10月3日(木)ハーゲン・クァルテット
トッパンホール
【曲目】
1.ハイドン/弦楽四重奏曲第79番 ニ長調 Op.76-5 Hob.Ⅲ-79「ラルゴ」![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_warai.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_heart.gif)
2.バルトーク/弦楽四重奏曲第6番 Sz114
3.ハイドン/弦楽四重奏曲第80番 変ホ長調 Op.76-6 Hob.Ⅲ-80![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_warai.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_heart.gif)
【アンコール】
シューベルト/弦楽四重奏曲第13番イ短調,D.804「ロザムンデ」 ~第3楽章![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heart.gif)
ハーゲン・クァルテットの来日公演はできるだけ聴くようにしているつもりだったが、前回聴いてからもう3年も経っていた。トッパンホールで「ハーゲン・プロジェクト2019」と題して行われたハイドンとバルトークを組み合わせた3回シリーズの最終日の公演を聴いた。プログラムはバルトークの深刻な6番のカルテットを、ハイドンの作品76の最後の2つの陽気なカルテットで挟む構成。
最初の「ラルゴ」と愛称の付いたハイドンのカルテットを聴いていたらこんな情景が浮かんできた・・・
『穏やかな昼下がり、どこからか鼻唄が聴こえてきて、そちらを見ると思い思いの格好をした4人がそぞろ歩いてくる。食後の散歩だろうか。その鼻歌はなかなかのもの。それにあとの3人が時おり楽しそうに反応し、いい歌だねとか言って「こんな歌はどうだろう」なんて自分も歌い始める。そのうち、一人が行く先に色とりどりのお花畑を見つけると、みんなが「わーキレイ!」と言うや、4人はすっかりはしゃぎモードになってお花畑に駆けて行き、着いたかと思うと大の字になって寝っ転がった・・・』
こんな気のおけないのどかで楽しげでワクワクするシーン。それほどハーゲン・クァルテットのプレイヤーたちは自然に同じ空気を吸い、香りを感じ、言葉を交わし、戯れ、歌う。何の無理もなく気持ちがひとつに繋がっている。そこから生まれる自然な語らい、溶け合うハーモニー、高揚感と和らぎは、長年切磋琢磨しつつアンサンブルを共にしてきただけではまだ足りないほどの一体感や固有の色や香りがある。後半の第80番もそうだが、ハイドンのような活きの良さや機敏な変化、遊び、自然な振る舞いが求められる音楽にとって、ハーゲン・クァルテットはそれを最高のパフォーマンスで再現してくれるアンサンブルだと思わずにはいられなかった。
真ん中に挟まれたバルトークはハイドンとは様子が異なる深刻さに支配されているのを感じた。ただ、残念なことに眠くなってしまったため詳しいコメントはできないが… トッパンホールの深く沈み込む椅子は僕にとって要注意なのだが、今夜もやられてしまった。椅子のせいばかりではなく、僕にとってバルトークのカルテットはとっつきにくいせいもある。
ハイドンとバルトークで異なる顔を見せたハーゲン・クァルテットは、アンコールではハイドンの「光」とバルトークの「影」の両面をしみじみと聴かせた。これほどまでの深く静かな哀愁、そして香り。きっとどんな弦楽四重奏団だってシューベルトではこんな味わいを表現したいと思い、試みているだろうことを、このクァルテットはごく自然に、いとも簡単に醸し出してしまう。今度はハーゲン・クァルテットで無性にシューベルトが聴きたくなった。
ハーゲン・クァルテット(バッハ、ショスタコ、ベートーヴェン/2016.9.14 東京オペラシティ)
♪ブログ管理人の作曲♪
金子みすゞ作詞「積もった雪」
MS:小泉詠子/Pf:田中梢
金子みすゞ作詞「私と小鳥と鈴と」
S:薗田真木子/Pf:梅田朋子
「子守歌」~チェロとピアノのための~
Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
合唱曲「野ばら」
中村雅夫指揮 ベーレンコール
金子みすゞ作詞「さびしいとき」
金子みすゞ作詞「鯨法会」
以上2曲 MS:小泉詠子/Pf:田中梢
「森の詩」~ヴォカリーズ、チェロ、ピアノのためのトリオ~
MS:小泉詠子/Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
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トッパンホール
【曲目】
1.ハイドン/弦楽四重奏曲第79番 ニ長調 Op.76-5 Hob.Ⅲ-79「ラルゴ」
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3.ハイドン/弦楽四重奏曲第80番 変ホ長調 Op.76-6 Hob.Ⅲ-80
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【アンコール】
シューベルト/弦楽四重奏曲第13番イ短調,D.804「ロザムンデ」 ~第3楽章
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ハーゲン・クァルテットの来日公演はできるだけ聴くようにしているつもりだったが、前回聴いてからもう3年も経っていた。トッパンホールで「ハーゲン・プロジェクト2019」と題して行われたハイドンとバルトークを組み合わせた3回シリーズの最終日の公演を聴いた。プログラムはバルトークの深刻な6番のカルテットを、ハイドンの作品76の最後の2つの陽気なカルテットで挟む構成。
最初の「ラルゴ」と愛称の付いたハイドンのカルテットを聴いていたらこんな情景が浮かんできた・・・
『穏やかな昼下がり、どこからか鼻唄が聴こえてきて、そちらを見ると思い思いの格好をした4人がそぞろ歩いてくる。食後の散歩だろうか。その鼻歌はなかなかのもの。それにあとの3人が時おり楽しそうに反応し、いい歌だねとか言って「こんな歌はどうだろう」なんて自分も歌い始める。そのうち、一人が行く先に色とりどりのお花畑を見つけると、みんなが「わーキレイ!」と言うや、4人はすっかりはしゃぎモードになってお花畑に駆けて行き、着いたかと思うと大の字になって寝っ転がった・・・』
こんな気のおけないのどかで楽しげでワクワクするシーン。それほどハーゲン・クァルテットのプレイヤーたちは自然に同じ空気を吸い、香りを感じ、言葉を交わし、戯れ、歌う。何の無理もなく気持ちがひとつに繋がっている。そこから生まれる自然な語らい、溶け合うハーモニー、高揚感と和らぎは、長年切磋琢磨しつつアンサンブルを共にしてきただけではまだ足りないほどの一体感や固有の色や香りがある。後半の第80番もそうだが、ハイドンのような活きの良さや機敏な変化、遊び、自然な振る舞いが求められる音楽にとって、ハーゲン・クァルテットはそれを最高のパフォーマンスで再現してくれるアンサンブルだと思わずにはいられなかった。
真ん中に挟まれたバルトークはハイドンとは様子が異なる深刻さに支配されているのを感じた。ただ、残念なことに眠くなってしまったため詳しいコメントはできないが… トッパンホールの深く沈み込む椅子は僕にとって要注意なのだが、今夜もやられてしまった。椅子のせいばかりではなく、僕にとってバルトークのカルテットはとっつきにくいせいもある。
ハイドンとバルトークで異なる顔を見せたハーゲン・クァルテットは、アンコールではハイドンの「光」とバルトークの「影」の両面をしみじみと聴かせた。これほどまでの深く静かな哀愁、そして香り。きっとどんな弦楽四重奏団だってシューベルトではこんな味わいを表現したいと思い、試みているだろうことを、このクァルテットはごく自然に、いとも簡単に醸し出してしまう。今度はハーゲン・クァルテットで無性にシューベルトが聴きたくなった。
ハーゲン・クァルテット(バッハ、ショスタコ、ベートーヴェン/2016.9.14 東京オペラシティ)
♪ブログ管理人の作曲♪
金子みすゞ作詞「積もった雪」
MS:小泉詠子/Pf:田中梢
金子みすゞ作詞「私と小鳥と鈴と」
S:薗田真木子/Pf:梅田朋子
「子守歌」~チェロとピアノのための~
Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
合唱曲「野ばら」
中村雅夫指揮 ベーレンコール
金子みすゞ作詞「さびしいとき」
金子みすゞ作詞「鯨法会」
以上2曲 MS:小泉詠子/Pf:田中梢
「森の詩」~ヴォカリーズ、チェロ、ピアノのためのトリオ~
MS:小泉詠子/Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
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