西洋アサガオは秋が深まっても元気に咲いています。10月20日の未明に開花時間の観察をしましたのでレポートします。
アサガオは暗くなってから一定時間経つと開花すると言われています。そうであれば開花は未明に予想されるので、夜中に鉢を室内に取り込みインターバル撮影に設定したカメラに任せて観察しました。2分ごとのインターバル撮影をしたのでスムーズな動きの動画として見ることができました。ただ開花の様子はほぼ予想通りであったので、動画は載せずに時刻順の静止画何枚かで説明したいと思います。
夜中の1時45分くらいから蕾の捩れが解け始め開花の動きが見られるようになりました。
4時ごろになるとほぼ最大に開いた状態に近くなり、その後は大きな変化が見られなくなりました。厳密に言えば花弁が最大に開いたのは4時20分頃でした。
その他に気づいた点として、翌日咲きそうな一つ上の蕾は、この観察の時間中に思いの外大きく膨張していました。人間の時間感覚ではほとんど動いていないように見える植物でもインターバル撮影すると確実に動いて活動していることが実感できて面白いです。
今回の観察だけでは開花のスイッチが暗闇であることを示すことにはなりません。しかし、すでに調べられている開花の性質にどの程度合致するのかや 新たに気づく点はないか、を目的に観察しました。
「NHK for school」では、「アサガオの花の一日の動き」の短い動画で
- 暗くなってから9時間後に花を咲かせること
- 好きな時間に花を咲かせたい場合は、アサガオをその9時間前に暗い部屋などに入れること。
- 暗くしてから5時間ぐらい経てば、明るい所に移動しても開花時間に影響が出ない。
と説明されていました。また、日本植物生理学会のみんなのひろば植物Q&A(登録番号1384)では、「気温にも影響し、夜の温度が低いほど花が開く時間は早くなります」とありました。
前日19日の日没は、17時7分、そしてこの日の夕方は雨模様でかなり早い時間から薄暗くなっていました。
日没を基準にすれば、日没後8時間50分くらいから開花の動きが始まり、3時間半くらいかけて花弁が開き切ったことになります。一般に言われている「暗くなってから9時間後」に合っていたと思います。
ここでいう「9時間」は絶対か、と言えばそうではないのでしょう。光を当て続けて暗闇の刺激を与えなかった場合、翌日開花しそうな蕾でも開花しなくなる・・ということは実際には起こりそうもないからです。NHK for schoolでは「好きな時間に花を咲かせたい場合は、アサガオをその9時間前に暗い部屋などに入れること」とありましたが、あまりにも自然とかけ離れた条件では理論通りにはならないのでは、と推測しています。それでも21時まで光を当て続けたら・・あるいは15時に暗い部屋に入れたら・・こんな条件でも機会があったら調べてみようかな。
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