2006年6月に見に行きました。
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見てきました。この小説は発売された当時(2002年くらいかな)に読んで、結構衝撃だったのだけどお気に入りの一冊。その映画化だったから、見ようかどうか迷いました。
でも監督が『下妻物語』の人だし、主演が中谷美紀。これなら、たぶん原作とは全く異なる作品として見ることができるかも、と思い劇場へ。原作への忠実性はこの際無視。むしろ全く異なったものの方が受け入れやすいと思って。
この映画も評価がいろいろ分かれているみたいだけど、私はかなり楽しめた。意外にも原作になかなか忠実。でも私が小説で得たイメージとは松子の描き方が全然違ったけど、これはこれで良し、と思う。小説でも何でも、感じ方は人それぞれだから。
すばらしいと思った点はいくつかあるのだけど、まず何をおいても中谷美紀。まえから好きな女優さんだったけど、彼女の実力をまざまざと見せ付けられた。撮影中、監督との軋轢があったとのことだけど、この映画で主演を張るのは相当苦労したと思う。素人目にみても、かなりハードだったのでは?と思い巡らさずにはいられない。でも彼女の体当たりで、しかも繊細で、人生に振り回されながらコロコロとその生き様も雰囲気も変わっていく松子を演じきっていると思った。
中には本人のインパクトが強すぎて、どんな役をやらせても「女優(男優)○○」にしか見えない人が多いのだけど、この人は違ったなぁ。ほめすぎ?
それからキャストもかなり豪華なのだけど、無駄に台詞を与えすぎたり登場させすぎないところが良かった。絶妙!と思ったのは、官藤官九郎が演じた小説家志望のDV男、スカパラ谷中敦の風俗マネージャー。他にも、荒川良良とか土屋あんなとか豪華な面子はたくさんいるのだけど、本当にチョイ役でそれ以上無駄に登場させない。土屋アンナや山田花子なんて画面にいるだけで台詞も一言もなかったし。こういうカメオ的な使い方も面白いな、と思った。
物語を語っていく役柄で松子の甥役の瑛太は、思い描いたとおりのキャスティングでよかったなぁ。
ちょっと演出がファンタジー過ぎるきらいはあったけど、それは監督の好みということで。とにかく中谷美紀に脱帽。他の女優には絶対できない役だと思う。適役、中谷!
お薦め度:★★★★☆
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見てきました。この小説は発売された当時(2002年くらいかな)に読んで、結構衝撃だったのだけどお気に入りの一冊。その映画化だったから、見ようかどうか迷いました。
でも監督が『下妻物語』の人だし、主演が中谷美紀。これなら、たぶん原作とは全く異なる作品として見ることができるかも、と思い劇場へ。原作への忠実性はこの際無視。むしろ全く異なったものの方が受け入れやすいと思って。
この映画も評価がいろいろ分かれているみたいだけど、私はかなり楽しめた。意外にも原作になかなか忠実。でも私が小説で得たイメージとは松子の描き方が全然違ったけど、これはこれで良し、と思う。小説でも何でも、感じ方は人それぞれだから。
すばらしいと思った点はいくつかあるのだけど、まず何をおいても中谷美紀。まえから好きな女優さんだったけど、彼女の実力をまざまざと見せ付けられた。撮影中、監督との軋轢があったとのことだけど、この映画で主演を張るのは相当苦労したと思う。素人目にみても、かなりハードだったのでは?と思い巡らさずにはいられない。でも彼女の体当たりで、しかも繊細で、人生に振り回されながらコロコロとその生き様も雰囲気も変わっていく松子を演じきっていると思った。
中には本人のインパクトが強すぎて、どんな役をやらせても「女優(男優)○○」にしか見えない人が多いのだけど、この人は違ったなぁ。ほめすぎ?
それからキャストもかなり豪華なのだけど、無駄に台詞を与えすぎたり登場させすぎないところが良かった。絶妙!と思ったのは、官藤官九郎が演じた小説家志望のDV男、スカパラ谷中敦の風俗マネージャー。他にも、荒川良良とか土屋あんなとか豪華な面子はたくさんいるのだけど、本当にチョイ役でそれ以上無駄に登場させない。土屋アンナや山田花子なんて画面にいるだけで台詞も一言もなかったし。こういうカメオ的な使い方も面白いな、と思った。
物語を語っていく役柄で松子の甥役の瑛太は、思い描いたとおりのキャスティングでよかったなぁ。
ちょっと演出がファンタジー過ぎるきらいはあったけど、それは監督の好みということで。とにかく中谷美紀に脱帽。他の女優には絶対できない役だと思う。適役、中谷!
お薦め度:★★★★☆
大河ドラマ「龍馬伝」で高杉晋作役が好評だった伊勢谷友介が松子の昔の教え子役。
中々個性派揃いのキャスティングです。
松子と龍が自殺しようと思ったけど、すぐに薬を「プッ!」と吐いてしまう場面はコミカルでした。
トルコ嬢(ソープ嬢)になるけど、落ち目になる場面はあっさりと上手に描いてましたね。
香川さん、たしかに実年齢は中谷さんより上ですが、物語の中での中谷さんは松子の生い立ち(若い頃)を演じていましたし、年齢については全く気になりませんでした。
テレビドラマ「嫌われ松子の一生」を見ている頃、「内山理名では無理!」とか「何で松子の姪が松子の人生を辿るの?」と言った意見がネット上で随分飛び交っていました。
テレビドラマが最終回を迎えてから映画版を見ました。中谷美紀が演じる松子。行き詰った時に見せる表情(口を尖らせる)。小説家志望の男の最期。新しい職業。昔の教え子と心中しようと思ったら無理。年食って悪臭プンプン。美人女優があそこまでよくやるなーと感心しました。
松子の弟役は今をときめく香川さん。中谷さんより随分年上なのに違和感がない。監督のマジックです。