子どもの頃、ずいぶん楽しませていただきました
もしかしたら、「お芝居」「喜劇」の入り口を、この作品で垣間見たのかもしれません。
だって、悟空と八戒、沙悟浄のアドリブ合戦、今見ても面白すぎますもん
1978年、日曜8時。
考えてみれば、大河ドラマの裏だったんですね。
言われてみれば、その当時の大河は記憶がない
壮大なロケと、初めて見る「中国」のドラマ。(いや、日本の新しい「時代劇」という感覚だったかも)
聞いたことのないカッコいいロックなBGM。
そして、オジサンたちの息もつかない会話の掛け合い。(あれがアドリブだなんて、当時は想像もしてません)
「西遊記」
毎週楽しみにしてました
今、「時代劇専門チャンネル」で何十年ぶりかに見ることができていますが、今考えると相当「贅沢」な番組を毎週見てたんだなぁと
衣装にしてもカラフルで豪華だし、アクションあり、特撮あり(CGではないところが素敵)ロケあり・・・今ではとてもできないものですね。
監督や脚本の方たちも、当時の映画界・テレビ界で活躍し、いまだ現役の方も。(ジェームス三木さんも参加されてたんですね)
そして音楽。
よくわからないけど、なんだかエキゾチックな、不思議なバンドだなぁ~というのが当時の印象
だって、日本人と外国人がいるバンドなんて、当時はいませんでしたよね。
当たり前のように聞いていた楽曲も、今聞いてみるとこれがまたカッコよくて。
(「MONKEY MAGIC」は最高! 「ガンダーラ」も大好き。でもパート2の「Holy and Bright」もカッコいい)
ミッキーさんの劇盤もドラマにあってて、しかも古臭くなくて素晴らしいですよね。
やはりいい曲は、何十年経っても愛されるというのがよくわかります。
さて、悟空を演じたマチャアキさん。
もう、「猿」といえばこの人というくらいはまってました。
単に何でもできるカッコよさだけでなく、尊大で、お調子者で。そこをいつも師匠の三蔵法師にとがめられ、仲間割れしていくところから物語が始まった・・・という印象があります。
また、あの如意棒の使い方がカッコよかったほうきがあれば、誰もが真似したと思います
申し訳ないけど、あれ以降、どの方が演じても、マチャアキさんにはかなわなかったと。
三蔵法師の夏目雅子さん。
この方のせいではないですが、法師はずっと女性だと思い込んでました
それだけ、はまり役。そして美しかった。
当時は大人だなぁ~と思ってましたが、今見るとやっぱりお芝居もまだまだお若い。
考えてみれば、当時まだ20歳くらいですよね。
でも、この作品で、かなりステップアップした記憶が。
早逝されたことが本当に惜しまれます。
豚・・ではなくて、八戒は西田敏行さん、そして左とん平さん。
私はとん平さんの八戒も好きでしたが(今無性にとん平さんのが見たい)、やはり皆さんの印象としては西田さんですよね。あの初めて聞く、よくわからない訛りが強烈で。(出身の福島弁ですよね)
西田さんもこのころ人気が出始めたころで、スターだったマチャアキさんに負けないよう、アドリブを頑張ってたという話を聞きました。チャンスはどこでめぐってくるかわからないものですね。
この後、「池中玄太」で一気に駆け上ったわけですから。
かっぱ・・・じゃなくて、沙悟浄は岸部シローさん。
この人も、斜に構えた物言いで、癖のあるキャラでした。
しかもこちらは関西弁。
(夏目さんは、江戸っ子、福島、関西・・・この3人の丁々発止の会話を、よく笑わずに受け止めてたなぁと)
衣装も、悟空とともにものすご~く印象に残ってます。
それこそおかっぱで、グリーンの服にベスト、首からどくろのネックレスをさげている・・・そして関西弁
ホント、このイメージしかありません。
そうそう、パート2では、三蔵法師の馬が人間に変身するってのもありましたよね。
玉龍!おひょいさんが、まさにひょうひょうとしておかしくって。
子どものころ見た・・・という事もあるでしょうけど、「西遊記」の世界観は、これ以外に考えられないですねぇ。
ゲスト出演者も豪華で。
当時の映画スターや新進気鋭の役者さんたち。
いまでは大ベテランの方も「妖怪」を時にユーモラスに、時に苦々しく演じているのも楽しみの一つです。
お金はかけてて、一見「豪華絢爛」な「子供向け」番組に見えるけど、ドラマの基本はしっかりとしてる。
その中でも、ものすご~く自由なところもあって、まさに「エンタテインメント」の極みだと。
今見ても、本当に楽しいし、泣けるし。それを毎週見れてたなんて、やっぱり贅沢な時代でした。
今ならツッコミどころをネットに書き込む人がいるんでしょうけど、そういう見方しかできないって、損してるなぁって最近思うようになりました。気づいても「ドラマだから」って割り切らなきゃね。
奇跡のキャスティングとは、正しくこの4人のことですね。
スタッフの要望通り、坂東玉三郎さんが三蔵役のオファーを受けていたとしても、変わらずに印象的なキャラになったと思いますが、夏目さんが演じたからこそ、番組に思わぬ化学変化をもたらしたのだと思います。
西田敏行さんは「ふりむくな鶴吉」で初めて知って、その後「新・坊っちゃん」「バケタン家族」と、準主役級で立て続けに出演していたので、自分にとっては馴染みの俳優さんだったのですが、世間的にはまだまだブレイク前だったのですよね……(T_T)
こんにちは。
まさに「奇跡のキャスティング」「化学変化」ですよね。
夏目さんという、新進女優さんが出演されたこと。中堅の、脂の乗った個性派役者さんたちが、競うように実力を発揮したこと。
この「化学変化」が、誰も見たことのない、エンターテインメントを生み出したと思います。
そこに、ゴダイゴの音楽、芥川さんの名調子ですから(^ ^)
「ふりむくな鶴吉」沖さんご出演の時代劇ですよね?
しかも、映像が残っていない幻の作品( ; ; )こうなると、ますます見たくなります‥