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ドイツ&イタリア旅行2019 ハプニングシリーズ 3「どうなってんの?DB ~その2~」

2020年04月19日 | ドイツ&イタリア旅行2019


結婚30周年を記念して2019年9月に出かけたドイツとイタリア旅行は、訪れたそれぞれの地でたくさんの発見と出会いと再会があり、思い出深い旅となりました。
一方で、個人旅行ならではのハプニングにも事欠きませんでした。それは不可抗力のせいだったり、自分たちの(だいたいボクの・・)不注意や勘違いが原因だったりいろいろですが、それぞれがドラマや謎を孕んでいます。ここではそんなハプニングを紹介していきます。



ドイツ&イタリア旅行2019 ハプニングシリーズ2
「どうなってんの?DB ~その2~」


「DB」という2文字を見て、「データベース」ではなく「ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)」を思い浮かべたら、あなたはかなりのドイツ通。以前は正確さやスピードが売りだったDBだが、近年は決して評判は良くない…というか、DBのことをクソミソに云うドイツ人も少なくない。「サービスは悪いし遅れは日常茶飯事、対応は最低!」など。鉄道好きの僕は外国で電車に乗るのは好きだし、ドイツの高速鉄道ICEに乗れるときはワクワクする。切符をDBのサイトから事前予約購入すれば、窓口で買う半額以下で買えてしまう便利さとお得感も嬉しい。だけど今回の旅行ではDBに随分と振り回され、困らされた。そんな体験をいくつかご紹介しよう。
~9月14日(土)~

リューベックから始まり、ハンブルク、ブレーメンと南下してきたドイツの旅の5日目は「笛吹き男」の物語で有名なハーメルンを初めて訪れた。娘の仲良しの友人の家族がこの町の近くに住んでいるので、そこを頼っての訪問。ケルンの大学に通う娘の友達はいなかったが、お母さんと息子、そのガールフレンド、それに町のガイドをやっているお母さんの友人がハーメルンの町を案内してくれた。ハーメルン旧市街はおとぎの国のようにメルヘンチックだった。町のあちこちに笛吹き男の像や、笛吹き男に扮したガイドや、仕掛け時計の人形劇や… 笛吹き男がいっぱい。




その後ハーメルン近郊のお宅へ。家の背後には広い森があって、お母さんの案内でワンちゃんのロッテと一緒に森を散歩した。




そしてみんな揃って歓談しながらの楽しく美味しい夕食。その後もロウソクの光だけでビールを飲みながらのおしゃべりが続いた。


~9月15日(日)~

翌朝、すっかりお世話になったみんなと別れを告げ、娘の友人のボーイフレンド、ローマン君が僕たちをハーメルン駅まで車で送ってくれた。今日はケルンの先、ライン河畔のヴェッセリングに住む古くからの友人家族を訪ねる長い移動だ。その途中ケルンに寄って、ナポリ出身のマリーナさんに「ナポリと同じぐらい美味しいピザ屋」に連れて行ってもらうことになっている。

ピザのために昼どきにケルンに到着する電車のチケットをネットの早割で購入しておいた。ケルンまでは乗り換え2回。ところが駅に着いたら乗る電車が「数分遅れ」と出ていた。乗換駅のパーダボルンではもともと5分しか余裕がない。このままでは乗換えが危ないではないか!最初からヤキモキ。けれど電車はその遅れを挽回してほぼ定刻通りにホームに入ってきた。「やるな!DB」と褒めたのがいけなかったか、電車のドアが閉まってもなかなか発車しない。ホームまで見送りに来てくれたローマン君とドア越しにちょっと気まずいお見合いが続く。2分、3分…「どうしちゃったんだろう、、早く動けー!」

動き出したのは5分後!乗換えの時間がなくなっちゃった~。。途中駅に着く度に本来の発車時刻と見比べて遅れの状況をチェック。ドキドキが続く。50分の乗車の間に少しだけ挽回して、乗換駅パーダボルンに着いたのは10:48。乗る電車は10:51発。3分しかない!重いスーツケースとリュックを抱え、階段を駆け下り、乗換え電車の待つホームに必死に駆け上がった。コケそうになったがめげずに走り続け、停車中の電車に飛び乗った。その直後に発車。間一髪で間に合ったー!

次はハム駅でもう一度乗換えるが、こちらは15分の余裕がある。ところがこの電車、途中駅で停車したっきり動かなくなってしまった。またもや2分、3分… 5分経っても動かない。車内アナウンスが入った。「もう数分ここに停車します。」理由は言わない。やっと発車したときは既に10分近く経っていて、残された乗換え時間は5分しかなくなった。再びヤキモキ。それに追い打ちをかけるように終着駅の手前からノロノロ走行になり、着きそうで着かない。「えー、、? いったいいつ着くんだー?」

ハム駅に着いたとき、乗換え時間はたったの2分しか残っていなかった。15分あった乗換え時間が2分だなんて。。。「今度こそダメかも。。ああ、ナポリのピザが遠ざかる。」でも最後まで諦めないぞ!猛ダッシュの覚悟を決めてドア近くでスタンバっていたら車内の壁に電光表示を見つけた。ハム駅発の電車の運行状況が出ている。乗る予定のケルン行きは「10分遅れ」。2分+10分で12分の余裕ができた!電車の遅れが今度は神の助けのように有り難かった。

結局20分遅れでホームに入ってきたドイツの新幹線ICE。でも期待したほど速くない。在来線の軌道を走るので、日本の新幹線みたいに常に高速運転というわけにはいかないようだ。しかも遅れは広がるばかり。ケルンに着いた時は30分の遅れが出ていた。


何はともあれケルンまで来れた。ホームに迎えに来てくれた待ちくたびれた様子のマリーナさんと5年ぶりの再会、イタリア式ハグとキッス!もうお腹はペコペコ。。楽しみにしていたナポリのピザは超ブオーノ!マリーナさんにご馳走になってしまった。


ナポリのピザと云えばやっぱマルゲリータでしょ!


トラムの停留所まで見送ってくれたマリーナさん

それにしてもDB、やってくれるなぁ。乗った電車3本が全て遅れたわけだ。乗り継ぎのプランを立てるときは、ネット検索の乗り継ぎ案内を信じてはいけない。乗換えは常に30分の余裕をみておきたい・・・なんて無理だな。

ドイツ&イタリア旅行2019 ハプニングシリーズ 1「誤算続きの旅行初日」
ドイツ&イタリア旅行2019 ハプニングシリーズ 2「どうなってんの?DB ~その1~」
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4 コメント

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Re: ハーメルンの笛吹 (pockn)
2020-04-22 09:20:06
マンマさま
ドイツの旅、慣れていらっしゃると思っていたら
ベルリンに住んでいたなんて羨ましい!
ベルリンは僕にとって一番ワクワクする町です。
ハーメルン、初めて訪れました。お世話になったお宅のお母さんの友達が町のガイドボランティアをやっていて、プロのガイド付きで見学できましたが、この方のドイツ語は理解できないことが多く、それを察してお母さんが易しく説明し直してくれたり。ドイツ語は学生時代から勉強していますが、こんな時はいつも情けない気分になります。
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ハーメルンの笛吹 (マンマ♪)
2020-04-21 19:18:10
懐かしいです。
2002年にベルリンに住んでいた時、ハーメルンの笛吹の野外舞台を見ました。キャストは町民ですが
プロ並みで楽しかったです。
(ドイツ語はもちろんわかりませんけどね〜。)
返信する
Re:こんにちは (pockn)
2020-04-19 19:00:03
空港でご一緒したお母さま、コメントありがとうございます!
あの旅はハプニングの連続でしたが、その分思い出深い旅となりました。この先も是非読んでくださいね。そんなハプニングのオープニングにご登場いただきありがとうございましたご一緒出来て楽しかったです。またどこかの空の下、お目にかかれますことを!(まずはこの状況が早く落ち着いてくれないと。。。)
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お久しぶりです (親子)
2020-04-19 14:49:22
こんにちは

親子の母です。その節はお世話になりました。
今となれば良き思い出ですが、あの時はドキドキでしたね。
私達二人ではなく皆さんとご一緒できて心強かったですし
楽しかったです。有難うございました。

旅の続き、楽しみにしていますね。
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