年少さんクラス6人のレッスン
女の子ばかりの ゆったりしたクラス
「 今日は ぞうさんから
素敵なプレゼントが届いているよ」
なんだろな なんだろな
「ほうら~見て~~」
私は 大だいこを部屋の隅から教室の真中へところがしていく
興味津々の子供たちの前で まずはご挨拶に
大だいこを
ど~~~ん
ぎゃお~~~っ
Yちゃんの叫び声
お母さんの胸に顔をうずめて
大声で泣き叫ぶ
また 別の方向から
ぎゃお~~~っ
今度はMちゃんの雄叫び
すると その声に誘われて
私も・・・・と Rちゃんが
ぎゃお~~~っ
続いては Hちゃんが後へと続く・・・
ぎゃお~~~っ
教室のなかに響き渡る 叫びと嗚咽
ぎゃお~~~っ
ぎゃお~~~っ
ぎゃお~~~っ
ぎゃお~~~っぎゃお~~~っ
「おおだいこさん ちっともこわくなんか ないよ」
・・・なあんて この状況で耳に入るはずがないことは
長年の経験から 心得ている
そうさんからもらった大だいこ
あっと言う間に
レッドカード~
退場~っ
低くて大きな音は 感性の育つこの時期の子どもにとって
大人が思う以上に衝撃的な音色
この時期を見逃さず
いい音を聞き分けられる子どもに
成長してもらえる指導をしていかなきゃ
まさに 教室はパニック状態だったけれど
なんだか うれしい瞬間だった
大きくなっても この感性を
失わないでいられたらな・・・
真っ白な心、
少しでも長く持ち続けていてほしい