パソコンでも犬でもないお話をします。
父親の介護について~~
平成10年に母が突然脳出血で亡くなってから早26年。
父は一人で生活してきました。今年で88歳。
これまでに色々ありましたが、ま、悠々自適にのんきに暮らしてきたと思います。
でも、もうそろそろですよね。
今までよく一人で頑張ってきたと思います。
運転免許返納や、自宅での日常生活への支障など
これからどうしたものかと模索すること数年。
介護認定を受けるものの、要支援2止まりで、
そもそも私がよくわかっていない介護サービスの世界
父の今までの生活(自由気まま!)や
持っている性格(細かい、そして負のスパイラルに入り込みやすい)を
これからどう折り合いをつけながらやっていくのか・・・。
父は北九州、私は神戸です。
神戸で同居する、または神戸の施設に入ってもらう、も考えました。
北九州で施設に入る、デイサービスに通う、も考えました。
でもお互いにピンと来なかった感じでした。
私も介護サービスがよくわかっていないし
父も同様に全くイメージがついていない状態で、さらに
みんなで一緒にマイクロバスに乗せられて施設に行ってゲームしたり歌を歌う、は嫌だ。
(これはこれで良いことと思いますが、父にとっては受け入れがたいことのようでした)
そうこうするうちに、いよいよ免許を返納する時期が近づき
買い物や、通院、ゴミ出し、入浴を「どうしよう!どうしたらいい??」が
目前の課題に迫ってきました。
父も、想定はしていたものの、これから生活できなくなる、どうやって生きていったらいいんだ、と
やっと絶望と不安でいっぱいの切羽詰まった気持ちになりました。
見学
色々調べていると、介護施設や事業所さんは
「まずはお気軽にお問合せください」とか
「見学にお越しください」と書いてありますよね。
私は神戸だし、しょっちゅう帰省できないから気軽に見学なんて行けないわ、とか思っていましたが、
やっぱりまずは見学に行かないとわかんない、と思い至りました。
私もわかってないし、父もわかっていない。なら、聞きに行こう!と、
私も気持ちを入れ替えたのが今年に入ってからでした。
事前に予約を入れ週末を利用して帰省し、父と見学に行きました。
まずは父が好みそうな有料老人ホームに一番に行って・・・とそれなりに作戦を立てました。
行った時、父は老人ホームにとても乗り気でした。
清潔で、明るく開放的で、かつ重厚感もあり家からもほどほどの距離で・・・と。
結構具体的にイメージを膨らませていましたが私は、違うなと思っていました。
いままで20年以上自分のリズムで好きに生きてきた人が
今から共同生活はできないだろう、と思ったのです。(あくまでも父の場合です)
部屋も広く見えましたが、父が持ち込むであろう家財を想像すると
ちょっと息苦しくなるのでは?と。今が一人で空間を自由に使えているだけに。
それから、デイサービスの見学では
見学に疲れてきていた父が、
デイサービスをそもそも否定的にしか見ていなかったため・・・
これも違うなと感じました。考えが「嫌」から「良い」には変わらないだろう、と。
一旦考え直してみて、
父は今の家でこれからも自由に過ごすことが一番楽なんだろうと思いました。
でも、できないことが増えてきた。ここをどうするか、です。
介護認定も「要支援」の場合
介護が必要とならないように予防する中で、日常生活になんらかの支援が必要となった・・・(私の解釈なので専門的に違ってたらすみません)
ということなので、認知症に至っていない父が
今まで通り、自宅での生活をしていけることが大事なのではないか???
そんなことを職場で話していたら、上司から
「しょうたきって手もありますよね」と言われたのです。
「しょうたき??って何ですか?」です。
➡小規模多機能型居宅介護
そこでまた調べてみると
他の介護サービスとちょっと違っていて
ここに行くということは、他のサービスとの併用ができないそうなんです。
(施設のかけもち、といいますかそういうことです)
それって、どうなんだろう、と思いましたが
実際には、今父がしたいと思っていることが網羅されていていることがわかりました。
しかも「小規模」なので多くは受け入れられない定員制だそうですが
その代わり、地域も限定されていて小回りが利くとのこと。
そして費用も定額制。
介護は必要になったものの、今までの生活環境をできるだけ変えずにすみ
「施設への通い」を中心に
「ヘルパーの自宅訪問」と
「施設への泊り」もできて
24時間切れ間の無いサービスが可能です・・・。すごい!なんじゃこりゃ!!
これはまた父と見学に行って
父自身が話を聞いて納得する以外ない、と思いました。
実は前回見学に行ったデイサービスと同じ法人が
同じ敷地の中で小規模多機能型居宅介護もしていました。
「この前と同じところだけど、別の建屋」に行くことになるが、と説明をしたうえで
もう一度同じところに行ってみました。
対応くださった方のわかりやすい説明に
父も、私(と夫)も
「すごい」「いいじゃないですか」「ほんとに?」「それも?」という反応だらけでした。
「ちなみに、定員制とありますが、今現在空きはあるんですか?」には
「今、空きはあります!」と。これはもう決まりですね。
やっぱり介護職の方は根本的に親切で、やさしくて、でも
百戦錬磨?だけに、父のような老人の扱いもお上手で
もう本当に良いところに巡り合えた、と涙が出るくらいうれしかったです。
職員の方が、私たち家族に対して説明をしてくださることも
今までの経験からの配慮にあふれていて
もう、今すぐここで契約させてください、というくらいの気持ちでした(笑)
実際には契約はまた後日、ということになりましたが
その辺りの諸事情にも柔軟に対応くださって、ありがたかったです。
そして何より、父のおしりに火がついていたタイミングと
父自身が実際にそこに行って話をきいて、自分が納得したことが大きかったと思います。
今回色々なことの歯車がよくかみ合って、一気に話が進みました。
しょうたきって素晴らしい、というのが今我が家での共通認識となりました。
以上、2週間前までの出来事でした。