キキョウの中心部の構造がぱっと見でよく分からないし蜜はどこにあるのかと思って拡大してじっくり見てみました。
すると・・
各雄しべの根元が三角形に広がって雌しべを囲んでドーム状になっていました。蜜はこの中にたっぷり入っており、ポリネーターは各雄しべ間にできたスリットに口を差し込んで蜜を吸うことになります。写真で分かるようにスリット部分に毛が生えていました。解剖して調べたところドームの内側の見えない所でも同様に毛が生えていました。キキョウは花が横向きに咲くのでこの毛が蜜がこぼれ出ることと雨の侵入を防いでいると考えられます。さらにこの構造はポリネーターが蜜を吸うのに少し手間取ることになります。それにより花の中心部分に提示された花粉と柱頭に近づけさせる役割もあるように感じました。植物は必要とあらばちょうど良い場所にある器官の形を変えて流用させているのですね。植物の柔軟性に感心しました。
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