昨年夏、円楽さんの訃報を聞きました。子どもの頃から「笑点」を見て育ったものにとっては、本当に寂しいし、まだまだこれからだったので、本当に残念でした。
若い頃は落語家らしくないというか、スマートでイケメン。後年は腹黒キャラ・・・と言われていたけれど、誰よりも落語を愛し、落語界を盛り上げようとプロデュース公演を立ち上げて、いろんな団体の垣根を取り払おうと、全国飛び回って活躍されてました。
歌丸師匠同様、直に落語を聞く機会は叶わなかったのが本当に残念。リスペクトし合っていたお二人。奇しくも晩年病を抱えてなお、芸への道を追及され続けてました。
演芸番組での姿、そして、レギュラー出演していた「暴れん坊将軍」での軽快なお芝居。本当に長年楽しませていただきました。
落語家さんの訃報を聞くたび、いつも思うこと。
円楽さんも、歌丸師匠もそうでしたが、「大人のユーモア」を聞いて育ちました。
笑点でも、落語の枕もそうですが、結構ドキッとするような「毒舌」「皮肉」をサラッと語る。「風刺」ってやつ。
でも、芯をついてるからこそ、聞く方もニヤッとさせられる。
その後、人情噺だったり、怪談だったり、別の世界へと見事に誘ってくれる。
これが「大人の芸」だなぁと。
ここからは、話がとっ散らかる、ご容赦を。
以前も書きましたが、一言をいちいちとりあげて「ハラスメント」「暴言」だの言って、世の中が本当に窮屈になってしまった。
かつて当たり前にいた、毒舌?キャラ、物申す人がいなくなりつつある。。。少し前の、談志さんとか、大橋巨泉さんみたいな人、今はテレビ的にはアウトだろうなぁ。好き嫌いは別として、どの方も人に媚びずに「自分の意見」をちゃんと持ってたよね。
「毒気」と「チャーミングさ」みたいなものを合わせ持った、大人。
政治家もそうだったよね。。。。
「狂犬」加藤浩次さんの「スッキリ」も終了するというし、あんなに人気だったマツコさんの発言も最近「炎上」気味だそうで。
好き嫌い、考え方の違いは誰しもあるとおもうけど、二人ともブレがないし、潔い。
いや、このお二人に限らず、誰かのごく普通のコメントでも、気がつくと「炎上」してたり。
一言をいちいち反発している方がどうなのかな?って。ネットやテレビにいちいちコメントする人って、暇なのかな?仕事や家事など、普通に生活してたら、ニュースや発言の重箱の隅をつつくようなことをする時間なんてないはずなんだけど。。。
逆に受けてる人?もいる。梅沢富美男さんなんて、ひっぱだこ。レギュラーが途切れないくらい。ただ怒鳴ってるだけだけど😁チャーミングなんですよ。まぁ、あの方は、世の中の批判なんて、全く気にされないと思うので、言いたいことを言ってると思いますが。
実は、いわゆる「好感度の高い芸能人」でも、見た目や物腰から感じさせないだけで、案外毒舌だったりする人いますよね。
逆に視聴者はそういう人を求めてるんじゃないですか、そういう人、そういう番組を。みんなスカッとしたいんじゃないかって。
(何かあっても、謝罪・釈明は本人任せで、事務所やメディア側のコメントってあまりないですよねぇ)
周りくどく、オブラートに包んだように長々と語られる方が、結局何言ってるか分からない。一言、サラッと、チクッと。
気の利いたブラックユーモアを語れる人が少なくなり、そういう風刺(新聞で当たり前だった風刺画さえ無くなってしまった)を楽しむ世相も廃れていくんだろうなぁと思うと、おばさん的には寂しい限りです。みんな、気持ちに余裕がないってことなのかな。怒りじゃなくて、笑いで吹き飛ばす。やっぱり毒気のあるお笑い、楽しんでるはぎおは性格が悪い?