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足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

長田雅人指揮 みずほフィルハーモニー

2006年07月29日 | pocknのコンサート感想録2006
7月29日(土)長田雅人指揮 みずほフィルハーモニー
すみだトリフォニーホール

【曲目】
1.シベリウス/悲しきワルツ Op.44-1
2. ビゼー/「アルルの女」第2組曲~ パストラル、間奏曲、メヌエット、ファランドール
3.マーラー/交響曲第1番ニ長調「巨人」


団員の方からチケットを頂いて出かけたアマオケのコンサート。会場は超満員の盛況。

シベリウスの最初のバスのピッチカートがきれいに響き、良い音を出すオケに違いないと感じた。そのシベリウスは内面的でやわらかな弦が印象的。ゆったりときれいなハーモニーを響かせていた。

「アルルの女」でも響きが充実して安定感がある。そうしたオケとしての好演がある一方で「メヌエット」でのフルートソロがまた見事だった。美しい音色で伸び伸びとよく歌っていてたのは首席の池田直子さんだろうか。とても素敵だった。

メインに置かれたマーラーの「巨人」、これもオケの実力を良く発揮していた、と言いたいのだが、この大曲はマーラーの中では演奏し易い部類に入るように見えて、実はとてもたいへんな音楽なんだということを思い知った。様々に変わって行く気分、常に求められる「歌心」、ほとばしるエネルギーの放出に必要な集中力と緻密さ。
こうした要素がモザイクのように組み合わさって出来上がった巨大な音楽に、長田さんのリードするみずほフィルはよく対峙していたとは思うが、もともと演奏レベルの高いメンバーが多いと思われるこのオケなら、多少キズが増えたとしてももう少し音楽に食らいついて、一発勝負的な爆発力のようなものを出せるのでは、という気はした。この大曲に何箇所もあるクライマックス的な部分の持続力がどれもいま一つ続かず、全体的な印象が薄れてしまったのは残念だった。

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