1月7日(日)小林研一郎指揮 日本フィルハーモニー交響楽団
東京芸術劇場
【曲目】
1.モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲
2.ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73「皇帝」
Pf:小山実稚恵
3. ドヴォルザーク/交響曲9番ホ短調Op.95「新世界より」
【アンコール】
ブラームス/ハンガリー舞曲第5番
新年始めのコンサートはコバケン指揮の日フィルで名曲コンサート。「フィガロ」ではこれまでのコバケンの情熱的でバリバリのイメージより、弱音を重視した随分柔らかい表情を感じた。
続いて小山さんをソリストに迎えた「皇帝」では、小山さんの切れ味の良いブリリアントで鮮やかなピアノの冒頭カデンツァで始まり、続くオーケストラの前奏は、完全燃焼というより余力を持っての開始。そしてソフトなタッチに気を配ったオケが、堂々とした小山さんのピアノを盛り立てる。前から6列目中央という場所のせいで、ピアノの音がガンガン聞こえて来てオケを圧倒するほどの感触。ピアノを楽しむにはとてもいい場所だが、バランスはあまり良くない。
小山さんのピアノコンチェルトと言えば、一昨年のラフマニノフの3番での心臓バクバクの超名演の記憶が鮮やかに甦るが、今日の小山さんも冴えに冴えていた。いつものように申し訳なさそうなほどおしとやかにステージに出てきた小山さんだが、鍵盤に向かうと人が変わったような堂々ぶり。
磨きのかかった輝かしく美しい音色は、曲想によって色合いをある時は瞬時に、ある時は柔らかなグラデーションをつけながら変化して行く。カッチリしたフォルムに支えられつつ、自由自在に鍵盤を駆け巡る小山さんのピアノは実に頼もしく、生気に満ち、多彩なメッセージを伝えてくる。どんなフレーズも、どの音も研ぎ澄まされた感覚で確信に満ちて発せられ、この「名曲」の魅力を余すところなく表現し、文句なしにそれを堪能させてくれた。素晴らしい!
コンサート後半の「新世界」ではコバケン節を満喫した。コバケンはこうした音楽の歌わせ方がとてもうまい。全体的に見ると「新世界」の持つ構造美を崩すことなく、それぞれの場面では目一杯甘く歌い、踊り、語りかけ、あるいは炸裂し、魅力たっぷりの「新世界」を楽しませてくれた。
どんなところも退屈させることなく、わくわくしながら聞き入らせてしまうのが、コバケン/日フィルの持ち味だろう。時々聞こえてしまう管の外しや弦の不揃いがそれほど演奏の「傷」として感じないのは、そんなところもひっくるめてこの指揮者とオケの組み合わせが常に能動的なライブの良さ、醍醐味を伝えてくれているから、ということなのだろうか。
そんなコバケン/日フィルが大喝采とブラボーに応えて演奏したアンコール曲「ハンガリー舞曲」は、アンコールならではの一見やり過ぎなほどの表現に素直に喜んでしまい、イケイケムードに包まれた。
東京芸術劇場
【曲目】
1.モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲
2.ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73「皇帝」
Pf:小山実稚恵
3. ドヴォルザーク/交響曲9番ホ短調Op.95「新世界より」
【アンコール】
ブラームス/ハンガリー舞曲第5番
新年始めのコンサートはコバケン指揮の日フィルで名曲コンサート。「フィガロ」ではこれまでのコバケンの情熱的でバリバリのイメージより、弱音を重視した随分柔らかい表情を感じた。
続いて小山さんをソリストに迎えた「皇帝」では、小山さんの切れ味の良いブリリアントで鮮やかなピアノの冒頭カデンツァで始まり、続くオーケストラの前奏は、完全燃焼というより余力を持っての開始。そしてソフトなタッチに気を配ったオケが、堂々とした小山さんのピアノを盛り立てる。前から6列目中央という場所のせいで、ピアノの音がガンガン聞こえて来てオケを圧倒するほどの感触。ピアノを楽しむにはとてもいい場所だが、バランスはあまり良くない。
小山さんのピアノコンチェルトと言えば、一昨年のラフマニノフの3番での心臓バクバクの超名演の記憶が鮮やかに甦るが、今日の小山さんも冴えに冴えていた。いつものように申し訳なさそうなほどおしとやかにステージに出てきた小山さんだが、鍵盤に向かうと人が変わったような堂々ぶり。
磨きのかかった輝かしく美しい音色は、曲想によって色合いをある時は瞬時に、ある時は柔らかなグラデーションをつけながら変化して行く。カッチリしたフォルムに支えられつつ、自由自在に鍵盤を駆け巡る小山さんのピアノは実に頼もしく、生気に満ち、多彩なメッセージを伝えてくる。どんなフレーズも、どの音も研ぎ澄まされた感覚で確信に満ちて発せられ、この「名曲」の魅力を余すところなく表現し、文句なしにそれを堪能させてくれた。素晴らしい!
コンサート後半の「新世界」ではコバケン節を満喫した。コバケンはこうした音楽の歌わせ方がとてもうまい。全体的に見ると「新世界」の持つ構造美を崩すことなく、それぞれの場面では目一杯甘く歌い、踊り、語りかけ、あるいは炸裂し、魅力たっぷりの「新世界」を楽しませてくれた。
どんなところも退屈させることなく、わくわくしながら聞き入らせてしまうのが、コバケン/日フィルの持ち味だろう。時々聞こえてしまう管の外しや弦の不揃いがそれほど演奏の「傷」として感じないのは、そんなところもひっくるめてこの指揮者とオケの組み合わせが常に能動的なライブの良さ、醍醐味を伝えてくれているから、ということなのだろうか。
そんなコバケン/日フィルが大喝采とブラボーに応えて演奏したアンコール曲「ハンガリー舞曲」は、アンコールならではの一見やり過ぎなほどの表現に素直に喜んでしまい、イケイケムードに包まれた。
日フィルのサンデーコンサート、去年、宮川彬さんが競演のを見に行ってきました。折しも、お父様が亡くなったすぐ後ということで、追悼コンサートのようになりました。
ちょっと話は外れますが、うちの娘と息子は、吹奏楽をやっていて、娘が高校の時に日フィルの高山智仁さんにお世話になりました。そんな訳で、また、コンサートに行きたいと思っていますが、なかなか時間がありません。
息子は、音大を受験で頑張っている所です。
今度、pocknさんのコンサート、行きたいので教えてくださいね
私のブログにも遊びに来てね。