雨音も雨粒も嫌いではないけれど、こうも続くと気分も憂鬱になりがちで。
外仕事のできないこんなときこそ読書か手仕事だ!と気持ちを入れ替えて
「積読」になっていた本を消化したり、洋裁室のクローゼットを開け放って生地ストックを点検したり。
そんな中で目に留まった、ずっと使いあぐねていた生地たち。
母から貰ったそれらはどれも上質な服地なのだけれど、裁ち売りで用尺が決まっているのが
玉に瑕。
私は躰が縦にも横(!)にも大きいので、通常の「着分」では足りないこともしばしば。
(そもそも着物だって1反では足りなくて、袂が短くなるというビミョーな事態に陥った身だし…)
なので貰ったはいいけれど、用尺の範囲で作りたいものがなかなか見つからず、
ついつい在庫となっていました。
この機会に、それらに手を付けることにして。
色合いが今の季節にいいかな、と思って手にした生地で、コクーンチュニックを縫いました*
とある出張服地店でひと目惚れしたと言うこの生地。
英国製のリバティです。
購入直後は「この柄が面白いでしょう、きれいよねぇ」と嬉しそうに眺めていた母ですが、
その3日後には「…なんだか派手だから、あんたにあげる」。
思いがけず、棚から牡丹餅ならぬ「棚からリバティ」が私の元に降ってきました。
受け取ったはいいけれど、私には分不相応な上等すぎる生地と、この地味なんだか派手なんだか
よく分からない色彩に気後れがして、クローゼットにしまい込むこと1年。
尻込みする気持ちはまだあるけれど、形にしてこその生地だ!とばかりに気合いを入れて、
最も着慣れていてお気に入りのチュニックに仕立てました*
用尺ぎりぎりのところを苦心して柄合わせをしたら、後に残ったのは細かなハギレばかり。
使い切った満足感だけはひとしおです(笑)
できあがっても、やっぱり地味なんだか派手なんだかよくわからないままですけれど。
下にデニムを履いて、同時に作った濃紺のベレー帽(画像にある丸いものです)を被ったら
不思議と似合っていました。
私にとっての初リバティとなったこのチュニック。
生地は夏向けのタナローンですが、色彩的に真夏には暑苦しいかなと思うので
秋の始まりの今、たくさん着て出掛けようと思います***
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