Lupinus-ルピナス-

絵本のルピナスさんのように自分なりの「世の中を美しくすること」を見つけたいと思っています。

虹をつかまえる

2006年01月23日 | 日々のこと
私たちが住んでいるマンションは、冬になると窓からお日様の光ががさんさんと降り注いできます。こどもの遊ぶ部屋はリビングに隣接する和室にしていて、その部屋の窓辺に星型のリュースターをつるしてあるので、直射日光が入る午前中は部屋いっぱいに小さな虹がちらちら動いています。

子どもと遊んでいる午前中、その虹が畳に映っていました。娘とためしに虹をつかまえてみよう、といって虹をつかまえようとすると、虹は手のひらの中には入らず、するりとぬけてしまいます。そんなことに興じていると、自分は虹はつかまえられないとわかっていたはずなのに、目の前に存在するのにつかまえることができないものがあるんだ―と不思議な思いにとらわれました。
小さな頃、虹というのはめったに見れなくて、見ることが出来ても虹の橋の近くにはなかなかたどりつけない。遠い存在というか、憧れても手に入らないものの象徴みたいな感じがしました。そして今小さくはあるけれど、こんなに目の前にあるのに私の手ではつかまえることができない。その存在の不思議さ。

こどもと過ごす時間というのは、とてもゆっくりと過ぎていく気がします。そんな時間の中でときどき自分の中であまりにも当たり前で見過ごしていたことが、スポットライトがあたるようにポッと浮かび上がってくることがあります。忙しくしていても気づくことはあるけれど、のんびりとした生活の中でしか見つからないこともあるのかもしれません。


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