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足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

12月B定期〈指揮:ネルロ・サンティ)

2005年12月07日 | N響公演の感想(~2016)
12月7日(水)ネルロ・サンティ指揮 NHK交響楽団
《12月Bプロ》 サントリーホール

【曲目】
1.マスカーニ/歌劇「仮面」序曲
2.マスカーニ/歌劇「わが友フリッツ」~「涙と苦しみしか残らない」
3.チレーア/歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」~「わたしは神のいやしいしもべです」
4.レオンカヴァルロ/歌劇「道化師」間奏曲
5.プッチーニ/歌劇「マノン・レスコー」~「はなやかに着飾っても」
6.プッチーニ/歌劇「ボエーム」~「さようなら」
7.プッチーニ/歌劇「ヴィルリ」~間奏曲「妖精の踊り」
8.プッチーニ/歌劇「トゥーランドット」~「お聞き下さい」
9.プッチーニ/歌劇「蝶々夫人」~「ある晴れた日に」
アンコール:プッチーニ/歌劇「つばめ」~「ドレッタの夢」
以上ソプラノ独唱:アドリアーナ・マルフィージ
10.チャイコフスキー/交響曲 第4番 ヘ短調 作品36 

N響定期でもおなじみとなったサンティの登場。前半で共演したマルフィージはサンティの娘とのこと。その前半、イタリアオペラの序曲/間奏曲とアリアが計9曲披露されるというサンティならではのプログラムは、実にサンティらしい演奏。心憎い味付けが随所に見られ、つややかな音色、軽やかな歩み、空気のようなふんわりした感触、とっても濃い歌… 様々な場面が鮮やかに転回して行く。
思いがけないサンティの求めにオケが面食らってアインザッツやアンサンブルが乱れる場面も結構あったが、それがまたスリリングで、オケには悪いが、聴いている方としては面白い。N響の名誉のために言っておけば、あの気まぐれな棒にあそこまでついて行っただけで大したものだ。
サンティの娘のマルフィージもなかなか良い歌を歌う。声も十分出ていてるし弱音も美しく、安定感がある。ドラマチックな表現力も素晴らしく聴き応え十分!色のパレットを増やすこと、少々一本調子なので、表現の幅を広げることが課題かも。

後半のチャイコ… いろんな場面で前半で聴いたようなサンティの魅力が伝わってくるのだが、そうした魅力ある部分同士が有機的につながって構成され、それが全体としての力へとつなげるという点では難がある。第1楽章で藤森さんの弓が折れたのにはビックリ!「藤森さんは機嫌が悪いときに弓を折ったりすることがある」なんて話があるらしいが、有り余るパワーがうまく演奏に反映されない苛立ちか? サンティはやっぱり小品や組曲なんかがいい。


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3 コメント

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サンティさんのB定期 (一静庵)
2005-12-13 02:47:02
私は、2日目を聴きました。LAの席でしたので、歌はどうかなと思いましたら、とてもよく聞こえました。歌をよく聴かせるためのタクトなのでしょうね。「アドリアーナ・ルクヴルール」の篠崎さんのソロも、素敵でした。

チャイコフスキーは、とても繊細で、しなやかな感じがしました。勿論、弓は折れませんでしたし。

私にとっては、とても満ち足りた演奏会でした
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篠崎さんのソロ (pockn)
2005-12-13 10:37:24
一静庵さん、こんにちわ。

2日目は弓が折れなくて良かったです。弓ってとんでもなく高価ですもんね。まろさんのソロは1日目も素敵でしたよ。
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こんばんは。 (えみ)
2005-12-15 19:15:29
この前はありがとうございました。私のところにお返事書かせていただきましたので、お時間あるときにでも見ていただけたらうれしいです(^O^)♪♪

私もエキストラとして市民ジュニアオケのリードプログラムにでるのですが、やっぱりメモリアルコンサートみたいのは多いですよね、3月にシエナのオールリードコンサートがあるみたいなので、聴きにいこうと思っています。

年末年始は第九やニューイヤーなんかが多いですが、たくさん行かれるんですか?(^O^)私もニューイヤーは行く予\定です☆来年は今年より生の音楽をたくさん聴くのが目標です♪
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