みどりきみどり空色

草花とそれにまつわるetc.

野山も、春近し。

2010-02-14 23:14:26 | Weblog
今冬は時々ドッカと雪が降ったものだから、
わが家の回りにも、まだ雪の山があちこちに居座っている。

それでも、窓を通して差し込む昨日や今日の日の光は、
一段と春めいてキラキラ輝いてきた。
その陽光にさそわれ、
ふらふらと吸い付けられるように植物園に出かけてしまった。

園内の脇道はまだ雪で覆われていたけれど、
主な道は除雪してあり、のんびり20分ほどで一巡できた。

常緑樹以外はしっかり冬芽を固く閉ざしている中に、
なんと気の早い、マンサクさんが、
脱水かけたシャツのように
シワシワの花びらをよじらせて咲いていた。
糸くずが着いたような花だが、寒々した木々の中にあっては、
なんだかほっこりするぬくもりを放っている。


その後、車で10分ほど移動、隣市の冬水たんぼに向かう。
コハクチョウご一行が今、滞在中である。

田んぼに何羽もクックルクウッと鳴きながら餌をついばんでいたり、
大きな翼を羽ばたかせ群れて飛び立ち旋回していたり、
こんなにたくさん間近に見ることが出来、なんと素晴らしいことか。

白鳥の湖ならぬ白鳥の田んぼだ。
これでは、チャイコフスキーは楽曲できなかったろう。

子供がアヒルだと言っていたが、泥田んぼではアヒルっぽい動きだ。
白色レグホン?の鶏にも見えたりして、優雅な感じはあまりないけれど。

しかし、群れて飛び立つときの、
空気を捉える真白の翼の力強い羽ばたきといったら、
ダイナミックにこちらにも羽音が響いてきて、この臨場感に気分が高揚してしまう。

真夏に白鳥にあおってもらったらさぞかし涼しかろとも思えたが。

何度も飛びあがったり回りながら着地したりしているものだから
友達は察した。北帰行の練習をしているのでは?なるほど。

ふと、昔、見たお堀の深緑の水面に浮かんでいた翼を切ってあるらしい白鳥を
思い出してしまった。


どうして、そこにいるのかわからない真ガンも一羽。
紛れ込んで、気にせず同化していた。