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MAROワールドVol.34 "ザ・ルーツ" by 篠崎“まろ”史紀 & MAROカンパニー

2019年01月14日 | pocknのコンサート感想録2019
2019年1月11日(金)
MAROワールドVol.34 "ザ・ルーツ"
by 篠崎“まろ”史紀 & MAROカンパニー

~王子ホール ニューイヤー・スペシャルコンサート~
王子ホール

【曲目】
1.レスピーギ/リュートのための古風な舞曲とアリア第3集
2.メンデルスゾーン/弦楽のための交響曲第8番 ニ長調
3.グリーグ/組曲「ホルベアの時代より」Op.40
4.ドヴォルザーク/弦楽セレナード ホ長調Op.22,B52

【アンコール】
♪ チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調 Op.48~第2楽章「ワルツ」

【演奏】篠崎“まろ”史紀(Vn)+<MAROカンパニー>Vn:大江 馨、小林壱成、崎谷直人、白井 篤、長原幸太、西江辰郎、横島礼理、依田真宣、倉冨亮太/Vla:佐々木 亮、鈴木康浩、中村翔太郎/Vc:市 寛也、伊東 裕、桑田 歩/Cb:西山真二

年が改まって最初のコンサートは、夫婦でMAROワールド。改装後初めて訪れた王子ホールは、新年らしく真っ赤な花がいっぱいに飾られたステージに、総勢16名の弦楽器を持った男たちが勢揃い。盛りだくさんのプログラムに加えて、お馴染みまろさんとメンバーのMC、ソロ演奏の無茶ぶり、それにお楽しみプレゼント抽選会等々、楽しさいっぱいのコンサートだった。

プログラムは4人の作曲家のそれぞれの出身「ルーツ」と云える曲が並んだ。最初のレスピーギからMAROワールドならではの演奏。古い曲を素材にしたレスピーギの「古風な」音楽が、長い年月のホコリやカビが取り払われ、元となった音楽が生まれた時代にタイムスリップして、新鮮な音で語りかけてきた。色褪せたダ・ヴィンチの「最後の晩餐」が、修復で鮮やかな色が甦ったような生き生きとしたリアルさ。

続いて、早熟の天才メンデルスゾーンが10代前半に書いた一連の弦楽のためのシンフォニーからの1曲は、ボリューム満点の大作。曲目解説で触れていたとおり、モーツァルトのプラハシンフォニーの影響が感じられ、厚みのある力強い音楽。とりわけ両端楽章の推進力溢れる場面で、MAROカンパニーの血気盛んな攻めの演奏に心惹かれた。第2楽章はヴァイオリンがお休みで、ヴィオラの雄弁な歌が聴けたのも楽しかった。

前半には、MAROワールド初登場のメンバー2人の紹介もあり、まろさんのユーモア溢れる進行に乗せられ?、横島さんが披露してくれた左手も動員して一人二役をこなすパガニーニの”Duo für Violine allein”、倉冨さんが披露した重音を駆使したクライスラーのオーストリア国歌も大いに楽しめた。

短めのコンサートなら終演となる時刻に始まった後半は、これぞMAROワールドの真骨頂!と云いたいテンションと遊び心が満載。アンサンブルするのが楽しくて仕方ないというメンバーの気持ちが、表情からも演奏からもアリアリと伝わってきて、会場をMAROワールド色に染め上げ、聴き手の体温と心拍数を上げた。

こういう楽しいステージに細かいコメントは必要ないのだが、グリーグでもドヴォルザークでも、それにアンコールのチャイコも、歌心と遊び心に溢れ、手加減なしの本気のやり取りが繰り広げられ、演奏が進行するほどにテンションを上げていき、聴き手にそれまで見たこともない風景を見せてくれ、感じたことのない気分を味わわせてくれる。自分の身体の一部のように自由自在に楽器を操り、プレイヤー同士で当意即妙にやり取りして、はじけて歌って遊んで、聴き手を魅了する様子は、ムジツィーレン”musizieren”というドイツ語の言葉がぴったり!

こんな楽しい思いをさせてくれたうえに、な・な・なんと僕の席番がお楽しみ抽選会の当選番号に選ばれた!年の始めの音楽イベントでの好運!今年は音楽との幸せな出会いが沢山ありそうだ。


当選してもらったヨックモックのお菓子の詰め合わせ

MAROワールドVol.32 by 篠崎“まろ”史紀 & MAROカンパニー ~2017.10.24 王子ホール~

♪ブログ管理人の作曲♪
合唱曲「野ばら」(YouTube)
中村雅夫指揮 ベーレンコール
金子みすゞ作詞「さびしいとき」(YouTube)
金子みすゞ作詞「鯨法会」(YouTube)
以上2曲 MS:小泉詠子/Pf:田中梢
「森の詩」~ヴォカリーズ、チェロ、ピアノのためのトリオ~(YouTube)
MS:小泉詠子/Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美

拡散希望記事!やめよう!エスカレーターの片側空け

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