facciamo la musica! & Studium in Deutschland

足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

3日目:高雄(旗津半島、耕読園)~台北(明月湯包、臨江街夜市)

2010年06月26日 | おもしろすぎる台湾
2010年3月28日(日)

今朝も晴天。ホテルは朝食込みの料金なのでここでは素直にホテルの朝食バイキングに行ったら、嬉しいことに豆漿(トウチャン)と油條(ヨウティァオ)という台湾庶民の朝食の定番メニューがあった。これで一日元気に活動できそうだ。

まずガイドブックに載っている愛河沿いにある高雄カトリック教会(玫瑰聖母聖殿主教座堂)に歩いて行ってみた。教会は愛河を挟んでホテルの対岸にあり、愛河を渡る橋から高い尖塔が見える。近くで見ると美しい色合いの風格のある建築だった。

ちょうど日曜日の朝のミサをやっていたので、うしろの方から中を眺めるだけにしたが、アーチ型の梁が連なる天井が印象的でいい雰囲気だった。


旗津半島

去年はシーフードの晩ご飯を食べただけだった旗津半島。灯台や砲台、海浜公園など見所がいろいろあるということで今回は十分時間を取って再びやってきた。

教会からフェリー乗り場の鼓山輪渡站まではタクシーで行き、フェリーに乗り込んだ。今回は日中なのでフェリーからは夜景とはまた違ったいい眺めを楽しめた。


高雄のシンボル・東帝士85ビルもくっきり見える

潮風に吹かれ、眺めを楽しむのもつかの間。10分で旗津站に到着。

フェリーを降りたところでカラフルな座席のついた三輪自転車がいくつか停まっていた。ガイドで読んだ「観光三輪自転車」ってのはこれだな。興味ありげに眺めていたら、「イーパイ(百)・イーパイ!」とおじさんとおばさんが熱心に呼び込んできた。百元なら安いし、乗ってみることにした。定員は1台2名なので、おじさんの車に母と息子、おばさんの車に父と娘の組み合わせで乗車。
pocknと娘を乗せたおばさんは自転車のペダルを力強くこぎ、一気に加速した。三輪車は商店街、住宅街、路地、車がビュンビュン走る車道などもお構いなく軽快に走り抜けて行く。

それにしてもこのおばさん、無言でグイグイとこぎ続け、坂道もなんのその。乗り心地はいいし海辺の道は気分もいい。眺めもいろいろと変わって楽しい。

三輪車は15分ほどで最初のフェリー乗り場に戻ってきた。


「辛苦了(お疲れさま)」と言って100元札を渡したら、おれと娘一人ずつを指して「イーパイ・イーパイ」と言う。一人100元ということか。随分安いと思ったわけだ。4人で400元、これだけの重労働で楽しませてくれたんだから安い。ローマあたりで観光馬車に乗ったらこの5倍以上はとられるだろう。ただ、この三輪車の料金は交渉制だとか… 値切ってみる価値はあったかも知れない。

次は灯台へ行こう。高台の上に見える灯台まで行けそうな道を適当に見定めて歩き始める。賑やかな通りから人家の点在する細い田舎道に入る。沿道のあちこちから花の良い香りがしてくる。



通りのあちこちで南国的な素材と人々の生活が交じり合った風景が目に入ってくる。


ノスタルジックな風景のなかにひときわ古びていい味を出している小さな家が集まった一画があった。空き家になっていたのでちょっとお邪魔してみた。


中は殆んど廃墟状態で、草が生い茂り探険ができそう。


映画のセットにでも使えそうな感じだが、表には取り壊しの予告看板が出ていた。次にここに来たら真新しいアパートにでもなっているのだろうか。

道は上り坂になった。南国の太陽が照りつけるなかを歩いていると結構消耗する。石段の道をたどり灯台の建つテラスに行き着いた。この灯台は三級古跡に指定された由緒あるもの。日本統治時代に今の姿になったとのこと。


灯台の建物の中に入ることができ展示コーナーがあったが、照射灯のあるてっぺんの部屋へ行く階段は通行止めだった。

大汗かいて登ってきただけあって、テラスからの眺めはいい。半島の形がよくわかり、そこに建物がぎっしりと詰まっているのがよく見渡せる。右岸の方には砂浜も見える。


でも遮るもののない炎天下でとにかく暑い。。。 登ってきた道を途中まで下ると分岐のところに標識があって、左が「砲台」と出ていた。「お腹空いた。。。」という3人の希望は後回しにさせてもらい、せっかくだから砲台も見ていくことにした。

旗後砲台
砲台へ向かう道は樹木に覆われた山道でちょっとしたハイキング気分。10分ほど歩くと堂々としたレンガの門が現れた。


門を入ると、巨大で堅牢な建造物がデーンと構えていた。「砲台」と聞いて、古い大砲が2つ3つ飾ってあるテラスのようなところをイメージしていたが、本格的な要塞が目の前に迫ってきた。清朝時代の1875年に高雄港を外敵から守るために建設されたというが、今でも十分使えそうなしっかりした石造りの砦だ。


この暑さのなか、娘はしっかり門の上まで登っている…

砲台をあちこち歩いてみたかったが、ここは灯台以上に遮るものがなく、石の照り返しもあってますます暑くて長居は辛い。時間も押しているしお腹も空いているので、ちょっと周辺をぶらついてから砲台をあとにした。

道なりに下っていくと、最初に灯台に行くときに登ってきた道と合わさった。そこからは、上からも見えた砂浜が見えた。南国高雄の砂浜の渚も歩いてみたかったな…

町中へ戻り、フェリー乗り場から賑やかな通りを歩いていくと、去年の夜来た覚えのあるあたりへやってきた。そして去年入った安くておいしいシーフードの店を見つけたので、今回もここに決めた。

店頭に並ぶシーフードを指差して、「蒸す」「焼く」「炒める」「揚げる」… と一品ずつ調理方法を指定し、あとはテーブルで待っていれば、出来上がった料理が運ばれてくる。


ここの料理は味つけもいいし素材もいいし、やっぱりどれもうまい。ご飯はタダで食べ放題、お茶も自由に飲める。4人でこれだけ食べて会計は680元(約1900円)。こんな安くていいんだろうか?

食後には別の店でかき氷を食べ、フェリーで旗津半島をあとにした。旗津半島ではたっぷり時間をとったつもりだったが、予定より更に長居をしてしまった。この後茶芸館でまったりする計画が危うい。。。 ここはまる一日 時間を取ってもいろいろ楽しめそうだ。

一旦ホテルに戻り荷物を引きあげて、タクシーで向かったのは茶芸館「耕読園書香茶坊」。茶芸館ではお茶を何杯もお代わりしてゆ~っくりと過ごしたいのだが、今日は16時30分左営発の高鉄(新幹線)で台北に行くことになっているので時間は限られている。それなのに、乗ったタクシーのウンちゃんはなんだかの~んびりしてて、とってもトロトロと走るし、信号が青になってもなかなか発進しない。町中の建物とかをいろいろガイドまでしてくれるのはいいのだが、行く場所 本当にわかってるんだろうか…
ヤキモキしていたらちゃんと茶芸館のある覚民路に入ってくれた。やれやれ。。。


耕読園書香茶坊

耕読園の時代を感じる古い門をくぐって入ると、中国風の建物が、錦鯉が泳ぐ大きな池を取り囲んでいた。落ち着いたとても雰囲気の良い茶芸館だ。


耕読園は台中に本店があり、台湾全国にチェーン店を持つ茶芸館で、台北のお店に行ったことがあるが、そこに比べ敷地は遥かに広く、やっぱり池を囲むこの造りはポイントが高い。池を望む畳敷きの一角の席に案内され、渓頭烏龍茶と宮廷生菓子のお茶請けを注文した。

お店の人に「淹れ方はわかりますか?」と訊かれた。工夫茶はうちでもやるのでわかるが、お店によってやり方が少しずつ違うのを見たいし、やっぱり最初はきれいなお姐さんに淹れてもらいたいので「わかりますけど、最初だけお願いします。」と言って一煎目を淹れてもらった。


こうしてお茶を淹れてもらうのを眺め、香りを楽しみ、口に含んでいるうちに何だか気持ちが落ち着いてくる。鉄瓶に入ったお湯がコンロの上でコトコトと沸いている。お茶がなくなれば、その鉄瓶からお湯を注いでいつでも2煎目、3煎目とおいしいお茶を楽しめる。

池の鯉を眺め、ゆっくりとお茶とすすり、お菓子を頂いて本を読む至福の時間。中庭の猫が大人しくこっちを見ている。時間がとってもゆっくり流れているのを心ゆくまで楽しみたい。



なんでもギリギリまで楽しんで、よく時間に遅れてしまうpocknに比べ、タイムキーパー役で早めに行動を促す奥さんが、今日はすっかりのんびりしている様子なのをいいことに、しばらく茶芸館タイムを楽しんでいたが、さすがにそろそろ出ないとヤバイという時刻が来て、今回は珍しくpocknから「そろそろタクシーを呼ぼう」と切り出した。

奥さんは、左営駅はここからすぐだと思っていたらしいが、30分はみたほうがいい。「ここは気に入ったからもっと居たかった…」と残念がっていたが、残った茶葉は包んでもらってお店で呼んでくれたタクシーに乗り込んだ。結局茶芸館にいれた正味は小一時間。確かにもう少しいたかった…

タクシーの運転手さんに「4時半の高鉄なんです」と言うと、かなり急いでくれた。駅に着いたのは発車5分前を切るぐらい。ホームまでどのぐらい遠いかわからず、途中で「ホームはどっちだ!?。。」なんてウロウロするシーンもあったが、ホームへの下り口までやってきた。

ホームから発車メロディーが聞こえる。鉄ちゃんの息子が高鉄の発車メロディーを覚えていて、いつも口ずさんでいたのですぐわかった。大きなスーツケースを抱えてエスカレーターを駆け下りた。乗り込んだとほぼ同時にドアが閉まった。いやはや、危ない危ない。。。 なんだかこんなことばっかりやってるなぁ、おれたちは…

左営から台北行きの高鉄は、いつも乗る高鉄の各駅停車より更に遥かに速い。途中の停車駅は台中と板橋だけ。猛スピードで走りぬけ、台北までの所要時間は1時間36分。本当に速い!!



台北での宿泊は定宿の天成大飯店。去年ホテル側に手違いがあったために、追加料金なしで1ランク上のスイートに泊まらせてもらったのがえらくよかったので、今回は最初からここを予約した。

部屋の窓からは台北駅や新光三越のビルがよく見えて眺めもずっといいし、1泊200元の差(600円弱)ならやっぱり断然こっちがいい。

部屋でゆっくりする間もなく夜の台北へ繰り出す。今夜はいつもの明月湯包で小籠包を食べ、その近くの臨江街夜市を散策するという、「控えめな」プログラム。

ホテルのある台北車站から明月湯包へ行くには、捷運(MRT)板南線から木柵線に乗り換え、六張犁駅で降りて歩くのだが、忠孝復興駅で木柵線に乗り換えようとしたら「木柵線」の表示がどこにもない。どうしたのかと思ったら、木柵線は路線名が「内湖線」と変更になっていた。台北ではMRTはどんどん路線が延長され、新しい路線もできているが、この変更もその影響なのだろう。なにはともあれ、「内湖線」に乗って無事に明月湯包にやってきた。

明月湯包

台北に来たらやっぱりここの小籠包を食べるしかないでしょ!数年前に近くに小ぎれいな支店もできたけれど、やっぱりお店の人とも顔見知りで、大衆食堂の雰囲気漂う本店で食べたい。ここの小籠包は何べん食べても驚き感激のおいしさ!


箸で小籠包のてっぺんをつまみ、お皿のタレにつけてレンゲに乗せ、そこにタレにつけた細い刻み生姜を乗せて口に運ぶ。噛むとジュワワぁっとスープと肉汁のうま味が口の中いっぱいに広がり、思わず目を閉じて「んめ~!」と歓声を上げてしまう。

台湾啤酒を飲みながら、小籠包2籠、カニ味噌入り小籠包とエビ蒸し餃子を1籠ずついただいた。

お店の人達はみんないつもニコニコ顔。子供達を見て「漂亮!(きれいになった)」とか「師!(いい男になったね)」とかおだててくれ、子供達もいい気分。息子は例によってMRTとか高鉄の絵を得意げに見せると、「太棒了!(すごいねー)」と反応してくれる。お腹も気分もすっかり潤い、見送ってくれる皆さんに「また来ますね!」と言って店を出た。

つぎなる行き先、明月湯包からすぐ近くの臨江街夜市もいつものお決まりコースだ。ここはうちらが訪れる頻度ナンバーワンの夜市。明月湯包とセットで行けるというだけでなく、夜市の内容もとっても濃い。


おいしい小吃の屋台がたくさんそろっているのは外せない条件だが、雑貨や衣類、ゲームコーナーなど、夜市の楽しみが200メートルの通りにぎっしり詰まっている。ここで小吃を楽しむために、明月湯包では少しだけお腹に空きを作っておいた。

香腸、台湾風春巻、さつま芋の甘煮、愛玉と芋圓入りかき氷、そしてpocknは台湾で絶対一度は食べる飴でコーティングしたプチトマト(タンフールゥ)… 

雑貨の露店で奥さんと娘はカワイイポーチを選び、息子はゲームをして景品をゲット、pocknはこんなTシャツを発見した→

「熱情台湾(リューチンタイワン)」、まさに自分にぴったりじゃないか!迷わず190元で購入。これを着て東京の街を闊歩するぞ!

今日も収穫多き一日だった…


4日目:台北(士林官邸公園、永康街~麗水街、糖朝)

台湾旅行2010(台南・高雄・台北)

おもしろすぎる台湾

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