Burning Pavilion Part3

日常のもろもろ

マイ・バック・ページ [映画]

2011-06-09 21:21:04 | 映画
以前主題歌について書いた、マイ・バック・ページを見に行きました。
好きな感じの映画でした。淡々と進んでいくのですが、雰囲気で読みとるものが好きなので。スペクタクルやロマンは日常に生まれる的なジャンルです。
ノンフィクションとのことで、原作も読んでみたいと思いました。

ネタばれは避けるので、詳しくは書きませんが、主題歌の登場の仕方ですね、これが・・・、ゾクゾクっときました。これ以上のこの曲の聴き方はないので、好きな方はぜひ映画館に足を運んでいただきたいです。
エンドロールのクレジットが、『奥田民生+真心ブラザーズ』に変わっていました。


ストーリー
元・朝日新聞社記者の川本三郎によるノンフィクションを、妻夫木聡、松山ケンイチの若手演技派初共演で映画化した社会派青春ドラマ。1960年代後半の学生運動を舞台に、理想に燃える若手ジャーナリスト・沢田と、革命を目指す学生活動家・梅山との出会い、立場の異なる2人がそれぞれの理想を追い求めて葛藤(かっとう)し、激動する時代を駆け抜けていく姿を描く。監督は「リンダリンダリンダ」「天然コケッコー」の山下敦弘。

キャスト・スタッフ
キャスト:妻夫木聡、松山ケンイチ、忽那汐里、石橋杏奈、韓英恵、中村蒼、長塚圭史、山内圭哉、古舘寛治、あがた森魚、三浦友和
監督:山下敦弘
プロデューサー:青木竹彦、根岸洋之、定井勇二
原作:川本三郎
脚本:向井康介
撮影:近藤龍人
音楽:ミト、きだしゅんすけ
美術:安宅紀史
編集:佐藤崇
VFXスーパーバイザー:小田一生
主題歌:真心ブラザーズ+奥田民生
製作国:2011年日本映画
配給:アスミック・エース
上映時間:141分
映倫区分:G


あと、あがた森魚の放尿音がリアルすぎ(そして長い)。


蘇える金狼

2010-02-19 23:50:59 | 映画
うちの部署は3月いっぱいで業務が完了ということで佳境に入っていますが、果たしてあと1ヶ月ちょいで捌けるんだろうか、というくらいの量の仕事がうちの係にはあります。配分が明らかにおかしい。。。
作業中に他の仕事を頼まれるので集中したくてもできない、っていうか、お前がやれ!!とか思うのが態度に出るまでにせっぱ詰まってたりしてます。
TVや新聞で全く逆のパブリックイメージを報道されるのがさらにもどかしい。1週間体力勝負、トイレも我慢しながらこなすしかないわけですわ。毎日16時間フルスロットルで。とにかく人が足りない。現場は悲鳴を上げています。


という愚痴から始まりましたが、先週末、BSで松田優作の蘇える金狼が放映された。
去年は蘇える勤労という大イベントがあったので、番組表で見かけた途端に見たくなるほど刷り込まれたこのタイトル。
昔テレビでラストだけ見たことがあったような気がしたが、初めから見た。

やはりこの時代の質感がいいですね。フィルムによるものもあると思いますが、演出も、時代背景も懐かしく、くすんだトーンがホンモノっぽい。
主人公の男がなんでこういうことをしているのか、最後まで理解できなかったり、仕事とその後の暗躍の使い分け、どうやって二重生活をしているのか、その無敵の能力はいつどこで手に入れたのか?、など疑問はありながら、あまりの無敵さがとにかく痛快。
千葉真一が勝手に活躍し、そして殺られるくだりもよくわかりませんでしたが、なんというか、なんなんでしょう(笑)。

そして風吹ジュンのハードなシーン。向こう風に書くとHARDF**Kというのでしょうか。すごかったです。
今のおばちゃん風吹ジュンも可愛いですが、やはり現役時代はさらに素晴らしい。この数年後に出演した「北の国から'83 冬」も良かったですが、あれとはまた全然違う雰囲気で。

で、この映画を見て思い出したのが、去年、金返せと思うくらいにひどかったMW。蘇える金狼の方が手塚治虫によるオリジナルMWのハードな触感に近い。
松田優作扮する朝倉哲也が壁をよじ登り、盗み見するシーン、とか、要塞のような島で組織の首領の用心棒達を殲滅するシーン、容赦ない人殺しはMWを思い起こす。
去年公開されたMWはなんだったんだろう。30年前の作品の方が全然過激だ。
※MWの石橋凌がメタボボディで走りまくるところや、石橋凌の、どアップがグルグル回転するシーンは一押し(笑)。

で、以前地上波(金曜ロードショーだったらしい)で放映された時に見たラストに至るが、、、記憶と違う。
全然カッコイイじゃないか。あの表情は一体!?。
今更ながら、松田優作の昔の作品を見たくなりました。それくらい、松田優作の演技が際だって良いと思いました。


なんで仕事の話しと繋げたかというと、昼は会社のために一生懸命働く男、夜は自らの野望のために体を鍛え反社会的行動で暗躍する、というところが、当時のサラリーマンにウケた、とか。
見終わった後、色んなサイトで感想を探したらそんな記述が見受けられた。
確かに。

ところで、過去、よくこの映画を地上波で放送したもんだと思ったら、ヤバいシーンはちゃんとカットされたそうです。
このラインでならMWももう少しマシな映画になっただろうに。そういうところ、今の商業映画はぬるいと思う。

ちなみに、時間軸でいえば
蘇える金狼(原作 1964年) → MW(漫画 1976年) → 蘇える金狼(映画 1979年) → MW(映画 2009年) という流れ。
現在のMWがぬるくなってしまったのは、時代でしょうね・・・。





板尾創路の脱獄王

2010-01-28 22:16:25 | 映画
結局全然一段落しなかった今週でしたが、先週末の休みに映画を見に行ってきました。
板尾創路の脱獄王。

タイトルだけで非常に興味が持てる。
板尾の醸し出す雰囲気が好きで、ごっつええ感じのメンバーの中でもかなりツボに入りまくりでした。
その板尾が、初監督といえばやはり気になる。

板尾創路の、と入るだけで一気にミニシアター系な感じが出ますが、角川映画として比較的大きなところでの上映だった。
感想はといえば、コメディなのだが、独特な雰囲気で進む。というのは、板尾の存在以外はかなりシリアスなシーンが多い。
昭和の重く湿った雰囲気や、中盤に中村雅俊のふれあいが出てくるあたり、松本人志の大日本人に相似した部分もあるが、同じ方向のセンスで似た題材を、そこはかとない笑いを独自のポイントで作り上げた結果と思われる。

キャストは吉本興業から相当出てるが、なぜか相方ほんこんは出演していない。囚人役にはうってつけのはずなのに(笑)。ぼんちおさむの不気味さは逸品です!。あの役はかなりはまっている。あのシーンから寺山修司の田園に死すを思わせる映像だった。
石坂浩二も出てるし、意外に豪華。板尾とともに主演したのが國村準というのも渋い。
板尾の役名が鈴木雅之というのもどういうことなんだろうか(笑)。

見終わった印象ですが、あのこれでいいの?的な、救いのなさ(画面の中も、見てる方も)は、漫☆画太郎の漫画を思い起こさせるものでした。
板尾のファンならわかる部分、というのに寄りかかっているところがあるので、板尾を知らないで見た人は一体どう思うのかが気になる、というのが、感想でした。




THIS IS IT ~ マイケル・ジャクソン

2009-11-01 19:39:57 | 映画
このところ映画づいてますが、今週も「マイケル・ジャクソン~THIS IS IT」を見に行ってきました。
2週間限定なので、土日公開は今週と来週もまだありますね。

ここ何週間か映画館に行った中では、最も混んでました。両側も席が埋まるなんてのは、本当に久しぶり。昔はそんなもんでしたけどね。
最近はシネプレックスが増え、札幌でさえ、小さな劇場に数人の客、なんてのが定着してしまいましたが、マイケルの力か、限定の威力か、館内最大のスクリーンでの公開。会場がかなり埋まってました。
この映画館にこんなデカいスクリーンあったんだ!?とビックリしたくらい。

映画の感想ですが、あくまでライブのリハーサル映像ながら、これは映画館で見るべきだ、と断言します。
もっと言えば、ライブ会場の音響で聴きたいです。オールスタンディングでやるのも良いかと。
マイケル最後のライブ、2週間限定でやるならそのくらいやってもいい。

ライブでやる予定だった曲をおそらくセットリスト順に並べているものの、各曲の終わりにはマイケルからの演奏や演出について、指導やリクエストが入る。それを見ていると、我々が見ているものはマイケルが意図したものの7~8割程度のものなのかと、完璧なものを見せてはいないことを無念に感じる。


オープニングからマイケルの一糸乱れぬ歌声と踊りを見ていると、この人は天才か超人か、という例えしかない。思った通りに動く肉体、それを動かす頭脳。それは彼の限界を超えていたのでしょうか?。映像を見る限り、間近に訪れる死は全く感じなかった。死にはなにか重大な過失があったに違いない、と思う。

復帰公演になるはずだったが、復帰と言うより、現役。
スキャンダルを中心とした、マイケル特番が5年くらい前だろうか、放映されていたが、その時にも練習は欠かしていないと踊って見せていたが、その比じゃなく、ステージでのマイケルの人間技じゃないパフォーマンスにただただ魅了された。
だって、50歳を目前としているんですよ!?この人。

声も全く衰えは感じなかった。ジャクソン5の曲もキーは落としているけど、声質は子供の頃のようだ。
ファンが望む曲を、オリジナルの通りやる、と言った言葉通り、演奏も歌声も今CDで聴けるものに可能な限り近づけたものでした。
記者会見で述べていた、この公演は最後のステージ、カーテンコールになるとの言葉。恐らくこの公演がうまくいったら各国でも続けたに違いない、とこの映像を見て思った。
この映画の公開によって、マイケルの死について、状況は一気に変わるでしょう。


ギターの金髪の娘、注目した人多いと思いますが、自身もシンガーソングライターとして活動しているらしいです。オリアンティちゃん、24歳ですと。すげぇ。めちゃくちゃカッコ良かった。


この公演がこういう形での公開となったことが、つくづく悔やまれつつも、素晴らしい作品でした。




客層も、ほとんどマイケルが好きな人たちと思われますが、中年から制服をきた学生まで様々でした。
俺の横の席のオッサンは、初めから終わりまで2時間、ひたすらポップコーンを食ってました。手に付いた塩?を床にほろい、ジュースをカップフォルダーに入れようとするたび俺の肘に当てまくり、終わってみると足元には無数のポップコーンが・・・。
ライブ気分が削がれるんだけど、、、直径30cmくらいの入れ物のポップコーンよく売れてたな~(笑)。


沈まぬ太陽

2009-10-26 20:41:34 | 映画
この数日、必ずこの口上からですが、気管支はやられているものの、菌を放出する恐れが無くなったことから、週末、映画を見てきました。

インフルエンザでダウンしている間、テレビを見ると、長門裕之か高相ばっかり出てきた。そんな中、渡辺謙がところどころたまに出てくる。映画「沈まぬ太陽」の宣伝で。
ほぼ寝ながら見てたのでもうちょっと先の公開かと思いつつも、日航機墜落事故が主題?と徐々に刷り込まれていたのかもしれない。日航機墜落といえば、小学校4年くらいの夏休みに起こった衝撃的な事件。

週末になり、王様のブランチを寝ながらかけてたら、今日から公開、なのだそうだ。
それまでの数日も含め、恐ろしくヒマだったので、見に行くことにした。
そのくらいの情報で見たのがよかったのかもしれない、とても面白いといってはなんだが、映画として面白いものだった。内容は重厚なもの。
3時間半の上映時間、少しもダレることなく、最後まで息つく暇のない映画だった。原作との比較から賛否両論だが、最近原作見て映画を見るとガッカリすることが多いので見ないで見て正解というか、普通に良くできた映画だし、非常に満足度は高いです。
最近は邦画のほうが見たいのが多いです。が、2012は見たい。
ともあれ、ここのところどっちかというとハズレだったけど、見たい感じのが見れて良かった。


原作は白い巨塔、華麗なる一族、不毛地帯などなどの山崎豊子で、沈まぬ太陽は全5冊ある。
この映画でさえ、端折ってて登場人物の背景が描き切れていないなどという批判があるので、原作を読んでみたくなった。


映画で少しだけ気になったこと。
前日に、先日TVで入っていたマジックアワーを録画していたのを見てしまったせいで、小日向文世のシーンがちょっと・・・なんて言うんでしょう、コントみたいに見えてしまった。飛行機もおもちゃに見え。重要なシーンだったんですが。

チョイ役で大物を出すのはいいんですが必ずしも効果的でない場面も(笑)。小日向と長谷川初範を組み合わせると面白い風にしか見えないのは俺だけでしょうか。関連して東幹久もこの場面で出てくるんですが、もう笑ってはいけないシリーズのレギュラーにしか見えないですからね。シリアスなシーンだったから全然セーフでしたけど。

でも、3時間半で気になったのはたったそれだけ。
映画になったのは、表側から見た言い分。裏側から見たこの作品に対する言い分も相当あるでしょう。作品化された時、映画化されるまでの抵抗も相当あったそうです。そういうことも全て含めて、もの凄くパワーのある映画でした。


主要人物の人名がすごいっすね。
恩知もすごいけど、行天というのも。慣れるまでちょっとかかった(笑)。