おっとり王国危機一髪

2018-04-08 15:02:30 | しあわせの日々
桜があっという間に満開になり、あっという間に桜吹雪となったある日のこと。



おっとり母は、おっとりグランマの介護のためしばらく実家に帰っておりまして、2週間ぶりに自宅に
帰ってきました。
もしかして私のこと忘れてる?(以前、私が入院した時二週間で忘れ去られた悲しい過去がありまして)と思ったら、ちゃんと覚えててくれてスリスリして来た師匠。
んー、ちょっと痩せたかな?ダイエット成功した?その時はそんな感じに思ったのですが、どうも様子がいつもと違う。
おっとり父は、『このところやたらに水を飲んで、おしっこジャージャーだよ』と言っています。
確かに水をよく飲むようになっていた気もするが、こんなにひっきりなしに水飲んでたっけ?それに、なんとなくですが元気がないような気がする。尻尾を垂らして、活気がないというか・・・毛もパサパサしてるように見える。
抱いたら、なんだか軽くなった気もする・・・。

うーん・・・これは、もしかして腎不全とか、とにかく何か体調に異変が起きている!と思い、いつもの獣医さんに連絡。
翌日早々に病院に連れて行きました。検査後、先生が自宅に送ってくれる予定だったのですが・・・。
先生『血液検査の結果、おっとりくんは糖尿です!かなり血糖値も高いので、持続点滴をして下げてゆく処置が必要と思われます。今日から入院となります』

なんてこった・・・。糖尿病!!!
ぽっちゃり猫の師匠は、確かに糖尿病のリスクの高い子でした。食べることと寝ることが大好きで、運動嫌いの師匠。
少しでもダイエットになるように、階段の上の方にごはんを置いたり、カロリー低めの療法食をあげたりしていたのですが、それでも足りなかったのか・・・。
先生は、肥満の子が全て糖尿になるわけではないから、こればっかりは解らないのですよ、と慰めてくださいましたが(;_;)



この時点で、師匠の血糖値は460くらいと、中程度〜重度の糖尿だと言われていました。
この日から師匠の入院生活が始まったのですが、翌週の検査ではケトン体が出て来ていることも判明し、点滴で血液の電解質バランスを改善させ、落ち着いて来たところでインスリンを投与してゆくこととなりました。
ケトン体というのは、本来食べると体内で糖がエネルギーとして変換されて使われるはずが、インスリンの働きの不足のために糖がどんどん体外に出てしまい、エネルギー不足になった体が脂肪を分解して糖を作り出してゆく際に出る、燃えかすのようなものなんだそうです。これが出るようになると、糖尿でもかなり深刻です。
糖がどんどん、水分を奪って体外に出てしまうから、尿量が増える。水分が奪われるから喉が乾いてやたらに水を飲むようになる。
食べても食べてもエネルギーにならないから、どんどん痩せていく。
師匠の体重は、入院時7キロを切っていました。以前は一番太っていた時で7.8キロあった師匠。ダイエットの影響を差し引いても体重減りすぎです。小さな体の中で、いつのまにかそんな大変なことが起こっていました。

とはいえ、人間の糖尿病と違って急激な合併症が起こるのではなく、本ニャンはいたって普通にしています。
師匠入院中は毎日、お見舞いに行って様子を聞いておりましたが、点滴を続けたためか、ケトン体は出なくなった様子で元気を取り戻していました。血糖値は300台でまだ高めですが、あとは、数値を安定させるためにインスリンの投与量を見極めてゆく必要があります。

これがまた、なかなか決まらない(泣)
ネットで検索して色々調べると、インスリンの単位が1単位とか2単位とか、あんまり大きい数字出てこないんですが、師匠は日々1単位、2単位、3単位・・・・と増やしても効かない!下がらない!

『先生〜、なんで下がらないんでしょう・・・』
『これも体重によるところも大きくてね・・・、師匠、小型犬2匹分くらいの体重があるから5単位でも効かないかもしれない』
『そんなでかいんですかウチの子・・・』
犬ってそんなに軽かったのか。(問題はそこではない)

そして一週間たったころ、やっと師匠のインスリン6単位で血糖値が150~200になるくらいに落ち着きました。
これでも高め安定ですが、まずはこれで自宅でインスリン注射と糖尿病食での食事療法を行い、定期的に血糖値を測定しながら調整をしてゆくことになりました。師匠、やっと退院です!!



は〜、やっぱり我が家はいいよねえ・・・。



もっちゃんも一安心。
いや師匠が一番大変だったのはもちろんなんですが、入院中ひとりぼっちになったもっちゃんがまあ・・・。
彼は猫が大好きな猫。誰かが一緒でないと不安で不安でしょうがないビビりん猫。よほど心細かったのでしょう、その日から居間の押入れにこもってしまいました( ;∀;)
なんとかなだめすかして、やっとのことで少し落ち着いて過ごせるようにはなりましたが、ごはんもウンチもしなくなっちゃうし、もうもっちゃんも一緒に入院させた方がいいんじゃないかとまで思ったほどでした。
よかったね、もっちゃん・・・。


これが、師匠のインスリン注射キット。一日二回、食後に皮下注射します。獣医さんで練習してきました!
時間や単位を間違えては大変なので、慎重に行わなくてはなりません。
食事をきちんと摂らないと、低血糖発作を起こして命に関わるので観察も必要。


ここにぷすっと。素人でもやりやすいようにと、獣医さんが毛刈りをしたこの辺に注射します。
師匠は痛くはないのかな、とても大人しく何も言わずに注射させてくれます。

猫の糖尿病は、完治することはないそうです。
インスリンも一生続けていくことも考えられますが、運動や食事で、うまく血糖値のコントロールができるようになれば、インスリン離脱ができる子も少なくないと先生が仰っていたので、頑張って行きたいな。



いつまでもこんな王国の幸せが続いていけるよう、母も努力いたします。
どうぞ、こんな拙い飼い主の私めとおっとり王国を、これからもよしなに。


おっとりともとなりはひとまずしあわせ。

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