植物のふしぎ

植物をはじめ、生物のふしぎな生態をレポートします。
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赤い大根「紅くるり」と青首大根「源光」の収穫

2024年11月29日 | 家庭菜園

当方の家庭菜園では、秋冬野菜の収穫が始まっています。キャベツ、白菜、大根、蕪、ブロッコリー、オータムポエム。東京都中央卸売市場のデータでは、これらの野菜の価格はまだ高めに推移しているようですね。ただ、こちらの菜園では、例年になく早めに播いたのが良かったのか、いつになく良い出来でした。

今回は、そのうち、大根の源光紅くるりを紹介したいと思います。


まずは青首総太り大根の源光から・・

アタリヤ農園のタネ「耐病交配総太り 秋ゆたか」(品種名:源光)を播きました。タネ袋のまき方には条間45cm株間30cmと書かれています。ですが、わたしは条間35cm株間20cmの千鳥植えで栽培しました。「やさい畑」という雑誌の2016年15巻6号の別冊付録に木嶋利男さんが指導した「ダイコンの超密集栽培」の記事がありました。それを読んでから毎年株間を狭くして栽培しているのです。その栽培方法を要約すると、

  1. 15cm間隔でまき穴をあけます。
  2. 1穴5~6粒と多めに播きます。
  3. 間引きの時に双葉の向きが畝と並行に近いものを間引き、直角に近いものを残すようにします。
  4. 間引きは3回に分けて適時行い、1株残します。

その栽培ができる根拠は・・

大根が養分を吸うのに側根が重要な働きをします。側根は主根から縦2列生じますが、その向きは双葉と同じ方向だといいます。なので、双葉の向きを畝と直角に近いものを残すことで、側根が競合せずに株間が狭くても養分を十分に吸収できるそうです。この栽培方法のメリットは、

  1. スペースの割に多収
  2. 食べ頃サイズ
  3. 太りすぎず柔らかに育つ

だそうです。スペースが少ない家庭菜園では巨大な大根が採れても困るのでいい栽培方法だと思いました。さらに、雑誌の記事では1条植えでしたが、わたしは千鳥植えを併せることで条間も標準より狭くするという工夫もしました。それでもそこそこのものが収穫できているので それでもいいのかなと感じています。

幸い収穫した3本にはバーティシリウム黒点病にはかかっていませんでした。今年はネマトリンエース粒剤処理してあるのでネグサレセンチュウ被害が出なかったのも良かったのかもしれません。バーティシリウムに感染するのはセンチュウ被害で菌が侵入しやすくなることも影響しているのかも。まだ菜園に十数株あるので黒点病が見つかったら報告しますね。


次に紅くるりです。

これもアタリヤ農園のタネを買って育てました。タネ袋を転記すると、「外皮も果肉も驚くほど真っ赤な紅芯大根です。アントシアニンが多く含まれます。肉質は柔らかく、シャキシャキ感があり、味わいのある大根です。」だそうです。写真の通り正に真紅の発色です。葉柄の方まで赤くなっているのが特徴。

タネの袋にはそれ以外にも重要な注意が。それは、品種の特性上、稀に着色不良が生じるので間引きの時に葉柄や葉軸が着色していないものは間引くようにと書かれていました。収穫物の中にその特徴も見られたので写真を載せておきますね・・

右側の個体は赤みはあるもののまだら模様。両者ともに葉柄と茎も着色していないので着色不良株と言えます。条間と株間は源光と同じく狭い間隔で栽培したので間引きは双葉の方向を揃えることを優先しました。それで発色が悪い株を間引けなかったという顛末。いろいろな形質がみられたので今回は良しとします。全株を赤くしたいときは、タネ袋に書いてある通りに株間を十分にとって発色悪い株を間引くのが吉ですね。

F1品種の紅くるりなので、本来は均一な形質のはずです。理由ははっきりとは分かりません。ただ、ネット上にあった情報「秋田県におけるダイコン地方品種の育成と、それに関わる諸形質の遺伝・育種学的研究」の報告で赤色の大根の発色についてメンデルの法則で説明できない易変遺伝子が推察されたということなので紅くるりも同じようなことなのかもしれないです。

調理方法について、最初にどうしようか迷いました。まずは断面は、というと・・

左の木曽紫かぶについては明日のブログに書きますね。右側の紅くるりに注目。断面は説明通りに真っ赤。ビーツのようにも見えますが色素が違います。ビーツの赤い色素はベタレインで大根はアントシアニンによるもの。なので紅くるりを酢漬けにするとさらに鮮やかな赤になります。

それで、一番最初は・・大根といえば大根おろしでしょ、ということで・・

あのー・・変な想像してしまったのですが・・これ・・・血だらけのサンマになりそう。

味はというと・・普通に大根の味がしました。辛味は強くないのでサラダにしてもおいしく食べやすいと思いました。クックパッドで調べたら、サラダ系、漬物系、スープ系、それから大根飯にして赤飯もどきにしてしまうという荒技も。おしんにも食べさせてやりたかったナ・・。真っ赤な大根おろしが気持ち悪く感じないためには、白い大根おろしが別皿にあるといいと思いました。そうすれば大根おろしのバリエーションの一つと脳が安心できそうだし、何より紅白で縁起がいい。


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