copyright (c)ち ふ
絵じゃないかおじさんぐるーぷ
英訳短歌version0.01
* 太子道のプルトップのこころ(014)
道路の左端近くは、今どうなっているのであろうか?
切り貼り、デコボコ、マンホールのフタ、砂利・小石、プルトップ、
潰れた飲料水の空缶、段ボール、ひどいひどい。
すべてがバイクに危険を及ぼすものばかり。
そんな光景に腹立って、私は、一時プルトップを
拾い集めていた。
走るばかりなので、道路に少しでも罪滅ぼしをしたいという、
気持もあった。
捨てられたプルトップにも一つひとつ顔がある。
似たようでもすべて違う形に潰されている。
開ける人の個性も滲み出ているのだろう。
道路ぎわに空缶やプルトップを捨てる犯人は、
少なくともバイクの一人乗りの
ライダーではないことは確かだ。
多くは4輪車の窓から放り捨てさられたものであろう。
その日の夕方、次男の休次郎がタコ焼きを食べたいと言った。
Oさんの内職が終わるのは夜も8時すぎ。
夕食はそれからになる。
私は、サヤカに乗ってタコ焼きを買いに走った。
真冬であるが、寒さはちっとも苦にならない。
K鉄のM駅前の近くにあるタコ焼き屋に寄ったが、
店は開いてなかった。
あと、タコ焼き屋があるところといえば・・・
スーパーの前に出ている所があったのを思いだした。
3kmぐらい離れている。
すぐさま、そこへ走った。
サイフはジーンズの後ポケットに入れてある。
そこからサイフを取り出して金を払い休次郎の
待つ家に帰った。
湯気は十分たっている。
うまそうに食べる顔を見ていると、
私でも少しは役に立つのかと思ったりして、
日頃の断絶の埋め合わせをした気分になる。
ふと、その時ズボンのサイフを取り出して、
引き出しにしまおうと思った。
あれ!
サイフは?
皮ジャンのポケットも捜した。
ないっ!!
サイフがない!
しまった!
タコ焼き屋では確かにサイフから1、000札を取り出して、
金を払ったはずだ。
そうだ。
あのまま皮ジャンの右ポケットに入れたのだ。
ということは、帰る途中でどこかに落としたのだ。
しまった!
サヤカで往復したが見つからない。
運転免許証やキャッシュ・カード、クレジット・カードなどが、
入っている。
虎の子の現金6、000円も入っている。
すぐさま机の中をかき回してクレジット会社の書類を捜しだし、
TELして、使用停止にして貰った。
土曜日の午後7時すぎだが、営業していた。
社員には悪い気がするが、こういう時は、便利でありがたい。
Oさんに散々絞られる。
[そんなに怒らなくとも]と思うのだが、
落とした方が悪いのだから居直るしかない。
あーあ、ついてない。
翌日も朝早く、また捜しにでた。
自転車で行った。
転んでもタダでは起きない私のことだ。
腹が立つからプルトップを拾いながら行った。
1kmほど行ったところで、
プルトップの微妙な並び方に気がついた。
何と!
点線のように数mごとに規則正しく並んでいるのだ。
私はプルトップを拾いながら、その指し示す方向に、
自転車を押しながら進んだ。
ヤァーッ!
プルトップの指示に従って拾ってゆくと、何と、
その先が矢印形になっているではないか!
その先に黒いサイフが草叢に隠れるようにして落ちている。
すぐさま中身を調べた。
現金は無かった。
しかしながら、運転免許証やカード類は手つかずで残っていた。
ありがたい。
プルトップがお返しをしてくれたのだ。
プルトップは、延べ20日ほど、約6、000個拾った所で、
止めてしまった。
腰を痛めたからだ。
プルトップ 道路を汚す 厄介者
でもひとりでは 歩きは出来ぬ
ち ふ
この項おわり
メーカーが、一個1~2円で、美化運動の一環として、
買い上げてくれたらと、願って止まない。
(これは、平成の始めの頃、書いたものです。最近では
缶と一体型になっているのが主流となっているようです)
絵じゃないかおじさんぐるーぷ
英訳短歌version0.01
* 太子道のプルトップのこころ(014)
道路の左端近くは、今どうなっているのであろうか?
切り貼り、デコボコ、マンホールのフタ、砂利・小石、プルトップ、
潰れた飲料水の空缶、段ボール、ひどいひどい。
すべてがバイクに危険を及ぼすものばかり。
そんな光景に腹立って、私は、一時プルトップを
拾い集めていた。
走るばかりなので、道路に少しでも罪滅ぼしをしたいという、
気持もあった。
捨てられたプルトップにも一つひとつ顔がある。
似たようでもすべて違う形に潰されている。
開ける人の個性も滲み出ているのだろう。
道路ぎわに空缶やプルトップを捨てる犯人は、
少なくともバイクの一人乗りの
ライダーではないことは確かだ。
多くは4輪車の窓から放り捨てさられたものであろう。
その日の夕方、次男の休次郎がタコ焼きを食べたいと言った。
Oさんの内職が終わるのは夜も8時すぎ。
夕食はそれからになる。
私は、サヤカに乗ってタコ焼きを買いに走った。
真冬であるが、寒さはちっとも苦にならない。
K鉄のM駅前の近くにあるタコ焼き屋に寄ったが、
店は開いてなかった。
あと、タコ焼き屋があるところといえば・・・
スーパーの前に出ている所があったのを思いだした。
3kmぐらい離れている。
すぐさま、そこへ走った。
サイフはジーンズの後ポケットに入れてある。
そこからサイフを取り出して金を払い休次郎の
待つ家に帰った。
湯気は十分たっている。
うまそうに食べる顔を見ていると、
私でも少しは役に立つのかと思ったりして、
日頃の断絶の埋め合わせをした気分になる。
ふと、その時ズボンのサイフを取り出して、
引き出しにしまおうと思った。
あれ!
サイフは?
皮ジャンのポケットも捜した。
ないっ!!
サイフがない!
しまった!
タコ焼き屋では確かにサイフから1、000札を取り出して、
金を払ったはずだ。
そうだ。
あのまま皮ジャンの右ポケットに入れたのだ。
ということは、帰る途中でどこかに落としたのだ。
しまった!
サヤカで往復したが見つからない。
運転免許証やキャッシュ・カード、クレジット・カードなどが、
入っている。
虎の子の現金6、000円も入っている。
すぐさま机の中をかき回してクレジット会社の書類を捜しだし、
TELして、使用停止にして貰った。
土曜日の午後7時すぎだが、営業していた。
社員には悪い気がするが、こういう時は、便利でありがたい。
Oさんに散々絞られる。
[そんなに怒らなくとも]と思うのだが、
落とした方が悪いのだから居直るしかない。
あーあ、ついてない。
翌日も朝早く、また捜しにでた。
自転車で行った。
転んでもタダでは起きない私のことだ。
腹が立つからプルトップを拾いながら行った。
1kmほど行ったところで、
プルトップの微妙な並び方に気がついた。
何と!
点線のように数mごとに規則正しく並んでいるのだ。
私はプルトップを拾いながら、その指し示す方向に、
自転車を押しながら進んだ。
ヤァーッ!
プルトップの指示に従って拾ってゆくと、何と、
その先が矢印形になっているではないか!
その先に黒いサイフが草叢に隠れるようにして落ちている。
すぐさま中身を調べた。
現金は無かった。
しかしながら、運転免許証やカード類は手つかずで残っていた。
ありがたい。
プルトップがお返しをしてくれたのだ。
プルトップは、延べ20日ほど、約6、000個拾った所で、
止めてしまった。
腰を痛めたからだ。
プルトップ 道路を汚す 厄介者
でもひとりでは 歩きは出来ぬ
ち ふ
この項おわり
メーカーが、一個1~2円で、美化運動の一環として、
買い上げてくれたらと、願って止まない。
(これは、平成の始めの頃、書いたものです。最近では
缶と一体型になっているのが主流となっているようです)