ダイバーシティ

2010-01-05 16:51:23 | 福岡&中野&メルボルン時代
最近オーストラリアの人と仲良くなったのでよくメールしています。

オーストラリアはアメリカに多少対抗意識があるのでしょうか?

オーストラリアがいかに素晴らしいかを訴えてくれますが、そのとき強調するのが人種的多様性(^^)

こんな感じ。

The nice thing about Australia is our cultural diversity so you will encounter many races and religions.
We are an extremely racially tolerant country.

ふむ~。日本人にとっては日本に住む限り、”人種的に寛容”などという言葉はまったく無用の長物。

日本人が日本に住んでいるのは他の国が”人種的に不寛容”だからではなく、ただ日本以外に
住むことを思いつかないからなんですよね。

どこの国でも同じとは思いますが「お国はどこですか?」と聞いた時に、答えは「大阪です」とか「メイン州
ポートランドです」とか答えます。

日本人にとって”多様性”とは何を意味するのでしょうか・・・?県外出身者ばかりが集まる東京では
ないかと・・・つまり結局のところ、日本人は多様性、というものをまったく理解していないのではないかと思います。

■ 外大でさえ・・・

私の母校、外大は今は阪大に吸収合併されてしまいましたが、思えば日本ではかなり珍しいほどの
”人種的多様性”を抱えた場所でした。外大行きのバスに箕面で乗れば、ベールをかぶったマレーシアの
留学生からドイツ人からアラブ人まで出会うことができます。

外大の留学生会館は寮と食堂が一体になっていたのですがこれはもみじ寮の手前にあった上
売店が遅くまで開いているのでよく利用しました。そこで色々な国の留学生と会うことができました・・・

けれど外大は最初の日本語習得だけで数週間から数ヶ月でスルーして他の大学に学生は
移っていくので、ごく普通にアラビア語を学ぶアラビア語科の日本人学生にとってはアラビア語を
話す学生がいても気がつかないことが多い。

理由は、留学生は留学生だけをまとめてあり、キャンパスも違うからです。あるべき日本人学生との
交流はほとんどない(年数回のパーティ)だけのようでした・・・今はどうなったのでしょうか・・・?
(これは10年以上前の話です。)

同じ活動を共同してやることがないので、日本人と留学生の絆というのはあまり深まりようがないのですよね。
各国から集まった留学生同士は仲良くなれて良いようでした。 

せっかくそこにあるのに日本人には遠い”多様性”・・・。

海外の英語を教える語学学校は同じような状況にあり、日本人は各国から集まった人たちとは
仲良くなる機会がありますが・・・肝心のその国の人とはなかなか出会う機会がない。

私もよく考えれば、アメリカでアメリカ人の友人って、カフェで会った人とか(笑)。
これでは日本で外人向けのバーで飲んでいるのと変わりませんね。

・・・というわけで”人種的多様性”は日本人にとっては分かりにくい。
中国人もアメリカ人もアラブ人もドイツ人も同じ幼稚園で学ぶ・・・そんな環境がステキ!と思う人は、
すごく少数派のような気がします。

でもそれがミスコンで繰り返されるWorld Peace!の原点であり、国際的な相互理解なのでしょうね。





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