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クリスマス前に、お友達から本をいただきました。
『くまとやまねこ』という絵本です。
お話は『夏の庭』の湯本香樹実さん、
絵は私も大好きな酒井駒子さん。表紙は白黒の色だけで描かれています。
『よるくま』ともまた違うかわいらしいけれど、何か重みを感じる絵。
でも、タイトルはやまねこなのに、絵はくまと、くまの肩にとまっていることり。
やまねこは・・・?どんなお話かしらと思いながら、ページをめくっていくと・・・
中表紙の挿絵は、ことりが横たわっている、きっと死んでいるあろうと思われる絵。どきっとしました。
そして、お話は・・・
やっぱり、くまのなかよしのことりが死んでしまったのでした。そして、くまは木を切って小さな箱を作り、木の実のしるで箱をきれいな色に染め、なかに花びらをしきつめことりをそっと箱の中に入れました。
次の場面の「ことりは、ちょっとひるねでもしているみたいです。さんご色のはねはふんわりしているし、黒い小さなくちばしはオニキスという宝石そっくりにつやつやしています」というところを読んで、すでに涙。
ちょうどこのとき、ブログのエンバーミングの記事を書いて、母が死んだときのことを鮮明に思い出してしまっていたから。
「さんご色のはねはふんわり・・・」というところで、私は自分の中で一番印象が強かった、死んだ後の母の頬のやわらかさが思い出されて、そのことと重なってしまって。
そしてその頬が時間の経過とともに固くなって、完全な死を意識せざるを得なかったので、死によって変化していく体を見てあのときは切なかったなあと思い返してしまいました。
くまはその箱を持ち歩くようになりましたが、ほかの森の動物たちから、「もうことりはかえってこないんだから、わすれなきゃ」といわれてしまい、くまは家に閉じこもるようになりました。
くまが久しぶりに外に出ると、みなれないやまねこが土手で昼寝をしていました。やまねこの持っているおかしな形の箱が気になり、くまは中をみせてほしい、とお願いします。
やまねこは、そのかわりにくまのもっている箱をみせてほしいといいました。
くまが、そっと箱を開けると、やまねこは、その箱の中のことりをじっとみつめ、それからこういいました。
「きみはこのことりと、ほんとうに仲がよかったんだね。ことりが死んで、ずいぶんさみしい思いをしてるんだろうね。」
くまは、こんなことをいわれたのは初めてだったので、おどろきました。
やまねこは自分の箱をあけて、バイオリンを取り出し、くまとことりのために演奏をしました。
くまは音楽をききながら、ことりとの楽しかったこと、けんかしたこと、仲直りしたこと、ことりとの思い出を全部思い出しました。
「ぼくとことりはずっとずっと友達なんだ」
それから、くまはいつもことりとひなたぼっこしていた場所にことりをうめました。
そして、くまは町から町へ旅をして演奏しているやまねこに誘われて、一緒に旅にいくことにしました。
手のあとがたくさんついた古いタンバリンを手渡されたくまは、それを見て、やまねこにもずっといっしょにいた友達がいたのかしらと思いました。
それからふたりは「くまとやまねこ音楽団」として旅を続け、どこに行っても大人気でした・・・というお話でした。
ごめんなさい、ほとんど内容を書いてしまったのですが^^;
くまがみんなから「ことりのことを忘れた方がいいよ」といわれたとき、「だれもわかってくれない」と絶望感を感じて家にこもってしまったと思うんです。
私も若い頃に、「誰も自分のことを完全にはわかってくれない」と感じてしまったことがあったので、そのときの気持ちと同じなのかもなあと思いながら読みました。
そのくまの気持ちによりそってくれたのが、やまねこで、きっとやまねこもくまと同じ体験をしたのではないかと思われるのですが・・・
やっぱり、体験をすることによって理解できるもの・・・というのはあります。その体験をしたからこそ、気持ちがわかるということ。
だけど、くまの気持ちを理解をしてくれない、ほかの動物たちが悪いのかっていうと、それはそういうことではないと思います。
やっぱり自分が経験しないとわからない気持ちというものは絶対あるから・・・
「死」を意識する出来事は、きっと人間なら誰にでも起こりうることでしょうけれど、それさえもみんなが同じような体験をする訳ではない・・・
でも、自分が経験したことでないことも、自分が起こったらどういう気持ちになるんだろう、と想像してみること。
100%そのことを理解してあげられないかもしれないけれど、気持ちに寄り添うことはできると思います。
私も、人のことをわかってあげられないことが多いでしょうけれど、それでも、縁があって知り合えた人たちには、その心に寄り添っていけたら。
この本を読みながらいろいろなことを感じました。
以前読んだ湯本さんの『夏の庭』もいいお話でしたが、こちらの絵本の方がストレートに心にきましたね。
そして、酒井さんの絵はやはりすごい。かわいいのに、それだけでない心に響くものがある絵を描けるのはすごい。
くまの心がだんだん開かれていくときに、白黒だった絵にピンクの色が入ってくる、その色の使い方は絶妙でした。
ねこばらちゃん、心に響く本をありがとう。
以前、教えてもらった「星守る犬」も・・・すごくいいです。
くまとやまねこの絵本ナビ
http://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?
クリスマス前に、お友達から本をいただきました。
『くまとやまねこ』という絵本です。
お話は『夏の庭』の湯本香樹実さん、
絵は私も大好きな酒井駒子さん。表紙は白黒の色だけで描かれています。
『よるくま』ともまた違うかわいらしいけれど、何か重みを感じる絵。
でも、タイトルはやまねこなのに、絵はくまと、くまの肩にとまっていることり。
やまねこは・・・?どんなお話かしらと思いながら、ページをめくっていくと・・・
中表紙の挿絵は、ことりが横たわっている、きっと死んでいるあろうと思われる絵。どきっとしました。
そして、お話は・・・
やっぱり、くまのなかよしのことりが死んでしまったのでした。そして、くまは木を切って小さな箱を作り、木の実のしるで箱をきれいな色に染め、なかに花びらをしきつめことりをそっと箱の中に入れました。
次の場面の「ことりは、ちょっとひるねでもしているみたいです。さんご色のはねはふんわりしているし、黒い小さなくちばしはオニキスという宝石そっくりにつやつやしています」というところを読んで、すでに涙。
ちょうどこのとき、ブログのエンバーミングの記事を書いて、母が死んだときのことを鮮明に思い出してしまっていたから。
「さんご色のはねはふんわり・・・」というところで、私は自分の中で一番印象が強かった、死んだ後の母の頬のやわらかさが思い出されて、そのことと重なってしまって。
そしてその頬が時間の経過とともに固くなって、完全な死を意識せざるを得なかったので、死によって変化していく体を見てあのときは切なかったなあと思い返してしまいました。
くまはその箱を持ち歩くようになりましたが、ほかの森の動物たちから、「もうことりはかえってこないんだから、わすれなきゃ」といわれてしまい、くまは家に閉じこもるようになりました。
くまが久しぶりに外に出ると、みなれないやまねこが土手で昼寝をしていました。やまねこの持っているおかしな形の箱が気になり、くまは中をみせてほしい、とお願いします。
やまねこは、そのかわりにくまのもっている箱をみせてほしいといいました。
くまが、そっと箱を開けると、やまねこは、その箱の中のことりをじっとみつめ、それからこういいました。
「きみはこのことりと、ほんとうに仲がよかったんだね。ことりが死んで、ずいぶんさみしい思いをしてるんだろうね。」
くまは、こんなことをいわれたのは初めてだったので、おどろきました。
やまねこは自分の箱をあけて、バイオリンを取り出し、くまとことりのために演奏をしました。
くまは音楽をききながら、ことりとの楽しかったこと、けんかしたこと、仲直りしたこと、ことりとの思い出を全部思い出しました。
「ぼくとことりはずっとずっと友達なんだ」
それから、くまはいつもことりとひなたぼっこしていた場所にことりをうめました。
そして、くまは町から町へ旅をして演奏しているやまねこに誘われて、一緒に旅にいくことにしました。
手のあとがたくさんついた古いタンバリンを手渡されたくまは、それを見て、やまねこにもずっといっしょにいた友達がいたのかしらと思いました。
それからふたりは「くまとやまねこ音楽団」として旅を続け、どこに行っても大人気でした・・・というお話でした。
ごめんなさい、ほとんど内容を書いてしまったのですが^^;
くまがみんなから「ことりのことを忘れた方がいいよ」といわれたとき、「だれもわかってくれない」と絶望感を感じて家にこもってしまったと思うんです。
私も若い頃に、「誰も自分のことを完全にはわかってくれない」と感じてしまったことがあったので、そのときの気持ちと同じなのかもなあと思いながら読みました。
そのくまの気持ちによりそってくれたのが、やまねこで、きっとやまねこもくまと同じ体験をしたのではないかと思われるのですが・・・
やっぱり、体験をすることによって理解できるもの・・・というのはあります。その体験をしたからこそ、気持ちがわかるということ。
だけど、くまの気持ちを理解をしてくれない、ほかの動物たちが悪いのかっていうと、それはそういうことではないと思います。
やっぱり自分が経験しないとわからない気持ちというものは絶対あるから・・・
「死」を意識する出来事は、きっと人間なら誰にでも起こりうることでしょうけれど、それさえもみんなが同じような体験をする訳ではない・・・
でも、自分が経験したことでないことも、自分が起こったらどういう気持ちになるんだろう、と想像してみること。
100%そのことを理解してあげられないかもしれないけれど、気持ちに寄り添うことはできると思います。
私も、人のことをわかってあげられないことが多いでしょうけれど、それでも、縁があって知り合えた人たちには、その心に寄り添っていけたら。
この本を読みながらいろいろなことを感じました。
以前読んだ湯本さんの『夏の庭』もいいお話でしたが、こちらの絵本の方がストレートに心にきましたね。
そして、酒井さんの絵はやはりすごい。かわいいのに、それだけでない心に響くものがある絵を描けるのはすごい。
くまの心がだんだん開かれていくときに、白黒だった絵にピンクの色が入ってくる、その色の使い方は絶妙でした。
ねこばらちゃん、心に響く本をありがとう。
以前、教えてもらった「星守る犬」も・・・すごくいいです。
くまとやまねこの絵本ナビ
http://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?
今年もどうぞよろしくです♪
その絵本、以前私も本屋さんで立ち読みしました!
(って堂々と言えることでもないけど…)
素敵な絵本だな~って思ってたんだけど、作者は湯本さんだったのか~☆
「夏の庭」はうちにもあって、何度も読んでたんだけど、全然気づきませんでした。
人の死は、私は身内じゃなく友達の死を結構ひきづってる…。
何年経っても。
でも、その気持ちはあまり人にはわかって貰えないのかな~って思う。
だけど同時に、それは仕方のないことなんだな~とも思うの。
それを含めて、彼女が私に残してくれた思い出だって思うから。
今年もブログ、楽しみにしています(*^-^*)
今年もどうぞよろしく☆
灯ちゃんもやっぱりこの本、知っていたのか~^^
そう湯本さんのお話だったのよ。
私も『夏の庭』しか読んでないけれど、
死をテーマにしたお話をいくつか書かれているみたいだね。
お友達のこと・・・そうだよね。
友達の死というのは、また身内とは違う悲しみがあると思う。
自分にとっての存在の意味がそれぞれ違うものね・・・
人の死を経験することで、自分が感じること・・・本当に人それぞれで、他人にわかってもらうというよりは、
自分でその気持ちを大事にして昇華していくものなのかもしれないね。
でも、灯ちゃんの心にお友達の存在が残っていること、お友達はとてもうれしいと思っているんじゃないかな^^
私も、ブログにまたちょくちょくおじゃまさせてください♪