2007年1月4日(木)
雪の富士山を眺めるために毎年のように正月休みに出かけている山へ、今回は昔からの登山仲間のヒデさんと出かけた。
前日の天気予報では「一日晴れ」だったが、明け方は曇りがち。でも天気予報ではお昼前から晴れて、しかも風も弱く暖かくなるということで、冬の山を訪れるには嬉しい予報。いつものように西湖の湖畔の根場というところから雪頭ヶ岳を経由して鬼ヶ岳へ登るコースを辿った。この冬は暖冬のためか積雪はゼロ。年末は東京もよく雨が降ったが、こちらでも雪にはなっていなかったようだ。
登り始めて2時間程で到着した最初のピーク、雪頭ヶ岳からの富士山。午前中はここからの富士山は逆光になるのだが、雲が光線の一部を遮ってうまい具合に富士山に当たった。
登山口へ向かう途中で近くの山々の上のほうに霧氷がついているのが見えた。美しい霧氷の景色をこれまで何度か見せてくれた鬼ヶ岳山頂の霧氷に期待が高まる。登山道も枝についていた霧氷が落ちて白い粉をふりかけたようになっていた。
しかし残念なことに鬼ヶ岳山頂から南アルプス方面の霧氷は皆無。。。反対斜面には結構ついていたので、風向きがいつもの霧氷の時とは違ったらしい。これまでの経験から、霧氷の名所と思っていた鬼ヶ岳山頂だが、やはりいろいろと条件が整わないと見事な霧氷に出会うことはできないらしい。
霧氷はなかったが、鬼ヶ岳山頂からは雪と氷に輝く南アルプスの峰々が北部から南部までずらりと並ぶ姿がくっきりと望まれた。写真の左端の大きな白い山が赤石岳、右隣が荒川岳、中央より右側に並ぶ3つの大きな山が白峰三山で、左から濃鳥岳、間ノ岳、そして日本第2の高峰北岳だ。頂に立ったことのある山々をこうして眺めるのは感慨深い。鬼ヶ岳からの南アルプスはいつ見てもやっぱりいい。
その上八ヶ岳、金峰山はもちろん、遥か遠くに北アルプスの連なりまで望むことができた。
光線や雲の変化で富士山は見るたび毎と言っていいほどに様々な顔を見せてくれる。油絵のようだったり、水彩画のようだったり、水墨画のようだったり、神々しい姿だったり、優しい顔立ちだったり… そんな変わり行く富士山をずっと眺めていれば見飽きることはなく、「もうこれで十分見た」という気持ちになることもない。ただ、南アルプスの眺めを楽しみたければ鬼ヶ岳や節刀ヶ岳がいい。
十二ヶ岳山頂からのスケッチ。手前には足和田山~紅葉台のパノラマコースの山並みと西湖を見下ろす。
十二ヶ岳で長居をして陽も西へ大きく傾いて来た頃、来た道を戻った。鬼ヶ岳頂上付近では夕日を浴びた富士山が絵のように美しい姿を見せてくれた。(タイトル写真)
遥か遠くに見える北アルプスの槍・穂高連峰も夕日の光を受けてキラリと輝いているのが見えた。夕方の山並みの風景はとりわけ美しい。
雪頭ヶ岳まで戻り、ヒデさんとキンカン湯で暖をとりながら日没前の光を受ける富士山の姿を期待していたが、西の空にある雲に太陽は隠れてしまい、もう富士山が光を受けることはなかった。どんなに好天でもこの夕暮れ時に絶好の富士山を眺められる確率はそう多くはない。シャッターチャンスは残念ながらなかったが、その分暮れ行く富士山を目で十分楽しんで下山した。
いつものように30分も下ると暗闇に。ヘッドライトを頼りに麓へ辿りつき、富士眺望の湯「ゆらり」でゆったりと温泉につかり、お食事処で地鶏揚げ南蛮ソース定食を食べて車に乗り込んだら、フロントガラスには霜がビッシリ… 暖冬とは言ってもやっぱり富士山の冬は厳しい。
《タイムデータ》
【往路】
根場→(2:02)雪頭ヶ岳→(0:11)鬼ヶ岳→(1:02)十二ヶ岳
【復路】
十二ヶ岳→(1:00)鬼ヶ岳→(0:09)雪頭ヶ岳→(1:06)根場
※復路の最後の45分はヘッドライト頼りの暗闇下山
【参考】
2008 新年富士を眺める山歩き(鬼ヶ岳~節刀ヶ岳)
2006 富士山を眺める寒中山行(鬼ヶ岳~節刀ヶ岳)
雪の富士山を眺めるために毎年のように正月休みに出かけている山へ、今回は昔からの登山仲間のヒデさんと出かけた。
前日の天気予報では「一日晴れ」だったが、明け方は曇りがち。でも天気予報ではお昼前から晴れて、しかも風も弱く暖かくなるということで、冬の山を訪れるには嬉しい予報。いつものように西湖の湖畔の根場というところから雪頭ヶ岳を経由して鬼ヶ岳へ登るコースを辿った。この冬は暖冬のためか積雪はゼロ。年末は東京もよく雨が降ったが、こちらでも雪にはなっていなかったようだ。
登り始めて2時間程で到着した最初のピーク、雪頭ヶ岳からの富士山。午前中はここからの富士山は逆光になるのだが、雲が光線の一部を遮ってうまい具合に富士山に当たった。
登山口へ向かう途中で近くの山々の上のほうに霧氷がついているのが見えた。美しい霧氷の景色をこれまで何度か見せてくれた鬼ヶ岳山頂の霧氷に期待が高まる。登山道も枝についていた霧氷が落ちて白い粉をふりかけたようになっていた。
しかし残念なことに鬼ヶ岳山頂から南アルプス方面の霧氷は皆無。。。反対斜面には結構ついていたので、風向きがいつもの霧氷の時とは違ったらしい。これまでの経験から、霧氷の名所と思っていた鬼ヶ岳山頂だが、やはりいろいろと条件が整わないと見事な霧氷に出会うことはできないらしい。
霧氷はなかったが、鬼ヶ岳山頂からは雪と氷に輝く南アルプスの峰々が北部から南部までずらりと並ぶ姿がくっきりと望まれた。写真の左端の大きな白い山が赤石岳、右隣が荒川岳、中央より右側に並ぶ3つの大きな山が白峰三山で、左から濃鳥岳、間ノ岳、そして日本第2の高峰北岳だ。頂に立ったことのある山々をこうして眺めるのは感慨深い。鬼ヶ岳からの南アルプスはいつ見てもやっぱりいい。
その上八ヶ岳、金峰山はもちろん、遥か遠くに北アルプスの連なりまで望むことができた。
十二ヶ岳手前のピークをよじ登るヒデさん | 鬼ヶ岳を後にして今回は久しぶりに十二ヶ岳を訪れた。十二ヶ岳は鬼ヶ岳と節刀ヶ岳の間に横に並ぶいくつかのピークから成り、山頂の1つ手前のピークの上り下りは結構険しい岩の斜面をロープ、鎖、梯子を使う。 斜面の岩はしっかりしているが、取っ掛かりが小さいので足の置き場を探すのに多少手間取るが、慎重に行けば問題はない。但し、初心者がいきなりここへ来たら立ち往生するかも知れない。 十二ヶ岳は真正面に富士山がドーンと聳える絶好の富士山ビュースポット。ここでお昼、スケッチ等でゆっくりと過ごした。 |
光線や雲の変化で富士山は見るたび毎と言っていいほどに様々な顔を見せてくれる。油絵のようだったり、水彩画のようだったり、水墨画のようだったり、神々しい姿だったり、優しい顔立ちだったり… そんな変わり行く富士山をずっと眺めていれば見飽きることはなく、「もうこれで十分見た」という気持ちになることもない。ただ、南アルプスの眺めを楽しみたければ鬼ヶ岳や節刀ヶ岳がいい。
十二ヶ岳山頂からのスケッチ。手前には足和田山~紅葉台のパノラマコースの山並みと西湖を見下ろす。
十二ヶ岳で長居をして陽も西へ大きく傾いて来た頃、来た道を戻った。鬼ヶ岳頂上付近では夕日を浴びた富士山が絵のように美しい姿を見せてくれた。(タイトル写真)
遥か遠くに見える北アルプスの槍・穂高連峰も夕日の光を受けてキラリと輝いているのが見えた。夕方の山並みの風景はとりわけ美しい。
雪頭ヶ岳まで戻り、ヒデさんとキンカン湯で暖をとりながら日没前の光を受ける富士山の姿を期待していたが、西の空にある雲に太陽は隠れてしまい、もう富士山が光を受けることはなかった。どんなに好天でもこの夕暮れ時に絶好の富士山を眺められる確率はそう多くはない。シャッターチャンスは残念ながらなかったが、その分暮れ行く富士山を目で十分楽しんで下山した。
いつものように30分も下ると暗闇に。ヘッドライトを頼りに麓へ辿りつき、富士眺望の湯「ゆらり」でゆったりと温泉につかり、お食事処で地鶏揚げ南蛮ソース定食を食べて車に乗り込んだら、フロントガラスには霜がビッシリ… 暖冬とは言ってもやっぱり富士山の冬は厳しい。
《タイムデータ》
【往路】
根場→(2:02)雪頭ヶ岳→(0:11)鬼ヶ岳→(1:02)十二ヶ岳
【復路】
十二ヶ岳→(1:00)鬼ヶ岳→(0:09)雪頭ヶ岳→(1:06)根場
※復路の最後の45分はヘッドライト頼りの暗闇下山
【参考】
2008 新年富士を眺める山歩き(鬼ヶ岳~節刀ヶ岳)
2006 富士山を眺める寒中山行(鬼ヶ岳~節刀ヶ岳)