訃報が続きました。ため息しか出ません。
中尾彬さん。
突然の訃報に驚きました。ただ、早々に終活を終えられ、CM以外のお仕事は控えていたのかな?最近のお姿は拝見していなかったので、心配はしていたのですが・・・
突然の訃報に驚きました。ただ、早々に終活を終えられ、CM以外のお仕事は控えていたのかな?最近のお姿は拝見していなかったので、心配はしていたのですが・・・
大きな目に恰幅のある体格、そして、超低音ボイス。さらにはねじねじマフラー(笑)一度見たら忘れられない役者さんでした。
私にとっては、「暴れん坊将軍」の尾張宗春公かな。完全なる「敵キャラ」に徹し、若い吉宗=松平健さんを引き立てるような、本当に嫌な役柄を見事に演じられてました。
私にとっては、「暴れん坊将軍」の尾張宗春公かな。完全なる「敵キャラ」に徹し、若い吉宗=松平健さんを引き立てるような、本当に嫌な役柄を見事に演じられてました。
様々な作品で圧倒的存在感を示す一方で、バラエティではいたずらっ子のような笑顔を見せてくれ、江守徹さんとのコンビ?単に大の大人(しかも名優同士)がもめてるだけなのに、どれだけ笑わせてもらったか。
美術・芸術にも造詣が深く、画家、コレクターとしてもご活躍。
情報番組では歯に衣着せぬコメントでピリッと番組をキリッと引き締め。
粋で、ダンディで、知的で、芯が強くて、ユーモアがあって、どこか可愛くて。いろんな顔で楽しませていただきました。
あー寂しい。今頃は日活や劇団民芸の先輩たちに会えてるでしょうか。
いろんな作品で、お顔を拝見したいと思います。とりあえずは「暴れん坊将軍」かな。
いろんな作品で、お顔を拝見したいと思います。とりあえずは「暴れん坊将軍」かな。
そして、キダ・タローさん
独特な風貌と、自称(笑)5000曲以上を作曲したという、まさに「浪速のモーツァルト」。
作品もさることながら、軽妙なおしゃべりで随分楽しませていただきました。
「探偵ナイトスクープ」の最高顧問として、何度出演されてたかなぁ。
調査結果に褒めたり怒ったり、ド直球なコメントで、笑わせてもらいました。
調査結果に褒めたり怒ったり、ド直球なコメントで、笑わせてもらいました。
きっと努力もされてたと思うけど、そういうところを感じさせず、自信に満ちた天才肌、裏表のない、正直な人という感じで、大好きでした。
ストレートにものを言うことが昨今敬遠されがちですが、中尾さん、そしてキダさんのような、ああいう「個性の塊」みたいな方がどんどんいなくなることは、本当に寂しい限り。
今、頭の中はず~っと、「かに道楽」のCMソング。
しばらくは、先生が残した「遺産」とともに、あの笑顔と辛口トークを思い出す日々が続くと思います。
しばらくは、先生が残した「遺産」とともに、あの笑顔と辛口トークを思い出す日々が続くと思います。
最後に、脚本家の小山内美江子さん。
個人的には、以前も書きましたが、司馬遼太郎さんの原作を、ドラマティックな世界観で描いた大河ドラマ「翔ぶが如く」がとても印象的。
ただ、一番有名な作品は「3年B組金八先生」ですよね。
それまでの友情、青春ものとは全く別の、社会的テーマがメインの学園ドラマ。
第一、第二シリーズが超有名で、今でも語り継がれるほどですね。
正直、世代ではなかったし、「太陽にほえろ!」ファンなので、後から再放送で見ました。腐ったミカンで有名な第二シリーズは、あまり見てないんです。
とは言え、リアル、再放送で、恐らく全シリーズかいつまんで見てますが、第一シリーズとともに印象的に残ってるのは、第六シリーズ。
風間俊介さんを強烈に印象づけた、あの作品。
CSでたまに再放送してますが、今見ても、内容が古くない、と思う。
優等生の裏の顔と家庭環境
時代の変化と教育現場の変化
インターネットの活用
罪を犯した同級生に対する動揺、葛藤
インターネットの活用
罪を犯した同級生に対する動揺、葛藤
こんな感じ?
真っすぐだった初期と違って、子どもたちも知恵が回って裏で暗躍するところが違うのかもしれないけど、昔よりも繊細なのかもしれない。
優等生と、裏番長の顔、そして仲間が去って追い詰められた心情。そういう微妙な部分を、当時無名だった風間さんが絶妙に演じていて、それからすぐに彼を覚えてしまった。
優等生と、裏番長の顔、そして仲間が去って追い詰められた心情。そういう微妙な部分を、当時無名だった風間さんが絶妙に演じていて、それからすぐに彼を覚えてしまった。
私には今の教育現場を知る由もないので、一概には言えませんが、 20年経っても古臭く感じないのは、あまり変わってない、むしろ悪くなってる、と思えたからかもしれないな、と。
悩みや葛藤、争いはありつつ、ドラマなのでハッピーエンドのなるのが救いですが、現実はならないことが、多い。
ドラマ名物、金八先生をはじめとする先生たちの熱量ある指導と生徒たちの対立、先生同士の教育に対するディスカッションなどなど、当時、良くしようと思って行われていることも、今ではほとんど「ハラスメント」で片付けられそうで。
昭和の人間なので、どちらかと言えば、違うことは違う、とハッキリ言ってもらいたいし、強いリーダーシップを持った人について行きたいタイプなのですが、今は回りくどく、優しく諭されることが増えてきた。そして、いわゆる「事なかれ主義」で終了。それって、いい事なのかなぁ。
「優しい」=「いい人」みたいな。よく分からないけど。
決してスーパーマンじゃないところが魅力の金八っつぁん(笑)
ただ、彼のように人間力・情熱のある人がいなくなってきたから、国力も下がるんじゃないですか(な~んて)
今見ても、いろいろと考えさせられるシリーズだと思ってます。
その後、何本かシリーズは続きますが、ちょっとやりすぎじゃない?と思ってたら、小山内さんもそのお考えだったようで、降板されてたんですね。思いが深いだけに、制作側との思いの乖離が大きかったのかな?
でも、どのシリーズも、「先見の明」というか、扱う話題が時代を先駆けてたような気がします。そういうところで、シリーズごとに話題になったのかもしれませんね。
晩年、海外でのボランティア活動をされてたことも、いつだったか拝見してました。
信念の人。そういう印象です。
ちなみに、ご子息の利重剛さん、一見朴訥とした感じだけど、カメレオン的で好きな役者さんです。
また一人、骨のある昭和の脚本家がいなくなってしまった。
三人三様。どの方も、本当に残念です。
ただ、作品という「遺産」は残るので、拝見・拝聴しながらご冥福を祈りたいと思います。
ただ、作品という「遺産」は残るので、拝見・拝聴しながらご冥福を祈りたいと思います。