「お坊さん」と呼ばれる人が、将棋を指している。
それも、毎日曜日、道場に現れるのである。
ニコニコと愛想がよく、誰とでも、指す。
もっぱら、穴熊を得意としている。
将棋を指す醍醐味は?と聞くと、「相手が負けた時の渋面を見ることほど楽しいことはない。」
という。
坊さんらしくない発言である。
しかも、居飛車は一切指さない。
1度、「あながた居飛車で指すところを見てみたい。」
とリクエストすると、居飛車、それも本格戦法の「矢倉」を指してくれた。
しかし、2万局指しているわたしが、観たこともない、奇怪な手であった。
それを指摘しても、相変わらずニコニコしている。
ある日、この人と一緒に帰ったのだが、「もう60歳も過ぎたから、女なんて関係ない。坊主にしようかな。」
というから、
「それがいいんじゃない?」
と答えた。
すると、翌週、本当に坊主にしてきた。
それ以来、皆が「お坊さん」と呼ぶようになった。
穏やかな性格が、皆に好かれているのである。
何のことはない、お坊さんといっても、お経をよんだり、葬式にでてきたりするのではなく、
髪型がお坊さんなのである。
今日も、ニコニコと機嫌よく指していた。
来週も、このお坊さんと指すのが楽しみである。
それも、毎日曜日、道場に現れるのである。
ニコニコと愛想がよく、誰とでも、指す。
もっぱら、穴熊を得意としている。
将棋を指す醍醐味は?と聞くと、「相手が負けた時の渋面を見ることほど楽しいことはない。」
という。
坊さんらしくない発言である。
しかも、居飛車は一切指さない。
1度、「あながた居飛車で指すところを見てみたい。」
とリクエストすると、居飛車、それも本格戦法の「矢倉」を指してくれた。
しかし、2万局指しているわたしが、観たこともない、奇怪な手であった。
それを指摘しても、相変わらずニコニコしている。
ある日、この人と一緒に帰ったのだが、「もう60歳も過ぎたから、女なんて関係ない。坊主にしようかな。」
というから、
「それがいいんじゃない?」
と答えた。
すると、翌週、本当に坊主にしてきた。
それ以来、皆が「お坊さん」と呼ぶようになった。
穏やかな性格が、皆に好かれているのである。
何のことはない、お坊さんといっても、お経をよんだり、葬式にでてきたりするのではなく、
髪型がお坊さんなのである。
今日も、ニコニコと機嫌よく指していた。
来週も、このお坊さんと指すのが楽しみである。