おかあさんのうた

どこをどう歩いてきたんだろう。
おかあさん、子供たちよ。
あのぬくもりはもう帰っては来ないのだろうか。

寒いね

2010-01-26 17:56:12 | 随筆
 あのね、お父さんのベランダには小鳥が来るんだ。

ひよどりやメジロ、そしてね頭の白い鳥でここでは「カンパチ」って云うんだ。

鉢植えのブーゲンビリヤの枝によく来るんだ。

みかんを輪切りにして、小枝に刺しておくと啄ばみに来る。

かわいいよ。

おかあさんと見においでよ。

冬の間だけなんだ。


 ひよどりはね、必ず、番で来るんだ。

きっと夫婦だろうね。

一匹がミカンをさかんに啄ばんでいる時は、

一匹は辺りの様子を伺っては突っつく。


 アコは寒くないかい?きょうは冷えるだろう。

モコはいらいらしてないかな?

おかあさん、どうしてるかな。

 裏庭に植えた紫式部は実をつけたかな?

野牡丹は寒さに耐えているだろうね。


 寒いね。

帰らぬあの日

2010-01-20 17:13:34 | 随筆
 きょうはとてもあたたかだよ。

おまえはきっと洗濯物を庭一面に干してあるだろうね。

昼から少しパソコンの記録の整理をしていたら

去年の夏、大切な大切なことを手紙にしてしまった日の日記が出てきた。

後悔したあの日。

仕方がないとも思ったあのとき。

平成21年7月22日記す



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昨夜、手紙を出した。

今夜は涙を堪える事ができた。我慢できた。

ゆふこ、これが最後の選択だ。

今朝からおまえに電話をしたくて何度もパソコンの机から離れてはおもい留まった。

きのうの手紙は明日には着く。前以て云っておかないとおまえは衝撃をうけるだろう。

電話して予告したところで、手紙が着くまでもっと辛いだろう。

おれはどうすればいい。

今までは、一緒に居るときはおまえが教えてくれた。

そういう場合でも、こうしろととかああしろとか云わなかった。

おれが決断できる言葉をくれた。

おまえと最後まで生きていたい。

おまえの最後は俺が見取りたい。

昼飯で2合飲んだ。

この2ヶ月、安酒で悩みをごまかしている。

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「こんな女々しいことでどうするの!」

きっとおまえはーーーーーーー。