかった妻や子供らの声が聞こえる。
笑い顔が見える。
そいて
次第に薄れて行く。
通いなれた居酒屋の暖簾をくぐる。
また今宵も酔った。
へべれけに酔った。
どうすればいい、
きょうもまた酔った。
金ないよ、
でも、何故酔った?
何故酔ぱらった。
何故だ、何でだろうか?
こうして、このようにして生て行こう。
それだけしか、今のお前にはない。
できないなのだとわかっていても。
そうか、
そうだよな。
聴けば辛くなるばかりなのに今夜も幾度となく聴く。
都の雨に
夜の屋富祖通り
陽は西に傾く。
ひとりいる部屋にはいたたまれず外に出る。
並木の百日紅は弱々しく歩道に影を落としている。
胸に痞える狂おしさに耐えかねて
あてどなく夕闇の町を彷徨う。
楽しかった妻や子供らの声が聞こえる。
笑い顔が見える。
そいて
次第に薄れて行く。
通いなれた居酒屋の暖簾をくぐる。
また今宵も酔った。
へべれけに酔った。
どうすればいい、
きょうもまた酔った。
金ないよ、
でも、何故酔った?
何故酔ぱらった。
何故だ、何でだろうか?
こうして、このようにして生て行こう。
それだけしか、今のお前にはない。
できないなのだとわかっていても。
そうか、
そうだよな。
聴けば辛くなるばかりなのに今夜も幾度となく聴く。
都の雨に
夜の屋富祖通り