よってく？

実は。　ひざかけの下には　ヒノキさんのお店があるんです。

「あら～四ぃさん　いらっしゃい」

にっこり迎えられたくて　無意識に足が向いてしまう。

どこの飼い主が逆らえますか　愛猫のこんな笑顔に。。。

まっすぐ家に帰らず　馴染みのママのいる居酒屋やスナックに寄らずにおれないオヤジの気持ちが

この時ばかりは　よお～くわかる　疲れた心に沁みるのよねぇ。

「冷えるわねぇ。熱燗にしましょうか？」

誰もが称える美女ではなくても　愛嬌のある丸顔に癒される。

少しへたくそな箱座りが色っぽくて儚くて。　毎晩俺だけを待っているのでは！

そんな勘違いなバカ野郎がうっかり手を出そうものなら

「なに調子に乗ってんのよっ！出てけっ」

啖呵を切られて追い出され。　誰かに絡まれ殴られ気づけば身ぐるみ剥がれてぼろぼろ。

よくある話です。　楽しく眺めるだけにしときゃいいのに。

すなっくヒノキ　座椅子の上でほぼ毎晩営業中 　寄ってってね。

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