いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

老人ホームでボランティア、そしてピエール・カルダン

2015-01-22 19:03:00 | 日記
特養の老人ホームでボランティアを始めて、11年になる。
母が亡くなったことがきっかけであった。
スタッフ4人で、将棋のお相手をしている。みな、将棋のプロ、佐伯昌優九段将棋サロンの生徒である。
男性2人、女性2人。4段1人、3段1人、初段2人、と多彩である。
80代2人、70代1人、60代1人と、こちらは、少し高齢。
月1回、2時間ずつおこなっている。
ホームでは月1回の「名人戦」、「4人の名人に挑戦!」と紹介されている。
そう強いわけではないのだが、このように紹介した方が、面白くは、ある。
2人の女性は、もっぱら、四間飛車、という戦法で戦う。
2人の男性は居飛車党で、棒銀を得意とする。
2人の女性も、プロに教わっているだけあって、結構利用者を苦しめている。
利用者の最高齢は92歳。
指しながら、いろいろな話をご老人から伺えるのは、楽しい。
闘いが終わると、4人で、ホームで用意してくださった茶菓を食べながら、感想を交換する。
女性のひとりが、人生の整理をしているのだ、ということで、
先日、男性に、ご主人がもうはかない靴下をプレゼントしてくださった。
ありがたくいただいたが、後であけてみて、びっくりした。
2足とも、ピエール・カルダンの製品なのである。
わたしが普段はくのは、3足1000円、といった安物で、
こんな贅沢をしたことはない。
交通費も自前で、もうかるボランティアではないが、こんないいこともあるのか、と感心した。
できる限り長く続けたいと思っている。
老人を慰めるのではない、自分たちが癒されるのだ。
次回の訪問も、楽しみにしている。