ウクライナの危機（1６）La crise en Ukraine (16）

5月13日、スロヴィアンスク付近に展開されたウクライナの装甲車（写真はロイター通信）

　　ウクライナ暫定政権を始め国際社会が非合法と糾弾し、しかもロシアのプーチン大統領が延期を求めたにも拘わらず、5月11日に、ウクライナ東部のドネツク州やルガンスク州で、親ロシア武装勢力の主導により住民投票が強行されました。ドネツク州やルガンスク州では、既に親ロシア武装勢力が事実上の支配を行使している中で、ウクライナ暫定政権との武力衝突も進行しています。まるで、かってのユーゴスラヴィアの内戦が再現されているかの様相を呈しています。

　　このブログでは、フランスのル・モンド紙インターネットにて5月13日に報道された記事の概要をお伝えします。

 

ウクライナ：死の戦いに対して、モスクワは対話を勧告　（Ｕｋraine : Moscou prône le dialogue malgré les combats meurtriers）

ウクライナ東部の自治に関する住民投票で圧倒的に≪賛成≫の結果が出て2日が経ったが、親ロシア派の分離主義者とウクライナ政権との対話は、閉ざされたままである。5月13日に、ロシアは、5月25日に予定されている大統領選挙前に、両陣営が協議するとことを勧告した。しかし、その可能性は益々複雑となっており、戦闘が激化しているので、不可能の状況となっている。

ウクライナ政府によると、スロヴィアンスクとクラマトルスクとの間に位置するオルティアブルスキ村での奇襲攻撃でロケット砲が発砲され、6人の兵士が死亡し、8人が負傷したとのことである。それは、ドネツクとルガンスクで独立を求める投票が行われて以来、初めて死者が出た衝突である。この投票をキエフ政権は≪茶番劇≫として拒否しており、ヨーロッパ諸国とワシントンは非合法と断じている。

自治に関する住民投票の2日後、ドネツク地区発生した戦闘で、6人の兵士が死亡したとキエフ政権が発表（写真はAP通信）

 

（記事原文）

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Deux jours après un « oui » massif aux référendums d'autodétermination dans l'est de l'Ukraine, le dialogue reste toujours impossible entre séparatistes prorusses et gouvernement ukrainien. La Russie a prôné, mardi 13 mai, des discussions entre les deux camps avant l'élection présidentielle du 25 mai. Mais cette possibilité semble de plus en plus compliquée, voire impossible, car les combats se multiplient.

 Selon le gouvernement ukrainien, six militaires ont été tués et huit autres blessés, mardi, par des tirs au lance-roquette lors d'une embuscade près du village d'Oktiabrski, situé entre les villes de Sloviansk et Kramatorsk. Il s'agit du premier accrochage meurtrier signalé depuis que les régions de Donetsk et de Louhansk ont voté en faveur de leur indépendance. Un scrutin rejeté comme une « farce » par les autorités en place à Kiev, jugé illégal et illégitime par les Européens et par Washington,

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