例年より少し遅れて、わが家のバラたちが今、秋の開花のときを迎えています。
7月の末に気温が40℃を記録したときから、「最悪、いくつかはこの夏を越えられずに、枯死するかも…」という悲壮感いっぱいの覚悟を持ちつつ、一日も目を離さずに世話をしてきました。
なので、実のところ、秋の花なんてまったく期待していなくて。
「開花なんて二の次、三の次でいいから、とにかく生き延びろ…!」という気持ちだけでここまできたので、先月の半ばに蕾がつきはじめたときでさえ、「あら…?咲くつもり…?」という戸惑いしか感じられなかったほどです。
それが今、爆咲き。
それも、春季なみに、爆咲き。
…なんでなん。(いや、もちろん嬉しいんやけど)
今日は、そんな秋バラのおはなしです。
ポットローズ 『プリンセス・インフィニティ』
いわゆるミニバラですが、花の大きさはミニなんかじゃなくて、立派な中輪。
そして、涼やかな香りもほんのりとあります。
この花は、春よりも秋がきれい。
淡いサーモンピンクに深みのあるオレンジ色が乗って、シックに素敵です。
WABARA 『風月』
なかなか株が太らなくて、妙にひょろ長く生長してしまっています。
…が、花は年々大きく咲くようになり、香りも上々。
これはこの秋ふたつめの花ですが、このバラの特徴である花びらの紅い斑(ふ)が、とてもバランスよく出ました。
ちなみに、こちらが今季の始めに咲いた花。
まだ気温が高かったころについた蕾だったせいか、紅色の斑がべったりと大きく出ています。
花弁の巻きもあまくて、上下の画像では違うバラのようですね。
『フランシス・デュブリュイ』
これが一輪咲くだけで、周囲がうっとりとした香りに包まれます。
古い品種らしい、エレガントさにあふれた繊細なバラです。
『芳純』
春の花は強いサーモンピンク色ですが、秋にはこんなソフトな色に咲きます。
それでも、香りは春と同じくらいに豊か*
うっとりするほどかぐわしいのに少しもクドくなくて、いつでも何度でも嗅ぎたくなる香りです。
『オードリー・ヘップバーン』
ふんわりとした、緩い巻きが特徴の、大輪の花です。
うちのこのお嬢さんは、いつも夏バテがひどいのですが、今年はなんとか葉を多く残すことができて、秋にもこんなにも大きな花を見ることができました。
少しスパイス味のある、フルーティーな香りがお気に入り*
『オーシャンソング』(切り花品種)
切り花からの挿し木チームの、初期メンバーです。
7年間育てて思うのは、切り花品種って、パワーが違う。
枝はびゅんびゅん真っ直ぐに伸びるし、花もガンガンつける。
同じバラなんだけど、園芸品種とはDNAから違うって感じ。
このオーシャンソングも、それに違わぬ咲きっぷりです。
『スペード』(切り花品種)
やわらかな黄色のグラデーションが、とてもきれいに出ています。
横張りで背が高くならないので、道路に面したバラ園(元駐車スペース)の最前列に置いているせいか、道行くかたに「これは何というバラですか?」とよく聞かれる花です。
『アバランチェ』(切り花品種)
白いバラは、いいですね。
甘すぎることも凛々しすぎることもなくて、目にするとホッとします。
秋は中心のクリーム色がやや濃く出て、まろやかさが一層際立っているから、余計にそう感じるのでしょうか。
これで香りがあれば、完璧なんだけどなぁ。
『ピーチアバランチェ』(切り花品種)
うふふ、かわいい*
サーモンがかったベビーピンク色が秀逸です。
『エクレール』
私が挿し木したころは切り花としての流通のみでしたが、現在では園芸用としても苗が売られています。
スプレーバラなので、こんなふうに枝分かれしてどんどん花をつけます。
主役にはならない花だけれど、あしらいとして重宝しています。
このバラたち以外にも、まだ蕾のものがいくつかあります。
そのなかには、今春に挿し木が成功した、ニューフェイスも!
咲いたらまた改めて、見ていただきますね*