以前報告したヘクソカズラとガガイモの続報です。今回は実とタネについて。
以前の投稿: ガガイモの花・ふしぎな構造とは? 花の構造・ヘクソカズラ ヘクソカズラとガガイモ
12月上旬に以前観察した公園を再度訪問しガガイモとヘクソカズラの様子を見てきました。両者が生育していた植え込みは綺麗に刈り込まれていましたが、幸い少しだけ絡みついて実が残っていたので取ってきました。公園に生える雑草なので採取も問題なしと判断。
まずはガガイモから・・
ガガイモは以前に報告したような受粉形態なので実ができているか心配しましたが無事に採取できました。ガガイモの実は袋果といいます。写真のような独特の形をしています。右側の丸みを帯びた方に茎に接続していました。この時期の実の表面はイボイボでが変色して汚らしいです。袋状の果実の中には絹糸のように艶やかで触り心地がふわふわな種髪が入っています。タネは扁平で楕円形〜三角のおむすび型をしています。この実を裏返してみると・・
種髪がわかりやすいように黒バックで撮影しました。ご覧のように袋果の中にタネが整然と並んでおり、種髪はタネの尖った方の先端に着いているのがわかります。タネを拡大して見てみると・・
このように茶色が濃い部分のタネの周りに翼がついていることがわかります。まるでユリのタネのようです。種髪だけでなくタネに翼を付けることで風で遠くまで運ばれたいという強い意志を感じます。
次にヘクソカズラの黄褐色の実は金色にも見えるので いけばなやクリスマスリースなどにも利用されることがあります。ガガイモの袋果に対してこちらは核果といいます。
採取した実は表皮がカサカサしていたので剥いてタネを取り出そうとしました。が、実の中はまだグジュグジュに湿っており黄色い汁で手が汚れました。それもそのはず、核果とは桃のような実のこと。水分の多い多肉質の中果皮が残っていたということです。図鑑には実の中にはタネが2個入っていると書いてありましたが取り出したタネは、いずれも一つの実に1個のようでした。なぜでしょう?それを並べたのが上の写真の右下に写っている物体。形や大きさが様々。タネはまだ柔らかみが残った感じはありました。はたしてこのタネで来年発芽するかどうか・・
【今後の予定】
- ガガイモの種髪で何かハンドクラフトというかインテリア雑貨できないかなぁと思案中
- 来春ヘクソカズラを鉢で発芽させて回旋運動の観察でもしてみようかな。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます