離婚の是非

2007-08-16 18:05:39 | Diary
子供の頃、母が父と離婚することには大賛成だった。

理由はカンタン。父は、父親としての役目を何一つ果たしていなかった。
家にお金を入れてもいなかったし、父親らしく子供と遊ぶなどもなかった。
ただ、母に威張りちらし、子供に威張りちらし、内弁慶で外に出ると失業者だった。
昼は寝て、夜出て行き、酒に酔って、玄関におしっこしたりしていた。

九州にはそーゆーのが”男らしい”という文化があった。私は子供ながらに
そーゆーのは”ばっかみたい”って言うんだよ!と考えていた。

結婚と言うのは、”一生一緒に幸せを作りましょう♪”という合意であり、契約だと思う。 だから、そういう合意をないがしろにするんだったら、契約は続行できない。

つまり、誠意ってこと。だから離婚協議できちんと財産分けや、養育費が取り決められるような男性となら、離婚する必要だってそもそもないのかもしれない。別居という手だってある。

親の離婚が、子供にどんな影響を与えるのか、それは、結婚観の形成っていう意味では普通の家の子と変わらないと思う。というのは、普通の家の子で、両親が上手く行っている家の子に私は会ったことがない・・・。みんな、母親が父親をガマンしていて、ガマンしなくてはならないのは、けっきょく母親に生活力がないから、というのが、みんなの最大公約数的な意見だったから。 ウチのママなんて、そういう母親たちと比べたらヒーロー。

ただ、離婚して困ったことはある。学費。

親が働いていたから、私は小さい頃から食事担当。実家にいた頃は”なんで、私ばっかり”と料理してるのか嫌だったけれど、けっきょく、料理は右脳の作業なので、料理していたおかげでけっこう成績が良かったのかもしれない。それに実は料理って実験みたいで好きなんだ。

でも学費は深刻だ。子供であることの唯一の欠点は、自分で稼げないってことだと思う。
稼ぐ手段がない。どうやって運命を切り開けって言うんだろう?

若いときは自分への投資時期。そのときに学費がないというのは、スタートでかなり差が出てしまうってこと。

私は運がよかった。外大へ進学したし、海外留学も大学のつてで達成した。

もし、そういうのがなかったら? せっかく進学もでき、留学もできるだけの力がありながら環境が与えられなかったら? それはすごく大きな社会損失だと思う。

親の金で余裕のあるエリート教育を受けれた同級生は羨ましかったし、それだけ投資してもらえるんだったら、私のほうがうんと優秀になれると思ったりしたけれど、その考えはだいぶ昔に捨てた。 結局、親の投資がモノにならなかった人にたくさん会ったから。 
仮に親に豊富な投資資金があっても、私もそのうちの1人に収まりそうだった。

でもやっぱり人生の最初で、のりしろを伸ばすには、多少の投資が必要だ。

そういうことが一番良く分かっているのは、多分母親ではなく父親だと思う。
何しろ女性より社会をを良く知っている。

だからこそ、男親が養育費を出さないで、子供を見捨てるのは、女親が子供を見捨てるのより罪が重いと思う。




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