Lupinus-ルピナス-

絵本のルピナスさんのように自分なりの「世の中を美しくすること」を見つけたいと思っています。

鳥の歌

2009年12月16日 | 音楽
クリスマスの時期になると、「エンジェルズ・アイ」というCDをよく聞きます。
銅版画家の山本容子さんが選んだ賛美歌などの歌を集めたCDで、そしてそれぞれの歌をイメージした山本さんの作品が載っている絵本もついています。

そのCDの一番最初の曲が「鳥の歌」です。もとはカタロニア地方(東北スペイン)のクリスマスの歌だそうですが、松本隆さんの日本語の歌詞でEPOさんが歌っています。
この曲のメロディがとても好きなのですが、今まで歌詞をよく味わって聴いてはいませんでした。

でも、先日娘とこの曲を久しぶりに聴いたときに歌詞を改めて聴いてみて、あぁ、こういう歌だったのか・・・と初めてわかって。


人はいつか鳥に変わる
身体を離れて

眼に見えない翼広げ
星空を飛ぶよ
生きる痛みから解き放たれ
魂が舞うよ

でも、この日本語の歌詞は、原文のものとはだいぶ内容が違って(鳥たちがイエスさまの誕生を祝っている)、松本隆さんが独自に作ったものみたいです。2番もあります。

その歌を聴いて娘が、
「ひとは死んだら、蝶や鳥になるんだね」とつぶやきました。

シュタイナーの本やエリザベス・キューブラー・ロスさんの本の中で、こどもに死について説明するとき、
蝶がさなぎから抜け出して飛び立つように、人間も死ぬときは、蝶のように身体から魂が抜け出すと語る、というのを読んで、
私もその比喩を借りておばあちゃんの死を説明しました。
そのときは、あんまりピンとこなかった様子ですが、今はどうなのでしょう。
何かしらのイメージをつかめたのかな・・・?

そしてこの曲は、カタロニア地方出身のチェロの巨匠カザルスが編曲し、愛奏したものでした。彼の故郷への思慕と、平和の願いがこの曲にはこめられていて、1971年10月24日、カザルス94歳のときにニューヨーク国連本部において「私の生まれ故郷カタロニアの鳥は、peace,peace(平和)と鳴くのです」と語り、『鳥の歌』をチェロ演奏したエピソードがあるそうです。


"El Cant dels Ocells" by Pau Casals in Puerto Rico 『鳥の歌』カザルスinプエルトリコ



そのほかにも、娘が幼稚園で歌った宮沢賢治さんが作った「星めぐりの歌」も入っていて、聴いてとてもほっとするCDです。
でも、調べてみたら、もう絶版になっているみたいですね。残念!Amazonで中古はありましたが・・・
(Amazonで試聴はできました)
http://www.amazon.co.jp/山本容子-エンジェルズ・アイ-~天使たちの降りるとき~-オムニバス/dp/B00005GJYK

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