“白くない”日本の白物家電

2007-04-27 13:07:53 | Diary
冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどの生活家電は「白物家電」と呼ばれています。

けれど、日本の白物家電は実は全然白くない。

薄いベージュや、薄いグレー、きれいな”白”であることはほとんどない。

さっぱりとした清潔さがバスルームに欲しかったので、ウチのバスルームは
白いのですが、その白に馴染むと思って選んだ白いバスタブは、
到着してみたら微妙なグレー。

シミひとつない白い背景にベージュ・グレーでは、清潔感より、薄汚れた感じが
”悪目立ち”してしまいます。悲しいです。

ひとえに 「白だから」という理由で外国家電に目が行ってしまう人の気持ちが分かります。

”白”、というのは以外にコントラストが大きな色です。

白はその清廉潔白さで、少しの汚れや変化も”際立たせ”ます。

だから、背景色にもってきたら周囲をくすませ、アクセント色に持ってきたら、
パリっと小気味良くなります。

このあたりは女性だったら、地味な色合いのコーディネイトが白いバックを
差し色にすることで、一気に華やぐことの効果を誰でも知っているでしょう。

ウチの食器は、長いことPottery Barn で買ってきた、真っ白なプレートセットでした。

これを選んだ理由はお花模様や何やが入っていない、無駄のない
シンプルデザインで、価格がもっとも安かったからです。

ぽってりとした食器の厚みが磁器というよりは陶器の、素朴なカントリー風の
温かさを持ち、ずっしり重い。けれど、真っ白。 フランスのカフェに良くみるタイプです。

もう10年近くになるので、食洗機の傷が目立ち始め、買い替えどきなので
色々なテーブルウェアを物色しています。

ところが日本製のテーブルウェアは、白だと思っても、ただの白でないことが多い。

日に焼けて、リッチな飴色になったパインのテーブルと、洗い立ての白い食器が
作り出すコントラストは、温かさとシンプルさが同居してなんとも気分がいいものです。

そんなコントラストを作り出す、ただの白い食器セットは日本ではなかなか見つかりません。

白と思って買ってきたお皿は総じて、実は生成りなのです。 
生成りでは、一見同じように見えても、強いコントラストは生まれません。
つまり色が主張せず、周囲と馴染んでしまうのです。

生成りを主張させるには、背景に黒いランチョンマットを持ってくるなど
工夫が必要になってしまう。 まぁ、めんどくさいこと!

日本のお店では、青白い蛍光灯を照明に使っていることが多いので、
総じて青々しく寒々とした白に見えるくらいの白が自然光で見たとき
の素直な白のようです。

ところで、日本では、壁という壁は白と決まっています。なぜなのでしょう。

白という色は背景に持ってくるとどんな色にでも合う、難のない色と信じ込まれているからでしょうか。

それは白という色をまったく誤解している、と思います。

日本人の”白”という色への解釈は、まったく正反対方向に間違っている、
そう思います。




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2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
壁の色 (サリー)
2007-05-05 21:09:50
今はやりの住宅では白いビニールクロスのおうちも多いですが、「壁という壁が白ときまっている」ほどではないのでは?
基本は木の色の壁も多いですよ。
それに白、日本人の白への解釈まちがってるかなあ?

生成りっぽい白も、日本の風土にあっているからでしょうし、漆喰の壁の白もステキですよ。

外国と比べて向こうがあってるってのもなんだかなあ。

とはじめてなのに失礼いたしました。

まったく正反対方向にまちがっているとあったので
ついそれは言いすぎとおもって書いてしまいました。
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貴重なご意見ありがとうございます (こんにちは)
2007-05-05 23:47:06
貴重なご意見ありがとうございます。

正反対方向に間違っていると思うのは外国と
比べてではなく、背景となるべき周囲と溶け込む
べき所に白を用い、コントラストを作るべきところで
コントラストのないアイボリーを使ってしまう点で
あって別に外国と比べて、という訳ではないですよ。

新築マンションは9割以上白い壁。圧倒的に白い壁ばかりである、というのは否定しがたい事実でしょう。

そんな中で木の色を発見されるとは結構目が肥えて
いらっしゃるのですね。

我が家は、総桧の床に、木(モク)の壁です。
色のコントラストを決めるのは、反射率ですが、
白木の色は、肌の色とほぼ同じ反射率といわれています。つまり肌にとても馴染む色。

肌がくすんで見えず良いらしいですよ~
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