9月も中旬だというのに毎日暑い日が続きますね。今日、黒いジーンズを履いて庭で草取りをしていたのですよ。そしたら直射日光で膝のあたりがすごく熱くなって・・。これ、火傷するんじゃないの?と冗談を言っていたら、本当に火傷してしまいました。そんなことってある?今日の太陽、赤外線マシマシですか?
そんなこんなでアサガオも太陽の日差しで苦労しているようです。今回はそのレポートです。
アサガオの茎がフェンスに絡まり過ぎだったので取り除いていたら・・
白矢印の先の茎の色に注目! まるで海水浴後の水着の跡のようになっていました。実は緑色のところは葉が重なって日陰になっていたのですよ。まさに茎が日焼けしたのかな、と思える状況でした。
絡まったつる(茎)を解いてみると・・
予想通りに外側になって太陽が当たっていた面が赤褐色に、そうでない面は緑色のままでした。
半面が日焼けした茎の断面を顕微鏡で観察してみると・・
写真の上側が太陽に向いている側です。色がついているのは表皮の1列の細胞だけでした。
色素はアントシアニンだろうと推測して酸性・アルカリ性テストしました。まずはクエン酸で酸性にすると・・
くすんだ赤褐色が鮮やかな赤色になりました。色素が一部溶け出したため赤色が広がっています。
次にアルカリ性。掃除用のセスキ炭酸ソーダを利用しました。いずれも濃度は適当。
クエン酸で赤色になったところが青緑色に変色しました。以上のことから茎を赤褐色にしていたのはアントシアニンであると考えて良さそうです。
この特徴はアサガオだけに限りません。写真では示しませんが、クレマチスの茎でも同様の特徴がみられました。
それではなぜ太陽光の当たる面がアントシアニンで着色されるのでしょうか。アントシアニンは植物にとっていくつかの役割があります。ここでは位置的に太陽光と深く関連しているので、過剰な紫外線による障害を防ぐためのフィルターの役割と考えて良さそうです。人はメラニン色素を作ることで紫外線から防御していますが、それと同じ意味ということでしょう。
ちなみに生垣のレッドロビンが赤色しているのも同じ意味らしいです。
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