*** Plaisir de voyager ***

非日常的な旅で遭遇する色々な体験のお話です。Various enconters in unusual travels.

サンチャゴ巡礼中の色々な出会い(その2) Encounters during my Pilgrimage to Santiago (2)

2013-03-24 | スペイン巡礼 Pilgrimage in Spain
ログローニョで出会った地元スぺイン人のバチェラー・パーティ
 
Bachlor Party of young local spanish at Logrono


(第1部)2009年の巡礼 (Part 1) Pilgrimage of 2009

巡礼の旅では、思いがけない出会いを経験をします。今回は、第2話として、そのような不思議な出来事をお話しします。


第2話 思いがけない出会い

1)カナダ人若夫婦との出会い
   巡礼2日目の朝、ロンセスバージェスを出発しようとして、公営アルベルゲ前の広場に出ました。そこには、3輪車の乳母車に赤ちゃんを乗せた若夫婦がおりました。彼らは、カナダのケベック州からやって来たとのことでした。赤ちゃんは、まだ生まれて数か月とのことですが、すやすやと眠っていました。
  赤ちゃん連れで巡礼道を歩くとは全くのビックリですが、交互に乳母車を押しながら、遥か800㎞先のサンチャゴまで歩いて行くのが目標との事でした。世の中には、不思議な人がいるものです。


赤ちゃん連れのカナダ人若夫婦
    

巡礼6日目、エステージャからイラーチェのワイナリーに向かう途中で、このカナダ人親子に再会しました。この時も、赤ちゃんはおとなしく眠っていました。暑い日差しの中で、赤ちゃん連れにも拘らず、我々と同じペースで巡礼道を進んでいたので、その逞しさに敬服しました。今後の長旅の無事を祈り、“ブエン・カミーノ”と言葉をかけて別れました。
 

カナダ人若夫婦と再会(右端が私)


2)イギリス人の風変りなグループとの出会い
巡礼2日目、ララソアーナ郊外にあるアケレータのホテルに投宿しました。その宿は、バスク地方の古い農家をホテルに改造した、ローカル情緒豊かな建物でした。


イギリス人グループと出会ったアケレータのホテル

  部屋で一休みの後、階下のロビーに下りたところ、がらんとした中に一人の初老の旅行客がいました。話しかけると、彼は香港から来たイギリス人でした。 “自分は巡礼には全く無関心なので、なぜここにいるのか分らない”と、奇妙なことを言う人でした。では、なぜここに来たのかと尋ねると、実は旧友と会うのが目的で、はるばる香港からやって来たとのこと。

  その旧友と言うのはイギリス人のグループで、過去に香港やバンコックで永年仕事をしていて親しくなった仲間とのことでした。しかし現在では引退して、英国、アイルランド及びスペインなど、住まいはバラバラであるが、毎年どこかで集合して夫人同伴で小旅行を楽しんでいるとのこと。そして、スペインの友人がビルバオに住んでいるので、今回はこの巡礼路を観光していると言うのが真相でした。

  翌日の夜、パンプローナで、ピンチョス料理で有名なガウチョと言うバール入ったところ、偶然にもこのイギリス人の一行と出くわしました。同じテーブルに加わって、気さくな団欒で盛り上がりました。


パンプローナで再会したイギリス人のシルバー達


3)アメリカに住む韓国人ドクターとの出会い
巡礼道では、アジア人と出会うことは少ないのですが、巡礼3日目、パンプローナに向かう途中のブルラダの町で昼食を終えたところ、韓国人と出会いました。彼によると、ピレネーのフランス側にあるオリッソン・ヒュッテで宿泊したのが縁で、ベルギー人女性及びイタリア人の老人男性と3人が一緒になって、聖地サンチャゴ・デ・コンポステーラを目指すことにしたようです。


左から、韓国人ドクター、私及びフランス人の連れ

  翌朝、私がパンプローナの市街地から巡礼道に入るルートを探していたところ、この韓国人のグループが私の姿を見つけ、手を振ってくれました。その後、その韓国人と一緒に歩きながら会話を交わして知ったことですが、彼は米国に住んでいるドクターで、専門分野は心臓関係とのことでした。


パンプローナからプエンテラレイナに向かう韓国人ドクター

  一緒に歩いている道中で、彼の口から思いがけない話を聞きました。姪が日本の大学に留学していると言うのです。詳しく聞くと、北大の歯学部だったのです!専攻は工学部ですが、北大は私の母校ですので、偶然のつながりに不思議な縁を感じました。 私は彼よりも年長でしたので、その後彼はいつも“吉田先生”と呼ぶようになり、ドクターに先生と呼ばれることに面はゆい感じがしました。

  彼とは、今でもフェースブックを通じてつながっています。現在は、母国に戻りソウルに住んでいるそうです。


4)現地のスペイン人との交流
  巡礼最終日の7日目の夜、巡礼仲間とともに、ログローニョ中心街のメルカド広場に面するレストランに出かけ、打上げの飲み会を開きました。そのレストランに入ると間もなく、入り口でガヤガヤと若者のグループが騒いでいました。ナント、その連中はどやどやとこのレストランに入ってきて、大きなテーブルに座り、大声を出しながらはしゃいでいました。(冒頭の写真参照)

  非常に人懐っこい印象だったので、これは一体何の集まりなのか訊ねてみました。すると、仲間の一人が翌日結婚するので、男ばかりで前夜の祝賀会をしている言うことでした。スペインでは、バチェラー・パーティ(Bachelor Party)と称し、新郎の友人による主催で、結婚式の前日に、男のみで集まる独身最後のパーティーを開き、ドンチャン騒ぎをする習慣があるのだそうです。

  私が近づくと“どこから来たのか”と訊かれ、日本と答えると大歓迎されました。そして、新郎と一緒に写真を撮ってもらいました。今でも深く印象に刻まれた思い出の一つです。


中央がスぺイン人新郎、右が日私、左がフランス人のルネ



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