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絵じゃないかおじさんぐるーぷ
私は、その稜線ドライブに没入していた。
40km前後で左右の景色を捕らえながら走る。
通行量はそう多くはない。
土曜日のせいでもあるのだろう。
日曜日に比べれば2~3割方少ない感じがする。
そんな時である。
前方に白い花をいっぱいつけた樹があった。
私は、もともと花の名前や木の名前にも疎い。
風景など感覚でとらえれば気の済むタイプである。
しかし、その時は白い花があまりにも印象的だったので、
スピードを少し弛めた。
その樹の下に近づいた時である。
ナント!
白い花が次から次へと、くるくると舞いながら、
一斉に落ちてきたのだ。
まるで空中ダンスをしているようである。
ゆらゆらと漂いながら、ゆっくりと道路に積み重なってゆく。
いいなあ!
しばらくの間、サヤカとともに見惚れていた。
稜線が 滑走路と化す 竜神の
スカイラインに 白き花降りそそぐ
ち ふ
この項おわり