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絵じゃないかおじさんぐるーぷ
そしてもう一度茹でると、内供の鼻は
すっかり短くなっていた。
こうなればもう誰もワラうまい・・・・・・と、
鏡をみながら内供は考えた。
しかし二三日たつうちに、訪問客や中童子や
下法師などが、
人なみになった内供の鼻をみて、かえって
意地の悪い笑い方をするようになった。
彼等のこの冷たい態度は、いままで他人の
不幸に同情していた傍観者が、
当人が不幸を切り抜けると物足りなくなって、
もう一度不幸な状態に陥れてみたいと
思うあの利己主義のためだと、
内供は思った。
つづく