UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 388P

2024-02-20 23:50:08 | 日記
「よし!」
 
 ヤマ勘が当たったことによる声……それがでた。なにせ、ドラゴンがどこに出るのかそれは実際わからない。風になって右にでるのか左に出るのか……それか上やら下、さらには背後って選択肢だってあった。そこで上に出たドラゴン。別にそれは本当に偶然で何か誘導してたとかもない。それに力の巨人は一瞬で出せる……という感じじゃない。
 もちろん全身を出すよりも今は部位だけ出してるから素早く構築出来てると思うが、それでも……だ。それでも一瞬では無理だ。これがこっち側。もともとの世界――地球なら一瞬で出せると野々野足軽は考えてる。試してはないが、たぶんできるだろう。なにせ時間がかかってるのはこっちの空間。この穴の先の空間には何もないからだ。何もないから野々野足軽は自身の力を流して、それを元に力を使えるようにしてるんだ。
 でも今の野々野足軽にはこの空間のすべてを力で満たすことが出来ない。そもそもがこの空間はどこまであるのかもわかんない。それに今はこのドラゴンとやりあってるところに集めておきたいってのがある。そしてそれを遂次集めては力の巨人にしたりしてるのだ。なので一瞬ってことはできない。全ての方向に事前においておく……というのも難しい。だからこそヤマ勘で用意してたところに来てくれたのは嬉しかったみたいだ。
 
 そしてそのまま殴りつける。拳を叩きつけるようにドラゴンの頭部を砕く。そして力を流し込む。癒しの力だ。壊して治す……ある意味でマッチポンプみたいだな……とか野々野足軽と思った。奥へ奥へ……けどこの奥というのは別にドラゴンの体内のどこか……とかじゃないみたいな? どこを進んでるのかも野々野足軽にさえ、よくわかってない。ただ深く……そう思って進めてるんだ。
 
パリン――
 
 癒しの力を守ってた力の膜……それが砕けた。これまでの経験で経て、どうやったら奥で泣き続けてる風の少女へと届くのか……それを考えた結果がこれだっだ。野々野足軽は何回も色々な事を試した。けどこれが一番いいと判断した。力を力で守る。いうのは簡単だ。けどやるのはそこそこ難しかった。それに……だ。
 
パリン――
 
 さらにもう一つの層が壊れた。そう、癒しの力を包んでた力は一つじゃなかった。そして二つでもない。三層だ。三重の力の層で守ってる。
 
「届け……たの――うお!?」
 
 癒しの力を届けてる間もドラゴンは動いてる。既に傷口はふさがってるが、層のおかげで野々野足軽の意識は二つに分断されてるようになってた。つまりは風の少女へと届ける力を操る意識と、ドラゴンへと対応しないといけない意識……その分割思考で野々野足軽の頭は悲鳴を上げつつあった。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1027

2024-02-20 23:46:37 | 日記
 爆散したでっかい聖騎士。何かあるか? と思って自分は警戒してた。けど、どうやら復活してくる……なんてのはないらしい。よかった。下の方では落ちた普通の聖騎士達が、こちら側の者たちと戦ってる。けど……その聖騎士達に変化が訪れた。どうやら聖騎士達には砂獣は襲いかからないみたいだったけど、でっかい聖騎士が倒された事を確認した聖騎士達は、手近な砂獣を攻撃しだした。
 それに周囲の人たちが困惑してる。それはそうだろう。だって砂獣と共に戦った方が絶対的に有利だ。こちら側も強化されててあの武器でなら、砂獣をそこそこ簡単に倒せる。そして今や魔力が尽きた聖騎士なんて、砂獣よりも柔らかいはずだ。そんな聖騎士がこちらの戦力と渡り合うためには砂獣を利用するしかない。そうしないと生き残るなんて出来ない。
 それが一番わかってるのは奴らの筈だ。いや、もしかしてわかってない? 確かに奴らなら今でも自分たちが上……と思ってる可能性はある。なにせ地上で戦ってる彼らは聖騎士達から見たら、それこそずっと見下して来た存在。そんなのが今や自分自身にまで及ぶほどになってるなんて……いやそれか超えてるかもしれないなんて、聖騎士なんていう高尚な職についてる聖騎士なんて言う奴らには認められないってのはなんとなくわかる。
 
 普通はあそこまで追い詰められたら悟るものだし、理解したくなくても認めるだろう。そうしないと生きることが出来ない。でも奴らの場合……教会関係者の場合はそうじゃなくても納得できてしまう。だってそういう奴らだし。
 
「何を……」
 
 そんなふうにきっと周囲の兵士も賞金稼ぎたちも困惑してる。それに……だ。それに聖騎士達は近くの砂獣に攻撃をし始めたけど、それで砂獣を倒せてるのか? といえばそんな事はなかった。彼らの無駄に大きくて、そしてきれいで美しい剣は一様に強化された砂獣の甲殻に阻まれて傷がつけれていない。むしろ、その刃が刃毀れしてるくらいである。
 元々が魔力で強化をして使うのが前提の剣なのかもしれない。魔力を帯びたらその特性を発揮できるが、今や聖騎士達はでっかい聖騎士の渾身の一撃のためにその力をすべて持っていかれてしまってる状態だ。だから剣にも魔力を送れなくてすっからかんになってる。その状態だと、あの剣はきっとそこらのナマクラ……そんな状態なんだろう。
 
 そしてそれは起こった。いや、奴らはきっとそれが狙いだったんだろう。彼らは一様にその剣を自身の腹に突き刺してこういった。
 
「「「我らの次の世界へと行く!! その資格を得た!!」」」
 
 そんなことをのたまった聖騎士達へと、さっきまで共闘してた砂獣が群がる。そしてその肉体を貪り始めた。きっとあの一撃、意図的に砂獣へと攻撃したあれがきっかけだったんだろう。つまりは奴らは自分自身を自ら砂獣の餌へとしたんだ。