チャック。

ウィルソンではない。


伝説のベーシスト、チャック・レイニーさん。たまーに聴く。そして凹む。弾けるかぁ!!って(笑)


いや、ただ“弾くだけ”ならそんなに難しい事もしてないのだけど…絶妙なプレイ、グルーヴ感やタイム感が凄いの。そういう意味で弾けない、弾けてない。


チャックと言えば…な名盤の一つがコレ。





MARLENA SHAW/WHO IS THIS BITCH ANYWAY

74年リリースの超名盤。ドラムにハービー・メイソン、ギターにデイヴィッド・T・ウォーカー、巨匠ラリー・カールトンも。ハービー・メイソンとのリズム体だけでもヨダレだくだくです。


そしてラリーと言えば“1フィンガー”奏法。

大抵ベースを指で弾く場合は、人差し指と中指の2本を交互(オルタネイト)に使って弾くんだけど、ラリーのおっちゃんは人差し指1本がメイン。通常は中指を使う様なフレーズも、人差し指の“爪”の方でピッキングをする。指の腹と爪でのオルタネイト(ちなみにサウンドは結構モコモコ)。もうこの辺が独特、誰にも出せないグルーヴ感。


以前J.P.S.のライブ後に“人差し指→中指→人差し指→中指…って順番に弾かないんですね”って言われた事があった。そもそも順番に弾くと言うルールはない…と思ってるんだけど(笑)

ラリーの1フィンガーとは違うけど、ヒントはここから得ているのです。交互に弾くより、例えば同弦上で中指→中指→人差し指→中指で弾いた方が、グルーヴ感が出しやすかったり音の緩急やアクセントがつけやすかったりする(俺は、ね)。曲調やドラムとの絡みにもよるけど。

あんまり深く考えずに勢いでやる事が多いけど、その勢いやノリがグルーヴ感に繋がるモンだろう、と思っているので。

レイキングだってそう。あれは頭で考えるより先に、指が動いてるだけ(笑)“ここはレイキングだ!!”って毎回考えてたらグルーヴのグの字も出ませんがな。*レイキングってのは、同じ指で隣り合わせの弦を続けて弾く事ね。


あ、ラリーのおっちゃん(笑)

このおっちゃんの人差し指は1フィンガーで弾くだけではなく…ゴーストノート(ミュート音みたいなもんです)や空ピッキング(指を空振りさせてテンポを取る、みたいな)等でも常に大活躍。まさに人差し指のおっちゃん。マスター・オブ・人差し指。キング・オブ・人差し指。ナチュラル・ボーン・人差し指。むしろ人差し指そのもの。


このマリーナのアルバムでのラリーのプレイはホントに凄いのですよ。色んなモンが詰まってる。ド派手な事はやってないけど、どこを取ってもとにかくグルーヴィー。ツボ刺激されまくり。ベーシスト必聴。

ってかマリーナの歌も素晴らしいから、誰もが心地良く聴ける1枚ですよ。


J.P.S.で何かやれそうな…と自分で自分の首を絞めちゃいけませんな(笑)


今日はちょっと専門的な話になってもうたですね。まぁ、たまには長年のベース弾きらしくって事で(笑)


まずまず。